「魔法の使用は危険物取扱い違反だからね!」

「それよかオネーチャン、あれはなんだったの?」

「あれって?」

「蜘蛛をやっつけたの」

「ああ、ファイアーアローだけど」

「あれって危険物取扱法違反だからね!わかってる?自分がどんだけ悪いことをしたの!」

「アンタ達を助けるのは悪いことだったのか・・・」

「そんなことを言ってるんと違うの!犯罪なの!は!ん!ざ!い!」

なんか面倒なやっちゃなあ・・・

「わかったわかった。もうやらないから」

「じゃあ、出しなさい!」

「は?」

「なんか・・火炎放射器みたいなものを隠し持ってるでしょ!それを出しなさい!」

「ないよそんなもん」

「うそ!でないと蜘蛛の妖怪を倒せるわけがない」

「うるさいなー、ないモノはない」


「じゃあ、昨日のあれは警察が妖怪をやっつけたということでいいのね!認めるのね!」

「わかったわかった、好きにしなよ」

「民間人が妖怪を倒すと報奨金が出るけど、今回のそれは警察のモノということでいいのね!」

「あーそれは・・・あーもう!お好きなように」

「ふん、この役立たずは・・・」


翌日、妹たちは都庁で報賞を受けたらしい。

自衛隊が対応しないと倒せない大蜘蛛を、警察が、それも少人数で倒したということで。

昨日の私をせせら笑った警官・・・あれが隊長だったらしい・・・がテレビで挨拶していた。

私には関係ないことだ


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る