迷った末の

 私は我慢が嫌いだ。もっというと、苦しむことが嫌いだ。我慢ができるとしたら、それは「我慢していい」と思った相手にだけ。それも完全にではなくて、我慢していいと定めた割合だけだ(x:y。xには自分のわがままを、yには我慢出来る割合を入れる)ついでにいうと、タイムリミットもあるので、実は我慢の条件そのものは面倒くさい理論から成っている。今日は今日で、欲しいキャラクターのガチャをする為だけに数時間我慢させられた。

挨拶はこれくらいにしよう。

 クリエイターには付き物だと思うが、今回の私は直感では決められなかった。オリキャラの女の子の衣装を数日前から考えていたのに、いざスケッチを描いてみると同じようで微妙に違うデザインになったのだ。

 コンセプトは「学校の制服に見えて微妙に違う」。いわゆる、フォーマルな場でも使えるような服である。それでいて、私服としても可愛らしく見えるような格好。それを目指して、衣装のデザインを考えていた。それこそ、アニメやゲームのキャラクターが着ているものを参考にして。

 ブラウスと足下のデザインは既に決まりきっていた。決まらないのはジャンパースカートの部分だけだ。彼女は昭和30年代の、それもいいとこのお嬢様でもあるので、シンプルながらも上品なデザインがいいだろうと考えている。

 足下は三つ折りソックスに黒い革靴。ぱっと見は学生に見えるデザインだ。

 この衣装は私の創作に使うが、どんなシーンで使われるかは問わないで欲しい。強いて言えば、足枷のようなものがヒントだが、それすら今は意味が分からないようになっている。pixivにもイラストは描くが、場合によっては分からないようにしようと思う。

 絵は文字がないから語らない。だから難しいし、それだけで伝わるようになればとも思う。それを視野に入れたデザインは難しいし、私は絵心がない。デジタルはトラウマがあって描けないし、かといって今更切り替える訳にもいかない。

 好きなものや見つけたものを組み込めば組み込む程に、見る人が迷路に迷い込んでいって、ゴールを見失う。大多数の人は迷路の中にいることさえ分からないようだが。ゴールは案外簡単に見つかると高校の時まで思っていたから、この事実には驚かされた。

 服をモノクロにする回数はなるたけ少ない方がいい。白と黒の服は「自分は不幸なんですよ」という心理の現れだからである。不幸になる回数はなるべく少ない方がいいから、私はカラフルな服をキャラクターに合わせた色で描いている。それだけだ。

 

 

 

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ノートのすみっこ(本音しかないエッセイ) 縁田 華 @meraph

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