後日談3
俺、神崎拓海にはたくさんの友達がいる。
クラス内だけじゃなく、学校中に友達がたくさんいる。
その中の一人である、浅野信が最近おかしい。
俺は友達だと思っているけど信は友達だと思っていないだろうがな。
俺の信の印象はめちゃくちゃ野球が上手い、である。
信は中学で全国ベスト8でここまで一人で投げ抜いたとんでもないピッチャーである。
負けた試合は味方のエラーだけで、自責点は0点だった。
しかも、最近はドラフト1位候補のバッターも完璧に抑えていた。
その怪物みたいな信が最近おかしいのである。
***
三学期が始まり、学校から帰ろうとすると、佐々木が立っていた。
「ごめん、待たせた」
そこに信が佐々木の元へ走ってやってきた。
「私ちゃんと待ってたよ。偉い?」
「偉い偉い、香奈は偉いなぁ、将来ノーベル賞取れるよ」
信が佐々木の頭を撫でる。
「えへへ」
おい、俺の知っている信はどこにいった?
次は移動教室で信と佐々木が移動している時である。
「ねぇ信疲れたぁ。おんぶして〜」
それを聞いて信はしゃがみ込む。
「今日は頑張って歩いたもんな。ほら」
「やった〜」
佐々木は信に飛び込む。
俺が知ってる信はバッターを目で殺すようなピッチャーだったんだぞ。
お昼休みでは。
「はい、あ〜ん」
「あ〜ん」
佐々木が信におかずを食べさす。
「おいしい?」
「おいちい」
お、お、お、おいちい?
もう日本語も忘れてしまったのか。
「私のタコさんウィンナー欲しい人?」
「はい、はーい」
欲しそうに手を挙げる信。
これは流石に別人だよな?
「タコさんウィンナーはあげれません」
「え〜」
「そんなあなたには私の愛をあげます」
「わーい!」
この人はどなたですか?
お前が一番佐々木のことが嫌いだったんじゃないか。
今ではこんなラブラブなカップルになって。
***
そして今、帰り道の間に信が、信と佐々木の過去について話してくれた。
野球を始めた理由も野球を辞めた理由も。
そしてこれから信と佐々木はとんでもなく険しい道を共に歩んでいくことを決めたらしい。
付き合うといことはそういうことだ。
両親にも言わなくてはならない。
でも、信の笑顔がとても増えた。
野球をやっていた時はいつも無愛想で楽しくなさそうで作業みたいだった。
そんな信がこんなに楽しそうにしてるのは友達としてとても嬉しい。
これからも幸せであって欲しい。
「香奈こっから一人で帰れる?」
「ん〜無理ぃ」
「俺も嫌だけど、仕方ないだろ」
「じゃあずっとここで一緒にいる」
「じゃあ俺もここで香奈と一緒にいる」
………帰ろ。
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魔法少女の敵なのに同じクラスになってしまったので学校生活から追い詰めていくことにした。
の方もよろしくお願いします。
美少女転校生だと思っていたら小学校の時に俺をいじめてたあの女だった アスパラキング @sagaramobgasshuk
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