第341話 特訓のバトルロイヤル
ダメージなしにする為にPTも組み終わり、後はリング代わりの水流の操作の発動のみとなった。さてと、先手必勝で目潰しからの奇襲といくか。ハーレさんとアルから苦情は来そうな気はするけど、それは聞いてもいられないからな。
「ダイクさん、お願いします!」
「おう、任せとけ。『アクアクリエイト』『水流の操作』!」
「ありがとうございます! さぁ、これで準備は整いました! それではバトルロイヤル開始です!」
ハーレさんの開始の合図とともに、特訓の模擬戦が始まった。それにしてもバトルロイヤルとはね。朝からこんな事態になるとは想像もしてなかったけど、やるだけやるか。
<行動値を4消費して『増殖Lv4』を発動します> 行動値 54/58
まずは閃光の発動範囲になるコケを少しでも多くして巻き込まないとね。誰が相手でも楽じゃないけど、一番危険なのは弥生さんか。一番未知数な上に、ルストさん以上の強さの可能性が高いもんな。
「何かやる気みたいだけど、先手必勝! 『暗黒空間』!」
「げっ、先手を打たれた!?」
弥生さんを中心にして暗黒空間を発動して、一気に周囲が闇に塗り潰されていく。暗黒空間の発動は初めて見るけど、予想以上に範囲が広い!? あ、周囲の人が作り出している灯りまで無意味になって真っ暗になっている。
「ケイさん、これは閃光と同じで味方にも影響あるやつ。暗闇の状態異常になるから気を付けて」
「え、マジか!? ヨッシさんは大丈夫か?」
「闇に直接触れなければ大丈夫。『ポイズンプリズン』!」
「三日月、こちらへ! 『アースクリエイト』『増殖』『岩の操作』!」
「おうよ!」
初手から視界潰しとは考える事は同じって事か。それにしてもジェイさんも動き出しているようだけど、既にジェイさんと三日月さんの方は闇に阻まれて状況が分からない。それ以上に、これを仕掛けた弥生さんの動向が分からないのが一番厄介だな。これは悠長に考えてる時間もなさそうだ。
<行動値上限を3使用して『暗視』を発動します> 行動値 54/58 → 54/55(上限値使用:3)
よし、闇に呑み込まれる前に発動が間に合った。暗闇の状態異常には暗視で打ち消せるから、俺は問題なし。ヨッシさんは毒の拘束魔法の中に潜り込んでやり過ごしているみたいだね。あ、ジェイさんと三日月さんのいた辺りにさっきまで無かった岩があるのが見える。……ほう、なんで増殖かと思ってたけど、ルストさん狙いか。ま、そっちは任せてとりあえずこの状況を何とかする方がいいな。
確かこの状態はまとめに打ち消す方法が書いてあった気がする。光と闇はお互いに干渉し合って、相殺出来るって内容だったはず。という事で、目的は変わったけど予定通りの発動で!
<行動値を2消費して『閃光Lv2』を発動します> 行動値 52/55(上限値使用:3)
よし、閃光で完全ではないけど、ある程度の闇は吹っ飛ばせたね。ふむふむ、まとめで見たとおり、闇には光が有効なんだね。逆に閃光の効果もかなり弱められていてほぼ効果なしと……。
「おぉーっと、初手から目潰しの応酬だー!? 弥生選手の暗黒空間をケイ選手の閃光が相殺したー! 正直、目潰しは実況出来なくなるのでご遠慮願いたいところです! その辺の配慮を是非ともしていただきたい!」
「同感ですね。今回は闇属性と光属性は互いに干渉させて相殺したようですが、初手から実況潰しは止めていただきたいところです。少しケイ選手の閃光の打ち消され方が強いのは、弥生選手の暗黒空間のLvが高いという事なのでしょう」
「随分辛辣な実況と解説だな、おい!? お、闇が晴れていくぞ」
「そのようですねー! どうやらヨッシ選手は毒魔法の中で、ジェイ選手と三日月選手は生成した岩を使ってそれぞれに凌いだようですね! そして弥生選手とルスト選手は、おや? これはどうした事でしょうか!?」
「何やってんだ、あれ?」
「……仲間割れのように見えますね?」
少しのタイムラグはあったものの、閃光の効果で弱められた暗黒空間の闇も晴れていった。そして、動向の分からなかった弥生さんとルストさんが互いに攻撃し合っている。え、確かに同じ群集同士で戦うのも有りとか言ってたけど、マジでそれを実行してるの? あ、お互いに距離を取ったね。
「ルースートー? いきなり何でわたしを攻撃してるのかなー?」
「弥生さんこそ初手から何を考えているのですか? あれでは中継も実況も何もかもが台無しでしょう! 折角のスクショも台無しではありませんか!?」
「特訓の時だけはそれは言わないって約束じゃなかったかなー? その辺はどういう考えなの?」
「これはいつもの特訓とは違うでしょう!」
「あ、そう。まぁ言いたい事は分からなくもないけど、それならそれこそ終わってからの話だね。『自己強化』『ウィンドクリエイト』『操作属性付与』『強硬牙』!」
「いつまでも負けてはいませんからね! 『ウィンドクリエイト』『並列制御』『風の操作』『根の操作』!」
「えっ、ルストが魔法!? って、あー!?」
「ちょ、なんでー!?」
そして風を纏って一気に距離を詰めようとした弥生さんに対して、ルストさんは俺の教えた風の操作とのコンボを使ってジャンプして躱していく。その挙動が予想外だったのか、空振った弥生さんは場外に突っ込んでいった。あ、地味に風の操作でルストさんが追い出す様に追撃も入れてたっぽい?
1人巻き添えを食らった人がいたようだけど、幸いな事に赤の群集だったようでダメージはなかったようである。うん、ダメージが無くて場外乱闘にならずに済んだね。
それにしても既に実用化させたのか、ルストさん。プレイヤースキルは高いから出来るとは思っていたけど、ジャンプと同時にもう一つの風で追撃までやってしまうのか。うーん、ちょっと強化し過ぎる情報になった気がしてきた……。
「えー、赤の群集の赤のサファリ同盟の弥生選手、被弾により敗退です! ルスト選手の見事な回避と追撃が上手く決まりましたね!」
「場外かと思いかねないとこですが、絶妙なタイミングで一撃を入れていましたね。1人目はまさかの仲間割れでの敗退となりました。味方であったとしてもいつどのように手札が増えてるのか分かりませんから、これは弥生選手の油断が招いた結果でしょう。えぇ、本当にどういうタイミングで手札が増えるか分かりませんからね!」
「アルマースさん、随分と実感の籠もった言葉だな。いや、気持ちは分かるけどな。てか、1撃入ってたのか」
手札なんてもんは思いついた時に増やすもんで良いんだよ! 敵を騙すにはまず味方から……ってそれは何か違う気はするけど、戦闘中に思いついたりするんだからその辺は仕方ないじゃん!? アル達に教える為に戦ってる相手の前で解説なんか出来ないんだしさ。
「ふふふ、いつまでも負けているばかりだとは思わないでくださいね、弥生さん」
「うー!? アルマースさんも言ってたけど油断し過ぎた! 魔法には興味を示してなかったのに、どういう心変わり?」
「いえいえ、面白い使い方を教えて頂いたものでして」
「ふーん、確かにその発想は無かったかな。うん、どういう仕組みかは分かったから、わたしも後でやってみようっと」
「……弥生さんに真似されると厄介ですね」
あ、弥生さんまで強化になると相当な強化情報になっちゃったっぽい? まぁいいや、それに相応するだけの情報は既に貰ってある。そして着地しているルストさんは、思いっきり注意が逸れている。
今は攻撃のチャンスではあるんだけど、既にジェイさんが仕込み済みだしな。ルストさんも弥生さんに一矢報いた事で油断しきって、その事に気付いていない。
「さて、次はどなたがーー」
「それはあなたですよ! 『スリップ』!」
「これは!? いつの間に地面にコケが!?」
「『シャコパンチ』!」
よし、ジェイさんがルストさんの着地地点にドサクサに紛れて地面に沿って追加生成した岩の表面にあるコケでスリップが発動した。ジェイさんが初めに増殖しておいたコケをルストさんの根本に行くように岩の生成をしてたもんな。油断しきっていたルストさんがバランスを崩した今がチャンスか。
いや、三日月さんは何処に行った? シャコパンチの発動の声は聞こえたけど、ルストさんの方に注視し過ぎていて見失ったぞ。ここは獲物察知で……いや、PTメンバーだからそれじゃ無理か。ならマップで……ってこの状況では隙を作り過ぎだから却下。思った以上にこの状況は注意をしなければならない方向が多くて地味に厳しいな。
「ここでジェイ選手によるトラップ発動だー! そして、地面を殴りつけた三日月選手がその反動を利用して空中へと跳び上がるー!」
「三日月選手、これは考えましたね。攻撃の反動を利用しての推進力転換は、どうやら応用範囲は広いようです」
「やるじゃねぇか、三日月! そのまま一撃入れちまえ!」
お、実況ナイス。そうか、三日月さんは空中にいるんだな。見上げてみれば三日月さんは空中を跳んでいて、ルストさんに目掛けて落下しながらシャコパンチを叩き込むつもりのようである。
よし、攻撃のタイミングこそ最大の隙だ! 有効打を与えれば良いんだから、威力はそこまで気にしなくていいか。
<『並列制御Lv1』を発動します。1つ目のスキルを指定してください>
<行動値2と魔力値6消費して『水魔法Lv2:アクアボール』は並列発動の待機になります> 行動値 50/55(上限値使用:3): 魔力値 176/182
<2つ目のスキルを指定してください。消費行動値×2>
<行動値を6消費して『水の操作Lv6』は並列発動の待機になります> 行動値 44/55(上限値使用:3)
<指定を完了しました。並列発動を開始します>
3発分のアクアボールを生成して全て操作の支配下に置く。通常の狙いで撃ち出すのは2発でいい。1発はハサミの陰に隠し持っておく。とりあえずの狙いはルストさんを狙っている三日月さんだ。
「何を狙っているのかは知りませんが、邪魔はさせません! 『アースクリエイト』『砂の操作』!」
「ヨッシさん、統率のハチで撹乱! ジェイさんの方はとりあえず任せた」
「了解! 『同族統率』! 行け、ハチ1〜3号!」
「くっ!? ここで手数を増やしますか!?」
「ちっ、ケイさんの一撃を食らってもルストさんに一撃を入れてやる!」
「バランスを崩したからと言って素直に攻撃を受ける訳にはいきませんよ!」
三日月さんは俺の撃ち出したアクアボールは無視するつもりみたいである。ま、それで良いんだけど。さて、状況がどう動くかによって手段も変わってくるんだよな。
「大混戦の様相を呈してきたー! 三日月選手が狙うのはバランスを崩したルスト選手、そしてその三日月選手を狙うのはケイ選手、更にそれを阻止しようとするジェイ選手とそれを妨害するヨッシ選手ときたものだー! どう見ますか、解説のアルマースさん、ゲストの斬雨さん?」
「まず誰が初めに攻撃を受けて敗退になるかですね。有利なのは大規模な砂の操作を使っているジェイ選手かもしれませんが、他の人達にも対応策が無いわけではないですからね」
「あー、ケイさんの水流の操作とかまだ温存されてるもんな。この特訓内容だと行動値の回復は難しいだろうから、いかに節約しつつ有効打を狙うかが重要だろ。ちっ、ジェイのやつ焦って応用スキルを早めに切りすぎだぞ」
「確かにそうなりますね! さて、ここからどう動きがあるのでしょうか!?」
うん、確かにジェイさんは砂の操作を使うには早すぎたね。岩の操作も使ったのに、砂の操作まで使ったらもう行動値に余裕は残ってないんじゃないか?
「くっ!? 『根槍連衝』!」
「くっ、この、くそ! 『シャコ……あー、被弾した!?」
「バランスが崩れたからと言って、何も出来ない訳ではありません! ケイさんも三日月さんを囮にしつつ私も狙っていたようですが、そう甘くは……あ、そう来ましたか」
「はい、俺の勝ち。背後ガラ空きだぞ、ルストさん」
それも確かに狙っていたけど、水球を1発温存していたのはこの為である。三日月さんを囮にしつつ、その背後から迫る水球すらも囮で、本命はこっそりとルストさんの近くまで操作していたハサミの陰に隠してた水球だ。乱戦なんだから、意識の隙をついて攻撃しないとね。
「ここで一気に決着が付きましたー! 赤の群集の赤のサファリ同盟のルスト選手、青の群集の三日月選手、共に被弾で敗退だー! 少しでも油断すれば、思わぬところから攻撃が来るこの勝負! 迂闊に目を離せば負けへと繋がっていくー!」
「ケイ選手は二段構えでの囮とは地味に厄介なことをしますね。ですが、乱戦では有効なのは間違いないでしょう。さてこれで半数が敗退となりました。ここからはどういう展開になるのかが楽しみです」
「あー、赤のサファリ同盟が一番先にいなくなるのは正直意外だったな」
「いやー、それは耳が痛いねー。うん、ちょっと油断があったみたいだし今後の課題にしておくよ」
「しれっとこっちに混ざってんのな、弥生さん……」
何か実況席の方に弥生さんが増えているけど、それは気にしても仕方ないか。それにしてもジェイさんの砂の操作は厄介だな。……昇華魔法をぶっ放せばすぐに終わりそうではあるけど、ジェイさんの方にも昇華魔法がなー。まだ見た事はないけど土の昇華魔法があるだろうからね。
さて、どう対処しよう。……とりあえずヨッシさんの統率のハチがジェイさんの注意力を乱して、砂の攻撃を単調なものにしてたけど、今最後のハチが仕留められた……というか捕まった。まぁダメージないもんね。
「ヨッシさん、こっちだ」
「うん!」
「逃しませんよ!」
<行動値3と魔力値9消費して『土魔法Lv3:アースプリズン』を発動します> 行動値 41/55(上限値使用:3): 魔力値 165/182
とりあえず自分の周りに土の拘束魔法を発動して砂を防ぐ。ヨッシさんもそれを盾にして上手く凌いでいる。ふむ、俺はヨッシさんと戦う気はないし、ここは共同でジェイさんを仕留めるとするか。1つ手段を思いついたしね。
「ヨッシさん、共同でやるぞ」
「それは良いけど、どうやるの?」
「アイスプリズンを操作可能な状態で俺に使ってくれ。そんでそのまま突っ込ませてくれ」
「え、でもそれじゃ砂の操作は防ぎきれないよ?」
「案があるから大丈夫。って事でよろしく」
「……何をする気ですか?」
「それは教えられるわけ無いじゃん」
「……それもそうですね」
さて残りもあと少し。灰の群集の勝利にしようじゃないですか。なに、俺が勝つ必要もないのさ。
「これはケイ選手に何か秘策があるようだー!? どのような結末になるのでしょうか、見逃せません!」
「アイスプリズンは檻状の拘束魔法なので、細かな砂をどのように防ぐのか見物ですね」
「……どうやるのかが全然思いつかねぇよ」
ま、その辺は見てれば分かる。とは言ってもさっき思いついたばっかだからうまく行く保証もないけどね。さて、最後の仕上げと行きますか。
「一撃入れさせてもらいますよ!」
「させないって! ヨッシさん、アイスプリズン! 即座に檻を思いっきり回転させてくれ」
「え、回転!? あ、そういう事だね。『並列制御』『アイスプリズン』『氷の操作』!」
<行動値上限を2使用して『移動操作制御Ⅰ』を発動します> 行動値 41/55 → 41/53(上限値使用:5)
ヨッシさんが氷の檻を生成して回転させ始めるけど、そのままでいたら俺に一撃判定になるだろうから水のカーペットで檻には接触しない様に調整した。そして襲いかかる砂は結構な速度で回転する檻に弾かれて効果はない。
「くっ!? ではヨッシさんを先に攻めるまで!」
「させないっての! ヨッシさん、そのままジェイさんに向かって檻を突撃!」
「了解!」
ヨッシさんに狙いを変えるのは悪い選択ではないけど、それはさせないよ。砂を俺からヨッシさんに標的を移した事で少しの隙が出来る。まぁ狙わない理由もないよな。
「いえ、狙い通りですよ。これで檻の動きは封じましたし、ここからなら攻撃が当てられます」
ジェイさんに直撃するという寸前でヨッシさんの方に狙いを変えていた砂が檻の後部から動きを封じてきて、ヨッシさんの氷の檻の回転は止められた。流石に応用スキルの操作系には力負けするか。
だが、選択をミスったな、ジェイさん。俺はそんなわざとらしい隙にわざと突っ込んだんだからな! 目的はジェイさんの本体の至近距離に行く事だ!
「さて、当てられるかな? そしてその状態からこれを避けれるかな?」
「っ!? 罠ですか!?」
<『並列制御Lv1』を発動します。1つ目のスキルを指定してください>
<行動値2と魔力値6消費して『土魔法Lv2:アースバレット』は並列発動の待機になります> 行動値 39/55(上限値使用:3): 魔力値 159/182
<2つ目のスキルを指定してください。消費行動値×2>
<行動値4と魔力値6消費して『土魔法Lv2:アースバレット』は並列発動の待機になります> 行動値 35/55(上限値使用:3): 魔力値 153/182
<指定を完了しました。並列発動を開始します>
合計6発の小石の弾を至近距離からジェイさんに撃ち込んでいく。ま、これで終わるとも思ってないけどね。多分何かの手段で防御はしてくるけど、それも想定のうち。
「それは下策ですよ! 『魔法吸収』!」
「同じPTでも吸収出来るんかい!? けど問題なし! ヨッシさん、俺ごと場外に吹き飛ばせ!」
「了解!」
「っ!? まさか初めからそのつもりで!?」
「魔法吸収を使う為に砂の操作を切ったのも、俺を至近距離まで近付かせたのも下策だったな、ジェイさん」
「まだ咄嗟の発想では敵いませんか!?」
そしてヨッシさんが俺ごとジェイさんを氷の檻で場外まで吹き飛ばしていった。……場外になった瞬間に氷の檻の効果が切れたからぎりぎりだったね。
それにしても地味に魔法吸収って味方の魔法まで吸収出来るんだね。……これ地味に重要なんじゃないか? 元々防御の為に砂の操作を解除させるのが目的だったからな。解除せずとも砂の操作の制御が甘くなればヨッシさんの統率のハチからの攻撃も狙ってたしね。
「青の群集のジェイ選手、灰の群集のケイ選手、共に場外で敗退だー! 勝者、ヨッシ選手ー!」
「これはケイ選手とヨッシ選手の連携の勝利ですね。互いの手の読み合いを制したのはケイ選手ではありましたが、ジェイ選手も大健闘だったのではないでしょうか?」
「あー、そうだな。負けはしたが前ほど急な事態では混乱しなくなってんじゃねぇか?」
「いやー、見応えあったね。互いに出し抜くのを狙った心理戦、実にお見事!」
うん、まぁ弥生さんとルストさんの仲間割れは予想外ではあったけど、他は普段できない感じで良い特訓になった気はするね。
「それではこれにて今回の共同特訓会、模擬戦の部は終了です! 実況は灰の群集のリスとクラゲことハーレと!」
「解説は灰の群集の木とクジラのアルマースと」
「ゲストの青の群集のタチウオの斬雨でお送りした!」
「途中からのゲストの赤のサファリ同盟のネコの弥生もお忘れなく!」
とりあえずそんな感じで、ヨッシさんの勝利という事で決着になった。一応同じ群集で勝利だし、満足のいく結果だね。弥生さんやルストさん相手に苦戦するか負ける可能性も考えてたけど、どういう結果になるかはやってみないと分からないもんだ。
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