第664話 二足1
『人型戦車』。
正式には『二足歩行人型戦車』と呼び、車の形をしていない形状ながら列記とした戦車の一形態という位置づけ。
戦車同様、中に人が乗り込んで操作する兵器。
またの名を『二足』。
そして、さらにその大きさによって2種に分けられる。
全高4m~6mまでが『重二足』。
全高10m以上が『超重二足』。
全高7m~10m未満の人型戦車は規格として存在しない。
『巣』やダンジョンで戦闘可能な高さ上限が6mまでなのだ。
玄室やボスがいる広間はともかく、通常の通路は高さ8mしかないから当然。
故に狩人が使用するとなれば『重二足』となり、『超重二足』は猟兵専用とも言っても良い。
まあ、猟兵でも『重二足』を使っているケースは多いのだが。
小さい方が整備しやすく場所も取らず小回りが利いて使いやすいからな。
『魔弾の射手』でも『人型戦車』と言えば『重二足』だった。
コストや部品供給の関係から『人型戦車』の8割は『重二足』なのだ。
「これは『重二足』か。それも…………ダイラオ工房の『
鉄杭団が俺の為に用意してくれたという『人型戦車』を眺めながら、記憶に残るその戦車名をポツリと呟く。
全高5mのずんぐりとした巨人に全身鎧を着こませたようなデザイン。
重量級機械種並みの分厚い装甲と金剛力士を思わせる巨大な手が特徴。
今から数年先の未来視の中ではかなり普及していた優良機。
防御力と安定性を重視したパワー型。
やや鈍重な外観だが、その故障率の低さと操作性で玄人に人気となった機種。
「よくご存じですね。この辺境ではその存在すら知る人が少ないのに」
「なんでい。知ってたのかよ。せっかくヒロがビックリする様を見られると思ったのによ」
俺の見識にパルティアさんが驚き、ガイが不満そうに愚痴を垂れる。
確かにこの辺境では『人型戦車』を知る者はほとんどいない。
たまに見かけることがあってもただの重量級従属機械種だと勘違いする者も多い。
しかし、その顔面の目に当たる部分に蒼の輝きは無く、稼働時にはただの黄色がかった白色光が灯るのみ。
機械種のようで機械種ではないのだ。
巨人型や鬼神型をベースにしているも、その中身は人間が乗り込むような造りになっており、人型戦車の名の通り、人が操作して動かす兵器なのだ。
戦車と言えば、通常、火砲と装甲、無限軌道を備えた戦闘用車両のことを指す。
正しく俺が保有する発掘品の巨大戦車がソレだ。
だが、人型で人間が中に乗り込むタイプも戦車と呼ぶ。
二足歩行する人型の戦車だから『二足歩行人型戦車』。
なぜ人型戦車が戦『車』と呼ばれるのかについては幾つかの説が存在する。
幅広い足の底にタイヤ状のローラーが埋め込まれており、長距離の移動の際はソレを回転させて進む為、戦『車』と呼ぶようになった。
『人型戦車』は、『青学』や『緑学』に比べて見下されることの多い『黄学』の扱いになることから戦『車』と付けられた、等々。
しかし、車と大きく違うのは、人間が中に入ってきちんと操作しなければならない所であろう。
車のように人間の指示だけで自動で動くことは無いのだ。
『前に進む』『銃を構える』『ジャンプする』『右手を動かす』
以上のような基本動作でさえ、全て操縦者が操作しなければならない。
一応、備え付けられたメインコアユニット『黄式晶脳器』がサポートしてくれるから、簡単な動作を行う程度ならそう難しくは無い。
数週間缶詰で操縦訓練を行えば、作業現場での建設機械程度の働きができるようになる。
しかし、戦闘に求められる俊敏な動作や全身運動、高速移動や超精密操作となってくると、途端に難易度が跳ねあがる。
機械を通して動くのだから、生身より素早く正確な動きなど不可能に近い。
もし、この『人型戦車』に乗り込み、中位以上の重量級機械種と近接戦闘を行うとすれば、その難易度は極高。
ある種の才能が無いと、まともに切り結ぶなどできない。
重量級機械種並みの攻撃力・防御力を備えながらも、その操作性に難がある欠陥兵器。
人を選び過ぎる尖り切った仕様。
常人ならば激しい訓練を受けた上でも、一か所に固まり銃を構えて撃つぐらい精々。
故に、『人型戦車』は主に通常の戦車隊の補助やその護衛として使われることが多い。
通常の戦闘用車両はどうしても砲塔の旋回範囲によって射撃角度・幅が限られる。
しかし、人型戦車は手と足がある為、その射撃角度・幅は自由自在。
如何なる方向にも銃口を向けられる。
人型戦車はその手に銃を持つことにより、自由度の高い移動砲台として活躍できるのだ。
だが、逆に言うと活躍の場はそれぐらいしかないとも言える。
通常の戦車、戦闘用車両の補助の域を出ないことが大半。
そして、この『人型戦車』が戦場の華となり切れない最大の理由が、どこまで行っても『これ、重量級機械種でいいんじゃない』を覆せないから。
どれだけ人型戦車の操縦に精通しようと、生き物のように稼働する重量級機械種の動きに勝ることは非常に困難。
銃に頼らずとも機体に備わった攻性マテリアル機器を発動させるだけで、銃弾をばらまき炎やレーザーを放つことができる機械種の方が断然有利。
もし、機械種以上の動きを人型戦車に求めるなら、その操縦者には1000人に1人レベル以上の才能が必要であろう。
そして、何年にもわたる厳しい訓練に耐え抜き、人型戦車を自分の身体の延長として使えるようになって、初めて機械種と同等以上の戦力を備えることができる。
そこまで到達して初めて『人型戦車乗り』から『重二足使い』『超重二足使い』と呼ばれるようになるのだ。
だが、重量級以上の機械種を1機でも従属させることのできる機械種使いは、重量級で50人に1人の才能、超重量級で100人~200人に1人の才能。
無理をして『重二足使い』『超重二足使い』を探すより、素直に重量級を1機でも従属させられる機械種使いを探す方が早いのだ。
さらにこの『人型戦車』を運用する為にはそれなりの整備環境を整える必要がある。
機械種なら多少の傷はマテリアルさえあれば自動で修復していくが、人型戦車はそうはいかない。
特に機体重量を支える脚部の定期的なメンテナンスは必須。
機械種以上の整備体制を用意しなければならない。
とにかく機械種以上の金食い虫な兵器であり、運用元を選ぶ仕様でもある。
つまり、これをメインの戦力に据えるのは割に合わないのだ。
だからあくまで人型戦車の使い道は普通の戦車の補助でしかなく、戦力の主軸にはなり切れない。
だが、この人型戦車を十全に使い、目覚ましい活躍している者達が中央にいるのも事実。
例えば、中央で有名な猟兵団、『巨人の靴』の団長。
超重量級機械種を従属させることのできる機械種使いでありながら、自身も『超重二足』に乗り込み、戦場を暴れ回る『超重二足使い』でもある。
また、現時点での狩人のトップは『重二足使い』だ。
全身真っ黒に染められた特別機である重二足『
『死の踊り手』ディー・ディー・ディー。
自らを史上最高の天才と称する変人であり、次々と一踏一破を成し遂げ、過去の狩人達の記録を塗り替えていく若き英雄。
味方の誤射を引き起こしかねない黒い機体の重二足を以って、戦場を暴れ回る命知らず。
精密な射撃は一撃で敵の晶脳を撃ち抜き、常識外れの反応速度を以って敵の銃撃を躱す。
神速の一閃を以って敵の首を刎ね、粒子加速砲の弾幕すら回避する化け物。
未来視の中で1度だけ戦場を共にしたことがあり、今でもはっきりと思い出すことのできる鮮烈な印象の持ち主であった………
『【一人軍隊】のヒロ! お前に俺様のことを『ディー・ディー』と呼ぶ栄誉をくれてやろう。歓喜に打ち震えて咽び泣け!』
どこが気にいられたのか分からないが、そんな彼のセリフが頭に残っている。
自分が認めた人間には『ディー・ディー』と呼ぶことを許可しているという話を後から知った。
ちなみに親友や家族、恋人には自分のことを『ディー』と短く呼ばせているそうだ。
どうでも良いことだが。
さらに付け加えると、彼はあと数年で狩人トップの座を『天駆』へと譲ることになる。
さて、あの傲慢を絵にかいたような男がソレをどのような気持ちで迎えたのだろうね。
もちろん、未来視の通りになるのかは分からないけれど………
「これを俺に…………、結構なお値打ちモノだと思うのですが? よろしいのですか?」
トラックの荷台に横たえられた『重二足』の巨体に視線を向けながらパルティアさんに確認。
1機1機が手造りとなる『人型戦車』。
レッドオーダーを捕まえてブルーオーダーすれば出来上がりという仕様ではない。
重量級機械種を元に人の手で改造を行うのだ。
その手間にかかる費用を上積みすれば、下手をすればストロングタイプを複数購入できる程。
「はい。我が鉄杭団でお渡しできる最も高価な品がこちらになりますので。それに団長もきっとヒロさんの役に立つだろうと」
「俺の役に? ブルハーン団長が?」
はて? 何のことだろうか?
七宝袋という無限収納アイテムがある以上、置き場所には困らない。
故に貰って困るモノではないが、有効活用できるかというと微妙。
俺自身、未来視での魔弾の射手時代、何回か『重二足』を動かす機会に恵まれたものの、結局、自分の手で戦った方が強いと言う結論を出さざるを得なかった。
さらに言えば、中位機種以下の相手ならそこそこ戦えるくらいには動かし方は学んだのだが、強敵相手となるとその激しい動きに俺の身体が耐えられない………
ぶっちゃけ、めっちゃ乗り物酔いするのだ。
この『二足歩行人型戦車』は。
全高4m~6mの巨体が地響きを立てながら歩くのだから当たり前。
戦闘ともなれば、中に乗り込んだ人間は洒落にならない激しい上下運動に晒されることになる。
だから『人型戦車乗り』となった段階で操縦者は乗り物酔いしないよう三半規管を手術する。
そうしなければ長時間の戦闘に耐えられるわけがないから。
ちなみに俺は手術する為のメスが肌を通らないので、そういった対策は不可能。
まあ、どのみち俺がコレに乗り込んで戦う事なんて無いだろうけど。
それは俺と闇剣士との勝負を見ていたブルハーン団長も分かっているはず。
生身で臙公を倒せる人間が『人型戦車』など必要とするわけがないからだ。
では、一体なぜ、ブルハーン団長はこの『重二足』を俺に渡してきたのであろうか?
しかし、その疑問は、次のパルティアさんの言葉で氷解。
「ヒロさんの規格外な戦闘力を少しでも誤魔化す為の手段になるだろうと」
「ああ、なるほど………、そういう意図でしたか」
俺と闇剣士との一騎打ちを見たブルハーン団長ならではの『品』。
おそらくは俺が目立つことを避けていると聞いて、用意してくれたのであろう。
俺が闇剣士を一騎打ちで倒したことはいずれ中央に広まっていくと思っていい。
だが、試合内容の口止めを秤屋に依頼したことから、俺がどのようにして闇剣士を倒したかについては大っぴらに知られることはないはず。
どうやって俺のような貧弱な坊やが闇剣士を倒したのか?
そのような疑問を抱く人間は山のように出てくるはずだ。
だが、俺としては、光の剣にて一刀の元に切り捨てた、という話は広めたくない。
あまりに信じられないような話であり、荒唐無稽な夢物語。
下手をすれば虚構だと決めつけられかねないし、それが真実だと分かったら、必ず『俺のような貧弱坊やの何処にそんな力が?』と興味を持たれてしまう。
さらにはそこまで強力な発掘品を持つ人間として狙われる可能性だってある。
場合によっては鐘守が『聖遺物』として動くかもしれない。
しかし、俺がこの『重二足』を持っていると分かればどうだろうか?
すぐに現狩人のトップであるディーディーディーの名が思い起こされる。
そして、自然と『闇剣士』は『重二足』を以って倒されたと認識されるに違いない。
言わば現狩人トップの二番手煎じだ。
周りからの注目も少しは弱まるであろう。
できるだけ悪目立ちしたくない俺にとっては有難い贈り物。
中央に行っても必要以上に注目されない為の良いカモフラージュとなってくれるはず。
「パルティアさん、ありがとうございます。大事に使わせていただきます」
ここは素直に礼を言って、この『重二足』を受け取ることにする。
あまりに過大なモノを受け取ってしまって、色々しがらみが生まれてしまうのも面倒臭い話だが、このくらいであれば許容範囲であろう。
俺が知る限りブルハーン団長は一本気な武人であるし、目の前のパルティアさんも有能ではあるのだろうが、陰湿な謀略とは無縁な人物に見える。
そもそもそんな手を仕掛けてくるつもりなら、わざわざ自分の娘や馬鹿正直なガイを連れて何か来ないだろうし………
もちろん、後で打神鞭の占いで裏が無いかどうかは調べるつもりだが。
でも、多分、鉄杭団は大丈夫であろう。
もう一つ、俺に接触したがっていた『征海連合』は怪しいけれど………
「んん? そう言えば、パルティアさん。蓮花会から俺への接触って止められていませんでしたっけ?」
ふと、思い出した蓮花会のマダム・ロータスとの会話。
マダム・ロータスは俺の負担とならないよう、『鉄杭団』と『征海連合』に『蓮花会』がお礼を渡すまで動くな、と釘を刺してくれていたらしい。
つい先日、蓮花会からお礼を受け取ったが、俺がこの街から出るまでそのことを黙っておいてくれと頼んでおいた。
だから『鉄杭団』と『征海連合』は動かないと思っていたのだけれど。
「ああ、それはな………」
俺の疑問に対し、答えてくれたのはガイ。
「うちの団員がな、ヒロが蓮花会から出てきたのを見かけたんだよ。だから、蓮花会からお礼は終わったと思ってよ」
「そっちかああああ!!」
思わず頭を抱える俺。
女性型ばかりを引き連れた目立つ一行なのだから、当たり前と言えば当たり前。
街の人達にもあれだけ注目されていたのだ。
その情報はあっという間に街に広がってもおかしくはない。
「この分じゃ征海連合も来るかもしれん。さっさと街から出た方が良さそうだな」
「おい、ちょっと待てよ。まだ俺との勝負も終わってねえぞ。逃げるんじゃねえ!」
俺が予定を口にすると、早速噛みついてくるガイ。
そう言えば、機械義肢を新しくしたことで、試運転とばかりに俺との模擬戦を臨んでいたな、コイツ。
だが、それを考慮してやる義理も俺には無い。
「知るか。俺には俺の予定があるんだよ」
「ああ! 折角、パティさんから『重二足』を受け取ったんだろうが! ソイツを動かして俺と勝負しろよ!」
「アホか! 何で納車したばかりの新車で模擬戦しにゃならんのだ! 傷でもついたらどうする?」
「何言ってやがる! 兵器なんだから傷がつくのは当たり前だ!」
「馬鹿野郎! 機械種と違って修理するのも大変なんだぞ、これは! きちんとした整備環境も整っていないのに、おいそれと模擬戦なんてできるか!」
再びガレージの前で言い争う俺とガイ。
まるで子供のような口喧嘩。
口汚い言葉が飛び交うも、どちらも手を出さず、お互い言いたい事だけを言い合うだけ。
ダンジョンの中では何度も繰り返されたやり取り。
すでにこれが俺とガイとのコミュニケーションの一環とも思える程。
俺の足元の白兎も、俺の隣に控える森羅も止めようとすらしない。
いつものじゃれ合いだとばかりに暖かい目で見守るのみ。
別にじゃれ合っている訳じゃない。
コイツとは終始話が合わないだけ。
元々、会話が通じない生き物であったのだ、ガイは。
それが何とか会話が通じるまでに進化したとも言える。
もちろん、それにはガイの短気さを受け入れてあげる俺の広い心があってこそ。
そう言う意味では俺がガイを野生動物から人間に戻してあげた恩人であろう。
この前時代的脳筋仕様暴力型不良ヤンキーめ!
そんな恩人である俺に対し、いちいち文句をつけてくるガイへは、少々キツイお仕置きをしてやるべきか…………
と、思っていたら、ヒートアップする俺達の間にパルティアさんが入って来て、
「ガイ! いい加減にしなさい! ここに来る前、絶対に大人しくしているって約束したでしょう!」
「ウッス! すんません、パティさん!」
ガイを一喝。
すると、即座に姿勢を正し、90度で頭を下げるガイ。
どうやらガイは、団長だけでなくパルティアさんにも頭が上がらない模様。
さらに、パルミルちゃんもガイに詰め寄って、
「ガイ、駄目じゃない! ヒロさんに迷惑かけちゃ! 私達を助けてくれた恩人なんだから!」
「お嬢! すんません!」
これまた恥も外聞もなく平謝り。
自分より5歳は年下であろう少女へとペコペコ。
う~ん………
不良とかヤンキーとか言うよりは、ヤの付く職業の舎弟だな、コイツ。
ブルハーン団長が大親分で、パルティアさんが姉さん、その娘のパルミルちゃんと考えると、ガイの態度は分かりやすい。
まあ、猟兵団なんて、機械種という明確な敵がいなきゃ、ただの暴力組織だからな。
団内で厳格な上下関係が強いられるのは、そういった規律が無いと脳筋連中が集まりやすい団員達の歯止めが効かなくなる可能性があるからだ。
俺の場合、割と規律が緩いアテリナ師匠の下だったし、頭角を現してからは煩く言う人間がいなくなった。
だからこそ、最後まで染められることなく過ごすことができたのだけれど。
俺の勝手な感想を他所に、ガイへのパルティアさんの指導が続く。
「貴方がその新しい機械義肢を試したいのは分かるけど、それは人間相手に振るうモノではないわ。そんなことの為にその腕を取り付けたんじゃないからね」
「はい! すんませんでしたぁ!」
「それに貴方のその腕は威圧感があり過ぎるのよ。それは自覚しなさい。貴方がただ普通に話しているだけでも、相手が脅されていると感じることもある。だから貴方には普段から乱暴な話し方は控えるように口煩く言うのよ。分かった?」
「はい! 分かりましたぁ!」
「本当に返事だけは良いんだから………、それに、いくら貴方が、ヒロさんが操縦する『重二足』と戦いたくても無理よ。知らないだろうけど『人型戦車』の操縦は難しいの。少し動かすだけでも何週間、下手をすれば何ヶ月も訓練する必要があるのよ。ヒロさんにはまずは操縦方法を学んでもらわないと。その為に私が来たんだから………」
「動かせますよ。重量級との殴り合いは無理ですが、ちょっとした運動ぐらいならできます」
「え?」
俺が思わずかけてしまった言葉に、パルティアさんは大きく目を見開き驚いた。
『こぼれ話』
人型戦車が広まらない理由の一つに操縦方法が難しいという点があります。
しかし、それは相対的なモノであり、前世で学校や塾で勉強することに慣れた主人公であればそう難しいモノとは感じませんでした。
ですが、この世界の人間の大半は勉強することに慣れていません。特に貧しい者は身体を動かすことに離れてはいても、座学で勉強するという経験が少ないのです。
特に狩人や猟兵で成り上がろうとする人間は、その傾向が強いようです。
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