第2話 

月曜日 私は家を出た、両親に「行ってきます。」と挨拶をして、いつもの通学路を歩く

3ヶ月前なら彼氏が迎えに来てくれて、歩いていたこの道…

灰色のアスファルトで舗装された、無機質な道、卒業するまで何回歩くのだろうか?

下を向いて歩いているとモフモフした物が足にすり寄ってくる、猫だ、私はその場にしゃがみ込み猫を撫でる。

正直猫を飼いたいなと思ってるけど家の両親は許してくれない…飼えたら少しは楽になるのかな?その様な事を考えながら私は猫を撫でるのを辞めて立ちあがりまた通学路を歩き始めた

暫く歩き学校に着いた。自分のクラスまで歩いて行き、自分の席についた。


「おはよぉー!!!」

と朝から高いテンションで抱き付いてきた。彼女は私のクラスメイトで有り親友の丸山紗季だ、

「ひゃっ!」

私は情けなく悲鳴をあげた。

「咲良は可愛いな〜」

朝の抱き付きタイムを終え紗季がある事を言ってきた。

「そういえばさぁ〜咲良はこんな噂知ってる?」

「何?」

私は細い眉をひそめて話の相槌を打つ。

「隣町のカフェがあるの分かるでしょ?あそこって異次元と繋がってるんだってて、今逢うべき人と会えるらしいよ…」

紗季の話を聞き私は隣町の古びたカフェを思い出した。

赤レンガで建てられた、隣町の都会的な町並みとは反した場所を思い出した。

「あーあそこ?行ったことないね〜

紗季は行ったの?」

「私は行ったよ〜!あそこのパンケーキ美味しかったよ〜!」と笑顔で言う

「で紗季は逢うべき人に逢えたの?」私はパンケーキの話よりそっちの話が気になり、聞く「私は逢えなかった…」と残念そうに言う

「それってまさか逢うべき人がいないとか…」私は冗談混じりに言う。

「逢うべき人はもう会ってるんだよ」

「えっ…誰?」

「咲良〜!」

とまた紗季が抱き付いて来た。

紗季を引き剥がした所で担任の先生が入って来た、紗季は自分の席に戻り朝のホームルームが始まった

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欲浴 @human_love_dog

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