第83話 混沌の監視者 re


 風化して森に呑み込まれようとしている遺跡の中を我々は歩いていた。周囲には崩れた建物の瓦礫がれきと、縦横無尽じゅうおうむじんに生い茂る植物に覆われていて足場もひどく悪かった。


 不思議なことに鳥や昆虫の鳴き声ひとつ聞こえてこなかった。木々の葉の間から見える空には、一羽の鳥も舞っていなかった。草を這う昆虫も見なかった。代わりに圧倒的な静寂がこの遺跡を支配している。


 樹木じゅもくの枝先に身体からだが触れる。すると枝は砕けて、瞬く間に灰に変わり風に吹かれて雲散うんさんした。それに気がついたのは私だけではなかった。立ち止まって枝を眺めていると、ハクがトコトコと近くにやって来た。


 枝が瞬時に灰に変わる様子をハクに見せるため、枝を軽く叩いた。枝先が砕けて灰になって崩れていくと、ハクは腹部を震わせて体毛を逆立てた。驚かせたのかもしれない。そう思ってハクの様子を見守っていると、ハクは興味深そうにじっと枝を眺めていた。


 それからハクは恐る恐る触肢しょくしを伸ばして樹木じゅもくみきをトンと叩いた。すると太い幹の一部は瞬く間に灰に変わり、支えを失くしたことで一気に倒れると、枝や葉だったモノが一瞬で灰に変化して地面に広がる。ハクはその光景に驚いて興奮すると、周囲の樹木じゅもくを叩いて倒す遊びを始めた。


「子供みたいだな」

 深紅しんくの瞳を持った青年の言葉に、私は正直に答えた。

「ハクはまだ子供だからな」

「あんなに大きいのに、まだ子供なのか」


 私は肩をすくめると、ハクのあとを追うように歩き出す。

「ハクの種族については、あんたのほうが詳しいと思っていたよ」

「あいにく、〈深淵の娘〉に知り合いはいないんだ」


 晴れているにもかかわらず大粒の雨が降り出すと、森の様子が一変する。

 雨粒が樹木じゅもくや植物に接触するたびに、木々は倒れ、そして崩れて灰に変わっていった。通り雨が上がるころには、灰の山が至るところに出来上がっていた。


『レイ、みる』と、ハクは灰の山を指した。

 不思議なことに、植物の新芽があちこちから顔を出しているのが見えた。灰の中からあらわれた芽は見る見るうちに成長していき、そしてあっと言う間に大樹たいじゅに変わる。しかし触れてみると、それは簡単に崩れた。どうやらこの場所は、短い時間の中で死と再生が延々と繰り返される不思議な森だったようだ。


 青年の作り物めいた美しい横顔を見ながら質問する。

「この先に石像があるのか?」

「ああ。そうだ」

 青年は素っ気なく答えると、あやしく輝く瞳をハクに向けた。


「セラエノの書……とか言ったな、存在するのかも分からない書物のためだけに、あんたはこんな危険な世界にやって来たのか」

「その書物には、一族の運命を変えることのできる秘密が書き記されている。それだけでも世界に来る価値がある」


「運命を変える書物か……具体的に、その書物には何が記されているんだ?」

「さぁな。具体的なことは読んでみなければ分からない。けど〈混沌の神々〉から身を守る術と、〈白銀の塔〉に入るための鍵について書かれているとされている」

 私は青年が身につけていた装備を一通り見て、それから言った。


「白銀ね……あんたの装備にも何か意味があるのか?」

「意味?」と、青年は顔をしかめた。

「白銀の装備で統一しているから、何か意味があると思ったんだ」

「意味なんて考えたこともない」

 青年はそう言ったあと、得意げな表情で言った。


「古の合金で鍛えられた強力な装備ではあるけれど」

「古の装備か……浪漫ろまんがあるな。魔除け的な効果があるのかもしれない」

 私の言葉に青年は笑みをつくる。

「魔除けか、たしかに吸血鬼には効果があるな」


「吸血鬼が実在する世界なのか……その〈白銀の塔〉とやらも、宗教的な意味合いを持つ建築物なのか?」

「いや。〈白銀の塔〉は人間が創ったものではない」

「たしかに宗教は人間がつくったものだけど……。つまり、あんたは神が実在する世界からやってきたのか?」

「言っただろ、俺は〈神々の子供〉だ。俺が存在するなら、神が存在していて同然だろう」

 青年の物言いに私は頭をひねると、気になっていたことをく。


「そもそもあんたが言う神とはなんだ?」

「我々を残して去っていった神々のことだ」青年は真剣な表情で言った。

「つまり、もうあんたの世界に神々はいないってことか」

「だが、影響は残っている」

「たとえば〈神々の子供〉と呼ばれる種族がいる。そう言うことなんだな?」


「そうだ」と、青年は月白げっぱく色の髪を揺らした。「俺たちは神々と深いつながりを持って生まれる」

「神とのつながりか……その影響で、目や髪の色が変化するのか?」

「それだけじゃない。〈神々の子供〉たちは父や母の特性を強く受け継ぐ」

 森で遊んでいたハクが遠くに行かないように声をかけたあと、青年が話したことについて考えた。


「純粋な人間はいないのか?」

「純粋?」と青年は私を睨む。

「神々の影響を受けていない人間のことだ」

「能力が使えないモノたちはいる。けど人型の種族は総じて〈亜人〉と呼ばれている」


「つまり、あんたも亜人で親は神なのか?」

「ああ、遠い先祖がそうだった」と青年はキッパリと言った。

 カルトの教祖が自分のことを神の子どもだと言ったら、笑い飛ばしていたかもしれない。けれど私は青年が起こした奇跡をこの目で見ていた。


「自分のことを〈神々の子供〉だって言っていたのは、何かの比喩ひゆじゃなくて、本当のことだったんだな」

「当然だろ。殺そうとしていた相手に嘘をつく必要はないからな」

 青年の挑発を無視してたずねた。

「神の血液が身体からだに流れていると、普通の人間と何が違うんだ」


「普通っていうのがわからないが……とにかく何もかも違う。古の妖精族の血脈けつみゃくを受け継ぐ者たちや、獣人と呼ばれる毛皮を持つ種族も存在する。人間に似ていてもまったく別の生き物もいる」


「まるでおとぎ話の世界だな……。それで、魔法だか奇跡のような現象を起こせる事と、その神の血脈けつみゃくは何か関係があるのか?」

「大いに関係がある。神から受け継いだ血液が濃いほど、優れた能力者が産まれるとされているからな」


「濃い? 神々は去ったのでは?」

「古の神々の血はそう簡単に薄まらない」

「偉大な神々が残した子孫が、より優れた存在になりえる。というわけか」

「ああ」


「俺が生きている世界では、神の血が流れている人間なんていなかった。もちろん、亜人と呼ばれるような種族も存在しなかった」

「お前たちは、ずいぶんと残酷な種族なんだな」と青年は眉を寄せながら言う。

「残酷?」


「俺の世界でも戦争は起きる。別の種族を殲滅するようなひどい争いも過去には起きた。それでも、ひとつの種族だけを残して、他を殲滅するような残酷な戦争は今までどの王もしてこなかった」

 彼の言葉に私は慌てながら答える。

「いや、そうじゃないんだ。ひとつの種族を虐殺するような行為はしていない。そもそも、種族がひとつしかないんだ」


「ひとつ……?」と、青年は首をかしげた。

「ああ。だから神の血液が流れている人間なんて存在しない」

「しかし貴様は〈深淵の娘〉と共生しているように見える」

 青年はそう言うと、深紅しんくの瞳をハクに向けた。白蜘蛛は樹木じゅもくに体当たりして灰まみれになっていた。


 私は苦笑しながら言う。

「ハクは特別だ。いや……そうじゃないな。ハクに関しては俺もよく分かっていない」

「だろうな。それにしても人間だけの世界か、きっとそこは平和な世界だったんだな」

「そうでもないさ、人間同士の殺し合いは常に起きていたし、それは旧文明が滅んで、世界が廃墟に埋もれても変わることがなかった」


 私の言葉を聞いた青年は頭を横に振りながら笑った。

「兄弟同士で殺し合いをするのか、まるで知恵を持たない下級の魔物みたいだな」

「それは言い過ぎだ。お前たちの世界でも意見の違いやら領土問題で、紛争は起きていたんだろ?」

「他種族との戦争は頻繁に起きている。しかし同じ神の血を受け継ぐ者たちが争うようなことはない」


「それはそれで残酷だな。他種族になら、どんなに残極なことをしても胸が痛まない」

「かもしれないな……」

「ところで」と、私は話題を変えた。「神々はどこに去っていったんだ?」


「最果てだ」

「最果て? それは何かの比喩ひゆなのか?」

「違う。〈混沌の領域〉のどこかに存在する世界だと言われている」と、青年はハクを見つめながら言う。「それは〈第一紀〉の出来事だったとされている。大昔のことだから、知られていることは少ない。けど神々が去ったのは事実だ」


「ずいぶんとファンタジーな世界なんだな」

「幻想的な世界か……たしかに俺の世界は、幻想に溢れる残酷で美しい世界だ」

「あんたの神も去ったのか? たしか……月の女神だとか」

「いや、彼女はここにいる」と、青年は自身のこめかみを指先で叩いた。

「頭の中か……まるでカグヤだな」


 森の再生と破壊を眺めながら歩いていると、何者かの野営のあとを見つけた。そこには複数の死骸が残されていた。相当に古いモノなのか、ほとんどの死骸には骨だけしか残されていなかった。

 身ごしらえからすると戦士だったらしく、傷だらけの革服と、潰れていて大きな傷が残る金属の鎧を身に着けていた。周囲には彼らの武器も落ちていた。


「軍の人間じゃないな……おそらく、山賊の類だろう」

 木箱の側に立てかけられていた長剣を手に取りながら青年にたずねた。

「どうして、それが分かるんだ」

「装備や持ち物がバラバラだ。それに、年代もおかしい」

「時代?」

「貴様が手にしている剣は〈第一紀〉のモノだが、そこの死骸と一緒に転がっている錆びた剣は、軍で大量に支給されているモノだからな」


 私は手にしていた長剣を鞘から引き抜いた。刀身に錆びはなく、つばから伸びるように草模様の装飾が彫られていた。

「綺麗だな」

「もらっておけ。丸腰で探索するには、この遺跡は危険すぎる」

「武器ならある」と、私は太腿のホルスターを軽く叩いた。


「それでもだ」

 青年はそう言うと、足元に落ちていた剣帯を押し付けるようにして私に渡した。

「なら、ありがたく使わせてもらうよ」

「それがいい。見ろ、こいつは帝国の鎧を装備している」


 青年は潰れた金色の鎧を拾い上げた。すると砕けた骨片が鎧の隙間からカラカラと音を立てながら地面に落ちた。

 薄汚れた天幕の中に入っていくと、そこで面白いモノを見つけた。

「鉄帽だ」と、私は思わず声を出した。


 それは第二次世界大戦中の日本軍が使用していた九〇式鉄帽と呼ばれるものだった。本物なのかは分からない、後の時代に作られたレプリカなのかもしれない。それでも私はひどく驚いた。日本の遺物を〈混沌の領域〉で見るのは、それだけでひどく不思議な気分になる。


「貴様の世界のモノか?」と、天幕の外にいた青年が言う。

 私はただうなずいた。

 野営地を離れると、我々は灰にまみれたハクと合流して、遺跡の中心を目指して歩いた。

 深紅しんくの瞳を持つ青年は、私が拾った剣を点検しながら言った。


「貴様は〈混沌の監視者〉を破壊するためだけに、この世界に来たのか?」

「そうだ。石像から溢れ出た〈混沌の領域〉によって世界が侵食されていて、俺たちはそれを止めるために来たんだ」

 深紅しんくの瞳を持つ青年は真剣な表情で私に言った。

「つまり、貴様の願いは世界を救うことなのか?」


「どうしてそうなる?」

「〈混沌の領域〉につながる〈門〉を閉じるためだけに、この危険な世界に来る者はいないからな」


「世界を救うなんて大袈裟おおげさなことは考えてないよ。それに〈混沌の領域〉につながる〈門〉を一箇所だけ潰しても、何も変わらないことは知っている」

「そうかもしれないな。けど〈わざわいの王国〉と呼ばれる領域はどんな願いでも叶えてくれる。だから世界を救うことを願っても悪くない」


「願い?」

「そうだ。わざわいの国は何でも創り出すからな。だからこの世界には二種類の人間しかやってこない。望みを叶えるために禍の国を探している人間と、自身の世界で罪を犯して追放されたモノたちだ」

 それから深紅の瞳を持つ青年は歌うように言葉をつむいだ。


 貴様がなんのために願うのかは知らない。

 けど、貴様は願うべきだ。

 そしてその努力がむくわれることを俺は願っている。


 なぜなら神々は、この出会いが現実になることを知っていたのだから。

 すべての物事には、しかるべき理由と正当な値段がある。

 貴様の行いがそれ相応の値段で神々に取引されることを願う。


 俺には貴様の本当の望みを知るよしもない。

 けれど、とにかくそれが何であれ、貴様は願い続けるべきだ。

 いいな。願い続けろ。

 絶望して、地獄を創り出す必要はないのだから。


 それだけ言うと、青年は何かを考えるように黙り込んでしまう。森の奥にある広場に到着すると、崩れた柱の間を歩いて遺跡の中心部に向かう。


 金細工が施された美しい円柱に囲まれるようにして広場の中心に、ひっそりとたたずむ石像の姿が見えた。石像の姿がハッキリと認識できるほどの距離まで近づくと、石像の身体からだを構成する鉱物が絶えず流動し続けているのが見えた。


『ハク、こわす』

 白蜘蛛は身体からだを震わせて体毛についた灰を払うと、攻撃の予備動作とし姿勢を低くした。

「待ってくれ、ハク。まず石像から反撃されないか確認したい」

 ハクと一緒に円柱の陰に隠れると、適当な大きさの瓦礫がれきを拾い上げた。


「何をするつもりなんだ?」と、青年が言う。

 私は肩をすくめて、それからハクに言った。

「ハク、あいつから攻撃されるかもしれないから、すぐに避けられるように準備しておいてくれ」

『ん、わかった』


 ハクが精緻せいちな細工が施された円柱を登っていくのを見届けると、柱の陰から身を乗り出した。身の危険を感じた青年は柱に背中を付けると、私に深紅しんくの瞳を向けた。

「そいつを投げるのか?」

「そうだ」と、私は石像を睨みながら言う。

「無駄だと思うぞ」


 青年の言葉を無視すると、石像に向かって瓦礫がれきを力の限り投げた。しかし青年が言うように、それは無駄な行為だった。瓦礫がれきは突如あらわれた半透明の膜にぶつかると、その場で粉々に砕けた。


「旧文明期のシールドに似た薄膜で守られているな……。けど、反撃はされなかった」

「反撃はしないさ。あれは監視者なんだからな」と、青年は素っ気なく言う。

「ここの石像は反撃してこないのか?」

「しない。〈混沌の監視者〉はそこに存在するだけだ」


「気になることがあるんだ。石像のことを〈混沌の監視者〉って呼んでいたけど、何か意味がるのか?」

「彼らは最古の監視者で、世界の守護者でもあった」

 青年は演劇の科白を口にするように言った。


「〈門〉を守護するゴーレムとは、また別の存在なのか?」

「我々が神々と生きていた古い時代から、彼らはわざわいの国の監視者として存在していた」


「それがどうして〈混沌の領域〉を広げる手助けをしているんだ?」

 そこまで言うと、私はあることに気がついた。

「……もしかして世界が〈混沌の領域〉に侵食されているように、監視者たちも禍の国に取り込まれたのか?」


「そうだ。自我を失い、やがて魂が滅んだ。あの石像は〈混沌の監視者〉の成れの果てだ」

「そうだったのか……」


 ホルスターからハンドガンを抜くと、手にした兵器をじっと見つめた。耳の中でしばらくノイズが続くと、やがて合成音声による女性の声が聞こえた。

『弾薬を選択してください』


 ハンドガンの弾薬を変更できると分かると、私はホッと息を吐いて安堵あんどした。

「どうしたんだ?」

 青年の言葉に頭を振る。

「なんでもない。準備をしていただけだ」


『レイ、みて』

 ハクが広場の中央に立っていた石像を長い脚で指した。すると今までピクリともしなかった石像が動き出すのが見えた。


 石像の身体からだを形成する鉱石が激しく動き、さまざまな姿が形作られる。奇怪で奇妙な生物の姿になったかと思うと、美しい大樹たいじゅの姿に変わる。それらの姿は、恒久的こうきゅうてきな形になる瞬間にはバラバラに散らばり、鉱石がまた寄り集まって変化していった。


 そして女性の声が聞こえるようになった。最初は言葉が理解できなかった。けれど次第に声は大きくなり、その意味も分かるようになっていく。

 そして澄んだ女性の声が聞こえる。


『そこにいるのは何者だ。あぁ、アイリーン。愛しい我が妹よ、あなたなのか?』

 鉱石が素早く寄り集まると、それは女性の姿を形作る。美しい肢体したいを持った女性だ。

『あぁ! また混沌の侵略が始まる。監視塔に火を、薪をくべなければ』

 すると女性の姿を形作っていた鉱石に青白い炎が灯った。


『熱い、ここは地獄だ。あぁ! 私はまた負けるのか、どれほどの苦しみを』

 女性の身体からだが崩れると、巨大な女性の頭部が形作られた。それは苦しみに顔をゆがませると、口を大きく開いて耳をつんざく悲鳴を上げた。


 私は両手で耳を塞ぎながら、となりに立っていた青年に視線を向けた。彼は落ち着いた声で言う。

「監視者が正気だったころの記憶だろう。あれの感情や言葉に意味はない。記憶に残された言葉を再現して、ただ繰り返しているだけだ」


『バルクロス、カララ、エレウシナ。あぁ、あなたたちが見えない』

 それっきり女性は何も言わなくなった。虚空こくうを見つめたまま動きを止め、やがて鉱石が地面に崩れ散らばると、ゆっくり石像の姿に戻っていった。私は嫌な予感がしてハクを側に呼んだ。


 石像の胴体中央に開いた穴から何かがい出てくるのが見えた。それは地面にドサリと落ちると、不満そうにうなり声をあげた。その生物は基本的に爬虫類はちゅうるいのような姿をしていた。頭部はトカゲそのものだったが、ライオンのたてがみのようなものが生えていた。


「監視者は反撃してこないんじゃないのか?」と、私は奇妙な生物を見ながら言う。

「あれは監視者とは関係がない。どこかの領域から迷い込んできた魔物のようだな」

 深紅の瞳を持つ青年は、腰に差した剣を引き抜きながらそう言った。


「別の〈門〉を通ってやってきたのか?」

「そういうものだ。〈混沌の領域〉は絶えず創られ広がっている」

 獣は我々に向かって声の限り叫んだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る