第305話 勝負


「マスター!今からでもご再考を!マスター自ら危険を冒す必要など・・・」


「森羅、忘れたのか?俺の実力を」


 こちらに詰め寄る森羅に対し、不敵な笑みを見せながら言い聞かせる。


「あれくらい危険でも何でもない。それよりもお前達には任せたいことがある」


 向こう側に聞こえないよう、小声で作戦を説明。


 今回の目的はエンジュ達の安全、俺のメンバー達の生存、そして、あの女性の救助。

 それを並行して取り組まなくてはならない。どれが欠けても失敗だ。


 最も配慮しないといけないのは戦力の配置。

 当然、相手が戦力を隠していると仮定してそれを上回らなくてはならない。


 最悪は、ヨシツネ、豪魔を取り出すこともあるだろう。

 そして、俺の能力の全ブッパも在り得ないことではない。

 

 もちろん、誰が見張っているか分からないこの状況で、できるだけその手段はとりたくないけれど。

 俺の作戦が上手くいけば、全て無事に解決するはず・・・



「合図は『・・・・・』、分かったな。エンジュ達への連絡は廻斗を使ってくれ。廻斗と白兎は人馬一体とやらで離れていてもやり取りができるはずだから」


 ホテルからの脱出時、白兎から廻斗へ連絡が飛んだおかげでスムーズに離脱することができた。

 あの後確認してみると、廻斗から白兎へも同じようなことができるらしい。

 なぜそんなことができるのかは全く不明だが・・・ 


「キィ」


 俺の近くをフワフワ浮かびながらシュタッと手を上げる廻斗。

 早速、後方の白兎から連絡が来たようだ。


「ふむ、後方より敵と思わしき反応が複数あり・・・か。何々、幻影や音響を駆使して隠れているって?」


 幻影?

 意図的に暗闇でも作り出しているのか?

 音響と言うのはおそらく妨害電波みたいなモノだろうが・・・


「筆頭殿からの連絡ですか・・・その原理は何度聞いても納得できないのですが・・・」


 俺が白兎の連絡に考え込んでいると、戸惑いを隠せない森羅が口を零す。


「納得する必要はない。まあ、慣れてくれとしか言えないけどな」


「ウォン」


 同意とばかりに一吼えするディア。

 白兎道場に参加すると、理不尽への耐性がつくのかもしれない。

 森羅も白兎道場へ参加する日も近いか?




「おーい!そろそろおっぱじめようぜ!」


 自分が従属する機械種ブルオックスに手を置きながら、勝負を急かすダミ声男。


「お前が『エース級』だっていうところを俺に見せてくれよ!」


 ニヤリと挑戦的な笑みを見せつけてくる。

 

 重量級の機械種を単独で倒せる人間。

 それを猟兵や狩人の間では『エース』という。

 正しく人間の限界を超えた超人の証明。


 すでに今世では超重量級も合わせれば、もう6体は討伐している。

 未来視を合わせれば、百体以上も・・・だ。


「もうすでに何回も通り過ぎた道なのだけれどね」


 口の中だけでコソッと呟いた。









 渓谷道の真ん中で相対する俺と重量級機械種ブルオックス。


 その機械種ブルオックスを挟んだ向こう側に男達2人。

 俺の背後には森羅達が控えている。

 ちょうどボクシングの試合のセコンドみたいな形だ。

 と言っても、戦闘に巻き込まれないくらいに離れてはいるけれど。


 そして、この勝負の景品となってしまっている女性は、いまだあの場所で機械種エイプに押さえつけられたまま。

 こちらに望みを託すような目を向けて・・・


 あれ?気を失ってしまっているみたいだ。

 どうやら捕まっていた様子みたいだけど、ここまで飛び出してくるのが体力の限界であったのだろうか。

 できるだけ早く保護してあげたいが、まずは安全を確保しないと・・・ 


 それにしても気になるのは、突然岩壁から現れたという現象の方だ。

 まるで岩壁から突然すり抜けてきたかのように・・・

 さらにはこの男達もこの女性も後ろから現れた機械種も、こちらの森羅やディアにも気づかされること無くここまで近づかれた。

 ひょっとして警戒スキルを妨害するようなモノが・・・

 白兎からの連絡では幻影とか音響とか言っていたが、やはり・・・



「マスター!勝負はもう始まっております!」


「お、すまん」


 森羅の忠告に慌てて視線を対戦相手に戻す。


 余計なことに気を取られ過ぎだ。

 すでに相手の機械種ブルオックスは臨戦態勢。

 前足で何度も地面をひっかき、こちらへ突っ込もうとする寸前。 


 全長6m、足元から頭の位置までの高さは2m以上。

 巨大な鉄の塊と向かい合っているような威圧感。

 こんなモノが突っ込んでくるなんて、走ってくる電車に立ち向かうみたいなモノだ。

 普通の人間なら、車に驚いて立ちすくむ猫のように、ただ轢き殺される待つばかりのはず。



「瀝泉槍を持っていなければ、立ち向かうのはちょっと無理だったかもしれない」


 右手に持つ瀝泉槍から流れてくるのは、無窮の武術と決して揺るがぬ鉄の意思。

 これを持っている限り、俺が戦場で怯えることはあり得ない。


 つまり、掴むのは勝利以外に無いということだ。

 

「さあ!かかってきな!闘牛士のごとく、鮮烈な舞を見せつけてやる!」


「ブオオオオオォォ!」


 俺の啖呵を切っ掛けに、機械種ブルオックスが雄たけびをあげてこちらへと突撃してくる。


 その重量級に相応しい馬力は、10トン近い自重を物ともせず、いきなりのトップスピードを噴出。

 間合いであった10mそこそこの距離など瞬く間に縮めて迫りくる巨体。

 1m近い角を突き出し、俺を串刺しにせんと向かって来る機械種ブルオックスに対し、俺は身を軽く捻っただけで華麗に回避。



 ヒョイ

 サクッ



 躱しながら瀝泉槍で軽く装甲に傷をつけた。


「ああ、センチで躱しやがった!」


「ほう、言うだけのことはあるねえ、躱しただけじゃなくて、一撃を入れるなんてねえ」


 驚きの声が向こう側であがった。

 あの突撃を前に、ただ躱しただけではなく、紙一重を見切って躱したことに驚いている様子。

 常人ならば当たれば確実に死ぬ一撃だ。

 掠っただけでも重傷は免れない攻撃を、ギリギリで回避した俺の度胸と技量に度肝を抜かれたのであろう。

 

「だが、そんな回避じゃあ、いつかよけきれなくなるぞ!」


「そうだねえ。攻撃も装甲を傷つけたくらいだし、あの槍だけではブオーを倒すのは難しいんじゃないのかなあ」


 やろうと思えば、一撃で首を落とすのは難しくなかったけどね。

 でも、機械種相手に瀝泉槍の毒化の効力を確かめてみたかったので、ちょっと傷つけるくらいにしておいたんだよ。

 あと、時間稼ぎの為・・・


 チラリと森羅達の方に目を向ければ、すでに廻斗が姿を消していた。


 うむ。計画通りに進んでいるようだ・・・



「ブオオオオオオオ!!!」


 

 俺に攻撃を躱されて、そのまま突進して離れていったブルオックスがようやく戻ってきた。

 先ほどと同じような雄たけびをあげてこちらへ突進してくるが、そのスピードは目に見えて衰えていた。


「ほいほい、サクッとね」


 またも軽やかに回避して見せる俺。

 すれ違いざまに傷をつけるのもさっきと一緒。


 そんな攻防を何回か繰り返す。

 ブルオックスが突進してきて、俺が躱して槍で突く。


 その度にブルオックスの足が鈍り、当初の勢いは見る影もなくなってしまう。


「な、なにがあった?どうして俺のブオーが・・・」


「あの槍、ひょっとして発掘品ですかねえ、機械種の行動を阻害するような効力を持っているのかもしれないねえ」


 もう立っているのがやっとの状態となったブルオックス。


 青く輝く目はまだまだ闘争心を失っていないようだが、毒が回り切り、もう体をまともに動かすのは難しそうだ。


「ふむ、切りつける度に効果が積み増しされるのか。ここまでの状態に持ち込むのに10回は切りつけたけど、問題は他の機械種にも同じかどうかだな」


 重量級だから10回も持ったのか、それとも大きさに関係なく10回でここまで追い込めるのか・・・

 この辺りは他の機械種で試していく必要があるな。


「さて、実験の相手、ご苦労さん。安らかに眠ってくれ」


 俺は大きく槍を振りかぶり、立ち尽くすブルオックの首を一撃で両断。



 ザンッ!!


 ドンッ!!



 ドンッ!!!!!



 首が落ち、その数秒後に胴体が倒れて試合終了。



「ば、馬鹿な・・・」


「フウ…、こんなところでエース級に出会うなんて、俺達運が無いねえ・・・」


 呆然としているダミ声男。

 がっくりと肩を落としているキンキン声男。


「さあ、俺が勝ったんだから、その女性はこちらで保護させてもらうぞ!」


 男達を一瞥し、槍を肩に担いで女性の方へと向かう。

 機械種エイプに押さえつけられ、未だ気を失ったままの女性。

 さて、どうやって運ぼうかと思いながら、近づいていくと・・・



 ガチッ


 俺の背後から聞こえたのは銃の撃鉄が上がる音。


 振り返れば、男達2人が銃を手に俺へと照準を向けていた。

 そして、その前に立つ機械種エイプも戦闘態勢を取っている。



「・・・・・・まあ、一応聞くけど、何の真似?」



「フン、お前が正義の味方なら分かるだろうよ。こんな時、悪党が取る行動なんて決まっているだろ!」


「エース級にこんなスモール下級の銃が効くとは思えないけどねえ、でも、抵抗はさせてもらいたいかな」



「効かないって分かっているなら、銃を向けなきゃいいだろう?」


 中央では銃としてまともに使おうと思えばスモールなら中級以上。

 ミドルなら下級以上が絶対条件だ。

 中央で活躍する狩人や猟兵団が身に纏う装備を貫こうと思うと、それくらいのモノを用意しなければ始まらない。

 それに前線の超人どもなら通常の弾丸くらい普通に躱してしまう。



「もちろん、それだけではないさあ。こっちには人質がいるしねえ。ほら!」


「きゃああ!!」


 突然、女性が悲鳴をあげた。

 機械種エイプが女性の頭を鷲掴みにして締め付けているようだ。


「おい・・・、女性はもっと優しく扱え!」


「そうはいってもねえ。今まで散々やっちゃってたから今更じゃないかなあ」


「はははは、そうだな。この4日間やりっぱなしだったしな」


 下品な笑い声を上げるダミ声男。

 そりゃ、こんな状態で女性が無事に済んでいるとは思っていなかったけど。


「それにねえ、気にしないといけないのは、君の大事な女の方かもだよお」


「ああ、出て来い!もう隠れなくてもいいぞ!」


 ダミ声男が大声をあげた。


 その声は渓谷道に響き渡り・・・



「マスター!潜水艇の後方から!」


 森羅からの鋭い警告を受け、潜水艇に目を向ければ、その後方から現れる機械種の群れ。


 機械種エイプが10体近く。

 そして、重量級と思わしき4m近い巨人。


「はははは、どうだ!俺のエティの迫力は!ブオーの敵討ちだぞ!」


 勝ち誇った顔のダミ声男。

 どうやらコイツの2体目の従属機械種と言うことか。

 名前からして、多分機械種イエティだろう。

 防御力に優れて、体内にマテリアル冷却器を持つ寒冷地型のジャイアントタイプだ。


「・・・さっきの会話で重量級1体しか従属できないって言ってなかった?」


「フン、そんなの嘘に決まっているだろ!わざわざ自分の限界を外に漏らすわけない!」


 はい、全く持ってその通り。

 まんまと騙されてしまったわけか・・・

 

「ふふふ、機械種エイプは俺の従属機械種だけどねえ。でも、俺が軽量級しか従属できないのは本当だよお。従属限界は多いけどお」


 ニヤニヤとした笑いを浮かべるキンキン声男。


「いくら君が強くても、守るモノが多いと俺達みたいな悪党にやられちゃうんだよねえ。本当に大事な物は絞った方が良いよお。これは一応人生の先輩としても忠告」


「・・・ご忠告どうも。今後に活かすことにしますよ」


「ふふふ、そうするといいねえ。さあ、俺たちの仲間になるか・・・」


「いえ、それはお断りで。もうこれで出尽くしましたかね?」


「んん?どういう意味・・・」


「では、次はこちらから。『賽は投げられた!!』」




 突然、大声をあげての合図。

 それは俺達の反撃の狼煙。

 

 

 





「あい!」


 いつものかけ声と一緒に、潜水艇の屋根から飛び出したのは天琉。


「いっくよー!」


 天琉が大きくあげた手の平に集まる光球。

 そして、次の瞬間、無数の光の矢とかして、潜水艇に接近していた機械種達に降り注ぐ。



 ドドドドドドドドドドドッ!!!



 連続で鳴り響く爆裂音。

 天琉から放たれた粒子加速砲の拡散弾は機械種エイプ達を貫き破壊していく。

 あっという間に渓谷道に機械種達の残骸が撒き散らされることとなった。


 天琉の一斉掃射で機械種エイプ達が片付くと、次に飛び出してきたのはボルト。


 潜水艇の扉から直接ジャンプ。

 そのまま天琉の一斉掃射を生き残った機械種イエティへ向かって空中回転回し蹴り!



 カシャン!!



 空中をクルクル横回転しながらの回し蹴りは、正確に機械種イエティの顔面を捕らえ、横薙ぎの足刀で2つの眼球を破壊。


 あれは!

 竜○旋風脚か!

 まさかその技まで見ることができようとは・・・

 


「ウオオオオオオ!!」


 突然の急所攻撃に顔を抑えて呻くイエティ。

 


 そこへ突っ込むのは我らが筆頭従属機械種の白兎。

 これも雀の目を射抜くごとき正確さで、相手の膝の関節部分に体当たり。


 

 ガシッ



 つんざく機械音。

 一撃で相手の膝頭を粉砕され、そのまま倒れ込むイエティ。


 もちろんそれだけでは終わらない。

 

 倒れ込んだイエティに対し、ボルトと白兎がストッピングの嵐をお見舞いしていく。



 ドカドカドカドカドカドカドカッ!!!



 それも関節部や急所である頭部、そして、天琉の粒子加速砲で傷ついた部分を集中的に。

 さらにそこへ屋根から飛び降りた天琉も加わって、三機で囲んでの集団リンチ。



 エ、エゲツナイ!!

 天兎流舞蹴術にはラフプレイもあるなんて・・・


 天琉の粒子加速砲で小破していたこともあるのだろうけど、軽量級機械種の攻撃であそこまで重量級を叩きのめす光景なんてなかなか見ることはできないぞ。

 白兎は人前では軽量級以上の能力を見せないはずだから、あれは間違いなくスキルの効果なのであろう。



「おい、止めさせろ!こっちにはまだ人質が・・・」


 あまりの光景にダミ声男は慌ててこちらに脅しをかける。


 しかし・・・



「キィ!!」



 そこに差し込む廻斗の鳴き声。

 発生源は女性が機械種エイプに押さえつけられている場所辺り。



「あ、いつの間に!」


 

 その場所では廻斗の妨害電波によって機械種エイプが麻痺させられていた。


 廻斗には俺とブルオックスとの勝負に注目が集まっている最中に女性を救出するよう命令していたのだ。

 体の小さい廻斗であれば目立つこともなく接近できる。

 そして、機械種にだけ通用する妨害電波。

 それはほんの一瞬しか作用しないものなのだけど・・・


 そこへ飛びかかる一陣の風。

 地面を駆ける弾丸と化したディアが一瞬で距離を詰め、動きを封じられた機械種エイプの首に喰らいつく。



 バキッ



 オーガの装甲ですらかみ砕くダイアウルフの牙相手には、軽量級でしかない機械種エイプの装甲等紙同然。


 瞬く間に女性の救助が完了した。



「よし!良くやった。後はその女性を守っておいてくれ・・・・・・あとは」



 

 バンッ!

 バンッ!




 2回聞こえた銃声。


 それは俺の後ろに控えた森羅の発砲。



「ああ、クソッ!」

「ハア…、これで終わりかねえ・・・」



 頭部を撃ち抜かれ、ドサッと倒れ込む男達護衛であった機械種エイプ2体。


 これで相手方の戦力は無くなった。

 この2人もまさか銃だけで俺達に戦いを挑むつもりは無いだろう。



「正義は勝つ・・・、まあ、強い方が正義って意味でもあるよな」



 槍を構えて意気消沈する男達2人へと近づく。



「さて、いかがします?こっちとしては勝負に勝ったのに裏切られたことがありますので、無難に済ますつもりはないですけど」



「フンッ!こちらも無難に終わらせるつもりは無いさ!悪党なら悪党らしく最後まで足掻かせてもらう!」


「はあ…、仕方ないねえ。これも今までの行いの報いなのかねえ」


 意外にも最後まで抵抗するつもりのようだ。

 絶対に勝ち目なんて無いはずなのに。

 悪党ならなりふり構わず命乞いをしてきてもおかしくは無いと思ったけど。


 こちらとしては、『鍵』のことや、彼等の言う『凄いボス』について色々と聞いてみたかったのだが・・・


「正義の味方面した奴に屈するのだけは御免だ!」


「そういうこと。詮索はしてほしくないけど、こっちにはこっちの事情があるからねえ」


 そう言って、改めて銃を構える2人。

 その表情にはすでに迷いは無く、ただ敵と相対する緊迫感だけがにじみ出る。


 覚悟を決めているのであれば、こちらも迷うことは無い。

 ほんの少しだけ、この2人に興味が湧いてしまったことだけが残念でならない。

 この人達も進む道を間違えなければ、違う結末もあったであろう。


「行くぞ!正義の味方!俺の名前はバンデルだ!」


「同じく、パネルタだよお。短い間だったけど覚えていてくれると嬉しい」



「・・・・・・ヒロです。悠久の刃のヒロ」


 俺がそう名乗った瞬間、2人の顔に苦いモノが走った。


「なあ、パネルタ。俺達が初めて作ったチーム名、覚えているか?」


「もちろんだよお。確か『闇を裂く刃』だったよねえ」


「過去の俺達が今の俺達を裁きに来たのか?」


「フフフ、そう思うと人生って因果なモノだねえ」


 半分笑って半分泣きそうで・・・

 そんな奇妙な表情でお互いに顔を見合わせている2人。



 そして・・・



「おい、ヒロ!覚えておけ!正義の味方は常に権力と財を持つ者の味方だ!なぜならそうじゃない奴はすぐに排除されるからだ!」


「さっきも言ったけど、いくら強くたって人間1人が守れる範囲は狭いんだよお。本当に大事な人を取りこぼさないようにねえ。あと、悪党は最後まで悪党なのだから、気を抜いちゃ駄目だよお」



 これが2人の最後の言葉となった。


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