第50話

  修学旅行も終わり今日は月曜日だから普通に学校があるのだが。


 ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ


 学校に行きたくないよぉ。


 むりむりむりむりむりむりむりむりむりむりむりむりむりむりむりむりむりむりむりむりむりむりむりむりむり


 気まずいよぉ。


 やだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだやだ


 どんな顔して会えば良いんだよぉ。


 でも、学校には行かないといけないんだよなぁ。


 もういいや、諦めてさっさと準備して学校に行くか。


 なんであいつが俺のことが好きなんだよ、一体俺が何をしたんだ?

 

 なぁ本当に俺が自惚れてる可能性って無いか?


 本当にどうしよう?まず聞いていたことにするのか?聞かなかったことにするのか?どんな顔をすれば良いのだ?


 急に距離置いたら変だからなぁ。


 やめだやめだ、なんで俺があいつのことで悩まなきゃいけないんだ。


 もっと学校までの距離があればなぁ、と思いながらも学校までの距離が近づいていく。


 学校に着いて下駄箱でスリッパに履き替える。


 教室に入ったらもうすでに佐々木が相変わらずアホな顔で椅子に座っていた。


 はぁ〜いつもお前は遅刻ギリギリだろ。


「おはよう」


「………」


 佐々木は不思議そうに俺を見る。


「なんだよ」


「だっていつも浅野からあいさつしないじゃん」


 そうだった、俺からこいつにあいさつも話しかけることもほとんどなかったんだ。


 俺めちゃくちゃ意識してるじゃん。


「別に良いだろ」


「うん、嬉しい」


 そんなんの何が嬉しいんだよ。


「今日早くないか?いつも遅刻ギリギリのくせに」


「なんか今日は早く来ないといけない気がした」


「なんだそれ」


「でも良かったよ、浅野があいさつしてくれたし」


 なんだよ、こいつ。


「そんなこと言ってるけど俺はあの時のことを忘れてないぞ」


「あの時って?」


「一緒に抜け出して屋台に行った時だよ」


「ん?何かあったっけ?」


「何かあったっけ?じゃねぇよ。あの時知らないやつと気まずい時間を過ごしたんだからな。気まず過ぎて定食屋の半額券をあげちまったんだからな」


「あの時かぁ、あの時は仕方なかったんだよ」


「あーあ、そこの定食屋は「いつもの」って言えばその人が食べたいものが出てくる珍しい定食屋だったのになぁ」


「あっあっじゃあ今度は私が何かお返しをするよ」


「お、マジか」


 いつも金欠のお前が?珍しい。


「もうすぐ冬休みだし、じゃあ12月24日で良い?プランは私が考えてくるから」


「オッケーオッケー、楽しみにしてるわ」


 俺は佐々木との約束をし、自分の席へと戻る。


 プランは佐々木が考えるのか、ちょっと不安だがまぁ任せるか。


 良かった良かった、いつもの俺だったし、いつもの佐々木だった。


 ふぅ、と息を吐いて席へ座る。


 とりあえず一安心で良いだろう。


 











 


 

 え?12月24日?

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