もしなんとなく気に食わない奴を潰せたら

明太子スパゲッティ

もしなんとなく気に食わない奴を潰せたら

「あいつなんかキャラが気に食わねぇわ……いじめてやろうかな……」


「田中くん、なんとなく気に食わないからやっつけようだという発想は、危ない。」


「なんだよメガネ野郎。」


「ていうか田中君は、なんで彼を気に食わないと思うんだい?」


「いやだってさ、あいつなんかキモくね?なんか見ててイライラする。」


「そのキャラが田中君に合わないと思ったとしても、そのキャラが好きな人だっているんだ。」


「はぁ?あんなのが?」


「あのねぇ、田中くん、漫画には


厨二病キャラ

毒舌キャラ

変態キャラ

様々な個性的なキャラクターがいるよね。


僕はちなみに、厨二病眼帯ロリが好き。」


「おめぇの趣味は聞いてねぇよ。てかお前まじか、ロリコンだったのかよ。」


「うん。例えばーーーー


なんとなく気に食わないからといって、排除することが出来るーーーーそんな世の中になったとしたら、一体どうなると思う?」


「は?すげえいいじゃん。それ。」



「おはようございます」

「おはようございます」


「さようなら」

「さようなら」


「今日はいい天気ですね」

「確かにいい天気ですね」


って感じになると思うね。僕の推測だと。みんな理想的な良い子なキャラクター。まるで優等生のような感じだね。個性がほぼ無。」


「確かに、気に食わない奴はいなくなったけどよぉ……滅茶苦茶つまんなすぎるだろ!なんなんだよその世界!は!?天皇陛下の家かな!?」


「確かに皇族の家みたい。」


「みんなみんな、キャラ全員同じで、つまんなすぎるわ!まるでロボットみてぇな世界じゃねぇかよ!それは流石にやりすぎじゃね!?いやさぁ、俺はツンデレとヤンチャキャラは流石に認めるわ!笑」


「いや、田中くん。ツンデレとヤンチャキャラだって嫌いな奴、中にはいるよ?」


「……」


「君が好きなものだって、嫌いだと思う奴だっている。君が面白いものだって、つまらないと思う奴だっている。君が気に食わないと同じように。それがこの世の事実なのさ。全員が全員、面白いと思えるものは多分無いよ。」


ーーーー


君が好きな「もの」を守るためにも、

他の人の好きな「もの」だって守ってあげなきゃくちゃいけない。


あざといアイドル、都合のいいハーレムアニメ、痛々しいファッション、独特な趣味、気持ち悪いキャラ


気に食わない、つまらないと思っても、誰か一人は必ず好きなのは事実。無価値だと思うかもしれないことだとしても、既に生まれたものには、なんだろうが必ず価値がある。

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