昨日と明日
水氷 音
序 一昨日
私は怖がっていた。
私は本当は嫌っていたのだろう、逃げることも逃げることから逃げることも。いつもいつも同じことを繰り返し繰り返し考えていた。
ありがとうも大好きも家族も好きじゃない私だ。クラスメイトや教諭、仲の良いもの。求めて求めて手に入れても、すぐに壊して積み直した。ブロオクパズルの様に。私の趣味は、そのようなよく出来ているものを見ては憧れて手に入れ、崩しては自分には無理なのかと泣きわめくことだった。苦しかったのだ、分かっていても、欲しかったもの、と思っていてもなにか違って。何かが、どこかの必要な一欠片がいつも
崩れ落ちていたのだ。
昨日と明日 水氷 音 @rcnei
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