切る重い想い
薺 佑季
カッターの刃
なんでなんでなんで?????
いやおかしいじゃん?彼女という私がいるのになんで異性の友達、しかも私より優先するの?は???
私、
しかしその新しい彼氏はおかしいのだ!
彼氏、カズマはイケメンで優しくて私にぴったりな彼氏さん♡
…だが、カズマは優しすぎるのかそれとも表だけなのか、私と知り合う前の異性の友達とずっと繋がっている。
しかもその女には、私には見せたことのない写真や、普段メイクしてもおしゃれしても言ってくれない言葉さえもその女には言う。
は?ふざけんなよ、私には言わないであの女には言うわけ?彼女じゃなかったのかよッ!
私はLANEを開き電話をかける。
「ねぇカズマ、なんであの子のこと優先するの?なんで彼女の私に言ってくれない言葉さえもあの子にいうわけ?私、カズマの彼女じゃないわけ?いらない?私、その子いればいらないよね??」
「えっ、鳴なんでそんなこというんだよ。」
「なんでもかんでも、『そんなこと』で済まされる事じゃなかったでしょ!絶対今のカズマはあの子と私を天秤にかけたらあの子の方が重いよね。ならもういい。私のことなんてカズマにはいらないんだ。だったらもう…」
勢いで口走る。
「死んじゃう所写真撮ってあの女とカズマに送ってあげるね。」
ピッ――…
LANEを切って私はカッターを手に取り、刃をだす。
…電話もメッセージも飛んでこない。愛してるとかさんざん言ってきたくせに、こーゆー時程声をかけない。許さない。
カッターを片手にLANEを開きメッセージをあけ、
“ なんで愛してるって言い合ったのに、その愛している彼女が自殺しようとしてるのにメッセージも電話もなにも飛ばさないの?ほんとに必要ないんだね。 ”
いつもこうだ。
喧嘩してブチ切りしても男っていうのは何も反応しない。いざとなったとき愛していた人にさえ、何も動けないのだ。
フォンッ
LANEのメッセージが飛んでくる音がした。すぐに開きメッセージを見てみると、
“ ごめん、俺、どうにも言葉も行動もできなかった。生きてくれ ”
……あ~~~~あ。
まーたこれだよ。言葉も行動もやっぱり出ない。そんだけ必要としていないのだ。
もういいや、この人は私を助けてくれない。他の女と比べてもすぐに答えを出せないような男だ。
別れよ。
その想いと一緒に左腕の皮膚を右手のカッターを押し付け、
――… きった。
× × × × × ×
鳴ちゃんの世界はメンヘラにしか見えない狂った世界なのか、それとも鳴ちゃんが見ているのは普通の世界なのか。
初投稿、小説でしたがいかがだったでしょうか?感想いただけると嬉しいです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。
切る重い想い 薺 佑季 @nazuna-t
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