日記のような、そんなもの

杏子

少しの涙

2020/01/14

ぬいぐるみさんは、私のともだち。

診察のときも、リハビリのときも、

ほぼ毎回、付き添ってくれるのだ。


そもそも私は、メンタル系の病気を持っている。かれこれ、10年くらいのお付き合いになるのだろうか?

小学生の頃は不登校気味で、

中学生の頃は教室に入れず、別室登校をしていたが、何だかんだで「不登校」ではなかった。と思っている。

後にスクールカウンセラーの勧めで心療内科を受診し、病名をつけられた。

現在も心療内科に通い、リハビリにも参加している。


「今日はお家から出たくないな」って思ったり「リハビリ休みたい」って思う朝は、実は頻繁にやってくる。

そんな時は、ぬいぐるみさんをギュッと抱きしめ、相談するのだ。

「一緒に来てくれる?」と。

私のともだちは、優しい子たちばかり。

時々、悪戯をする子もいるけれど。


今日、ふと、思ったことがある。


いつか社会復帰できたとき、仕事に追われて、忙しなく日々は過ぎ、ぬいぐるみさんとも遊べなくなるのかな


そう思ったら、少しだけ涙がでた。

私はそんな社会人になりたくない。

いつまでも、ぬいぐるみさんとともだちでいたい。

ただ、それだけ。

それだけなの。

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