ご飯にしようか。

私はそこまで書いた小説を閉じ、また空を眺める

寒気を感じ、ふと暖炉の方を見やると、あぁ、もう暖炉の石炭は灰になっているじゃないか

1度空虚感に見舞われると、身体のそこら中から苦情が来るもので

頭や目、腰なんかは痛い痛いと叫び出すし、腹は食べ物をくれと泣き出す

ふと、背後に気配を感じて振り返ると、少年から青年に変わる途中の…(いや私にはまだまだ少年に見えるが)…少年が立っていた


「お腹すいたよね、ご飯にしようか。」


”幼い頃の出来事をある日夢にみた少年

小説を書いている男の背中を見ながら

もう難しい事も考えられるような歳になっていた少年は”


”その男が実の父親だと気づく”


”2人は今日もあたたかい服を着てあたたかい食事をとるのだろう

これは、親と子の確かな愛情の物語”

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聖の子/黒布の男 うみね @kinomio1

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