しあわせの青いキス

楽しい時が続いてほしいと願う、

永遠に。

サムネイルの笑顔、秒で流れる目配せ、

目を伏せていても分かるほどの愛滲む声色。

ユーモアの奥に凛と響く意思

意表を突くアイディア

絶妙な間合い

その活躍を見ているあいだは時間も自我も忘れてただ 楽しい。

なのに。

レッドラインを超えた先にある突然の静寂は、

耳鳴りのするような、

私の｢日常｣が、蒼白な面持ちで私を見つめてくる。

そこには血も熱も縺れもない、

独裁で作り込まれた｢心置きない空間｣。

(やっぱりこの人めちゃくちゃかっこいいね )

そんな感想を、

口の端にこぼすこともなく

青い鳥がその虚しさを細い嘴で啄み吸い取る

それは静かなキス。

子供の頃知らなかった味

沈黙の中に一瞬のリップ音が響く。

全ての思いは、青い鳥に全て啄まれていった。

楽しい時が続いてほしい、

その願いと背中合わせの

｢いっそ今、ここで殺して。｣

レッドラインに立つ数十分の今、

心からの思い。

青い鳥には伝わらない願い。

赤い道が、途切れる前に、どうか。