ガールズバー『antiqua(アンティッカ)』の常連になった黒須美琴の楽しみはカクテルと、謎多きバーテンダー・シャンディと交わされる甘いひととき。そして、先に本心を射止められたら負けという『遊戯』……。
美琴さんはシャンディさんとの『遊戯』に勝ち、本心を知ろうとあれこれ策をめぐらしますが、一枚も二枚も上手なシャンディさんにいつもしてやられてしまいます(たまに善戦もする)。そのやり取りの書き方が非常に洗練されていて、結果がわかっていても顛末を読み進めずにはいられないでしょう。勝負の結果も百合的においしいものばかりですので、そちらもぜひご堪能ください。
なお、作中にはカクテルに関する知識が多く出てきますが、丁寧に(かつ自然に)解説されているのでスラスラと読むことができます。