2話 青いレンズ
『宇宙港・管制塔』
管制塔の時計が、0700時を指し示した。
内務省特殊部隊隊長ハミルは、離着陸場に停泊している、人類を乗せた宇宙船を眺めていた。時計の秒針が、0を過ぎそして4の上を通り過ぎた。
ハミルの思考回路に、「不発?」と巡った。
秒針は6の上を通り過ぎ、10の上に至った時、宇宙船から籠もった爆発音が響き渡り、黒い黒煙を上げた。
ハミルは眉を顰めた。
ハミルが想定していた爆発にしては規模が小さすぎた為だ。
宇宙船の周りではアローン兵が、慌てて消火に当たっていた。
爆破計画を知らされていない宇宙港配属の消防隊が急いで、宇宙船の消火に駆けアローン兵と伴に宇宙船の消火に当たった。
ハミルは苦々しくそれを見つめた。
『首都郊外・地下鉄遺跡』
ソフィーは人類に似た生命体に会うべく、従うアローン兵を数隊に分け、首都に歩を進めていた。
人類が残した地下鉄遺跡から、地上に上がり太陽の光を浴びた。
5000年前、地上の生命体を絶滅に追い込んだ一因となった厳しさは、今の頭上に輝く太陽には感じられなかった。
「ソフィー様あれを!」
青い視野レンズの参謀は、上空を指し示した。
ソフィーとソフィーの意思に反応したアローン兵達が、一斉に上空を見上げた。
つづく
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