建造物について

 不意に思った。

 私にとって、「未来」を感じる建造物と、そうでない建造物とがある、と。


 では、「未来」を感じる建造物とは、何ぞや。

 それは、「ガラス張りの建物」が最たるものだ。透明だったり、曇りガラスだったり、それは何でも良い。


 しかし、建物だけでは駄目だ。

 青空が必要なのだ。


 青空という有機的なものと組み合わさって初めて、私は「未来」を感じ取る事が出来る。


 一方、そうでない建造物に関しては、青空と組み合わさっても何も感じない。

 歴史ある建物だろうが築50年のビルだろうが、それは何でも良いのだ(文化・芸術的価値の有無は問わない)。

 だが、それを感じる事が出来ないものは、とことん感じ取れない。


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 その理屈で行くと、東京駅周辺は未来を感じる事が大いに期待できる。

 実際、感じている。


 無論、ここまでは「外見だけを見ているに過ぎない」という反論はあるだろう。実際その通りだ。


 だが、小説家でもある私は、「外見だけを見て」いかに想像をかき立てるか、という事も行っている。

 それも、無意識に、だ。


 だから、外見の美しさや価値もまた、重んじているのだ。

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黒騎士の心 有原ハリアー @BlackKnight

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