今夜も月が綺麗ですね

宵埜白猫

今夜も月が綺麗ですね

自分の部屋の窓際で、今日も夜空を見上げる。

澄んだ空に散りばめられた満天の星空。

月は雲に隠れている。

あなたに恋をしたあの日からずっと続けてる私の日課。


最初は挨拶すらまともに出来なかったけど、会うたびに話しかけてくれる君のおかげで、今では飼ってるネコの話とか、学校の話ができてすごい楽しいよ。


君と話すだけで胸がドキドキして変なこと言ってないか不安になったり、誰かと話してるのを見る度に胸がズキズキいたくなったり。

辛いこともいっぱいあるけど。


君が笑いかけてくれるだけで、そんなのは全部どうでもよくなるんだ。

名前を呼ばれるだけで嬉しくて、話が盛り上がったらこれ以上無いってくらい幸せになる。


いつか君と恋人になれたらなんて思うけど、多分無理だね。

女の子どうしなんて、変だもんね。


でも、もしちょっと勇気を出したら、もしかしたらって期待してもいいかな?


雲はまだ月を覆っているけれど、今夜も月は綺麗なんだろうな。

雲で隠れてても、あの優しい月の光はちゃんとわかるから。

私が隠してるこの気持ちも、もしかしたらバレちゃってる?

それなら君も同じって可能性はゼロじゃない?


考えてもわからないや。

今日はこのくらいにして早く寝よう。

いつか君に言えますように、そんな願いを夜空の星に。

おやすみなさい。

明日も君に会えるから、毎朝起きるのが楽しみだ。


明かりの消えた窓の外では、月を覆っていた雲がゆっくりゆっくり流れていく。

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