2話 pinkie -2
今回の行き先はバスで一時間程の所にある標高1000mちょいの山になっている。
その山はハイキングコースがあり、そこを登っていくと見晴らしがいい開けた場所へ行ける。そこでお弁当を食べて下山し学校に戻る、という予定になっている。
幸い雨の予報はなく、過ごしやすい気温となっているので不快な思いはしなくて済みそうだ。
ハイキングコースは各班時間差での出発となりチェックポイントと呼ばれる所には先生方が待機していて生徒の正しい道順への誘導、又は安全を確保している。
俺たちは最後から3番目の出発となり待機していたのだが、同じ班であるサッカー部二人がこそこそと怪しい動きをしていた。
(何だ?あいつら…)
視界の端に収めながらも特に言及はせずに出発を待つ。
先生から渡されたプリントに目を通す。ハイキングコースと道順が記されているが、やはりこれと言って注視するようなものもなかった。
「ただ行って帰ってくるだけの遠足かぁ…これなら遊園地や動物園の方が何倍も楽しめるんだけどな」
「そうですよねぇ、でも、折角だし楽しみましょう!」
と口に出てしまった独り言に反応したのは同じ班の新巻晴花だった。
「あ、新巻さん!!…まあ、仕方ないよなぁ。なら、楽しむしかないか。せめて、怪我だけはしないようにしないと。」
「そうですね、無茶はせずに行きましょうね。」
そういう彼女は本当に楽しみにしてきたように話していた。
今日はやけにテンションが高い気がする。
実はイベント事が好きなのかもしれないな。
そして、出発の時刻がやってくる。
不安要素は若干残るものの何も起きないことを祈るばかりだ。
明日はきっと晴れるでしょう。 @nyaku
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