第59話 正多面体の人工物 re


『――権限により、閲覧許可が得られました。メッセージの再生を開始します』


【記録時期――標準時間■■2■年1月30日 火曜日】

【宛先 ■■■■所属 レイラ・■■■】


 ねぇ、レイ。君は秘密主義だから、時々とても困ることになる。

 君への想いに挫けそうになるほどに。


 今日、部屋に行ったら君はいなかった。

 私、笑われたんだよ。レイのことを何も知らないんだって。

 急に決まったことでも、せめてメールで知らせてほしかった。


 ――沈黙のあと、咳払いが聞こえる。


 それでね。最近、話もみ合ってなかったけど、もしかして私が送信したメールも読んでくれていないの?


 君が何処どこに派遣されるのかも私は知らない。

 そこは光が届く世界?


 時々、私は盲目もうもくになった気分になる。

 レイの所為せいで私は暗闇に閉じ込められる。

 レイが思い悩んでいたことと、今回の派遣には何か関係があるの?


 わからない、本当に何も分からない。

 とにかく今は、君に会いたい。


 君が帰って来るのが、一週間後だって聞いた。

 レイに早く会いたい


 追伸、そこに君はいますか?

 ―――

 ――

【再生を終了します】



「レイ――」

 声に驚いて私は顔を上げると、ジュリがすぐ近くに立っていた。


「なぁ、レイ。ウェンディゴにトイレはないのか?」

 情報端末を懐に入れると、ジュリの短く切り揃えられた茶髪を見ながら質問に答えた。

「後部コンテナに向かうときに使うハッチの先にあるよ」


「そうか!」ジュリは一瞬、表情を明るくしたがすぐに真面目な顔に戻る。

「気にしないで、あっちに少し用事があるだけなんだ」


「そうだな。ハクに捕まって、また小便をらさないようにしないといけないからな」

「は? なに言ってんの。俺が漏らす?」

 ジュリはそう言うと、やれやれといった感じで頭を振ってハッチの向こうに消えた。


 私は溜息ためいきをつくと、ウェンディゴの車内から透けて見える外の景色に目を向けた。ウェンディゴは倒壊した建物の残骸を乗り越えるようにして、廃墟の街を順調に進んでいた。私は座席の端末を操作すると、〈カラス型偵察ドローン〉から受信していた周辺映像をホログラムディスプレイに表示させた。


 横浜を出るのは、この世界で目覚めてから初めてのことだった。何かを期待したわけではないが、それでも風景に変化が感じられないのは残念に思った。どこまでいっても猥雑わいざつとした街並みが広がり、高層建築物が建ち並んでいた。


「ジュリもだいぶれたみたいですね」

 ミスズはそう言うと、花が咲いたような笑みを見せる。

「そうだな」と私は苦笑する。


 ここ数日のジュリの生活は大変だったと思う。まず、ハクに捕まって殺されると勘違いして、みんなが見ている前で小便を漏らした。どうやら蜘蛛や昆虫が苦手じゃないと言っていたのは嘘だったらしい。そして〈守護者〉としても知られている〈人造人間〉の〈ハカセ〉を見て言葉を失くすほど驚いて、保育園の地下にある拠点の快適さに驚愕した。


 それからミスズとユウナに嫌々身体からだを洗われて、シラミやらノミを大量に飼っていた長く不潔な髪はバッサリと切られた。


 そして家政婦ドロイドの〈ウミ〉に懐いて、四六時中一緒にいるかとも思えば、ジャンクタウンに置いてきた仕事や露店のことを懐かしんで落ち込んでいた。鳥籠には友達もそれなりにいたのかもしれない。


「でも、もう大丈夫なんじゃない?」ユウナが気楽に言う。

「それより、今の生活の快適さに慣れちゃうことのほうが大変だと思うよ。鳥籠のゴミ溜めみたいな場所では、もう生きていけなくなる」


「本当ですね」ミスズが同意する。

「なんの話?」

 ユイナとカグヤを交えて、何かを相談していたシンがユウナに質問する。


「レイと一緒に暮らしたときに、手に入れられる快適さについて話してたの」

「あぁ、確かにそれは大変だ。僕も人のことは言えないんだけどね」


「そう言えば、シンには〈タケミカヅチ〉があるな」

「うん、それに僕には母さんたちがいたからね。苦労を知らずに育った」

 シンはそう言うと微笑んだ。


「姉妹たちはシンのことを特別に甘やかすからね」ユウナは唇を尖らせた。

「そんなことはないけどね。そんなことよりも、依頼を受けてくれたことに、もう一度感謝するよ、レイラ。ありがとう」


 態度を改めながら感謝の言葉を口にしたシンに私は言う。

「気にしなくてもいいよ。昆虫の襲撃については俺も気になっていたんだ」


「ジャンクタウンの商人も襲われてたからね」ユウナが言う。

「ああ。それに襲撃を受ける集落や鳥籠が増えているのが気になる」

 私はそう言うと、投影機によって浮かび上がるホログラムディスプレイに目を向けた。


「レイラも、この襲撃に人の意思が介入していると考えているのか?」

 シンの言葉にうなずいた。

「無差別な攻撃にしては、話が出来過ぎていると思うんだ」



 ジャンクタウンの森でシロアリの小集団と交戦してから数日が経っていた。

 廃墟の街ではシロアリの変異体による襲撃が日毎ひごとに増えていて、シンたちが暮らす鳥籠〈姉妹たちのゆりかご〉周辺に点在する集落も襲撃を受けるようになっていた。


 しっかりと武装し準備した傭兵や、鳥籠の警備隊にとってシロアリはそれほど脅威になる変異体ではなかった。問題はシロアリの数と、日々増え続ける人間に対する襲撃だった。


 事態を重く見た鳥籠や集落の責任者は、各組合の長たちを集めて会合を開いた。長い話し合いの末、資金と物資、それに人員を出し合って討伐隊を編成することになった。ほどなくして襲撃頻度や、襲撃地点から予測したシロアリの巣に向かって捜索隊を出した。そして呆気あっけなく変異体の巣は見つかった。


 巣の規模を考慮して、討伐隊は大規模なものになった。重武装した千に届く人間に、数百台以上のヴィードルがシロアリの変異体を殲滅するために集まった。それだけに留まらず、補給を請け負う商人組合の隊商や医療組合の医療班も派遣されることになった。


 〈姉妹たちのゆりかご〉は、シロアリの巣があるとされる地域に隣接していた。シンは鳥籠を警備するために、姉妹たちの戦闘部隊を鳥籠に残し、少数精鋭で巣の討伐に加わることになった。


 そこでシンは信頼できる人間として私に声をかけた。彼の信頼はとても嬉しかったが、私は昆虫が苦手だった。なにはともあれ我々は合流し、現在、シロアリの巣に向かって廃墟の街を移動していた。


 ちなみに依頼を受けると決めた時点で、シンとユイナには〈カグヤ〉のことや〈ウミ〉のことを紹介して、彼女たちがどういった存在なのかも説明した。


 言い訳に聞こえるかもしれないが、シンは自身の出生の秘密や彼のアイデンティティの根幹こんかんについて、私に一切の隠し事をすることなく話してくれた。


 だから私は彼らに対して誠実でいたかった。それが個人的な信頼の問題で、彼らが裏切らない確かな保証が何もないことも分かっていた。だから何か起きたときは、その痛みを甘んじて受けるつもりでいた。



 ふと可愛らしい声が聞こえた。

『レイ。ごはん、たべる』


 シンは突然聞こえてきた幼い声に驚いて天井に視線を向ける。透けた天井からは、ウェンディゴの屋根に乗った白蜘蛛の姿が見えていた。


「わかった。でもあまり遠くに行かないでくれ」

『ん』

 ハクは赤いまだら模様もようがある腹部を振って、それからツル植物が絡みつく建物に飛び移った。


「まだハクにはれないか?」と、シンにたずねる。

「そうだね、ユイナとユウナは気にしていないみたいだけど、僕はあの変異体が心底恐ろしいよ」


 そう口にしたシンの目はまだハクを追っていた。私はシートに深く座りながら言った。

「分かるよ。そもそも知恵の回る変異体ってだけでも怖い存在なのに、人の意思がせる」


「レイラは怖くないのか?」

「自分でも不思議なんだけど、ハクに対して恐怖を感じることはなくなってきている」


「レイラとハクの間にできたっていう特別なつながりの影響なのか?」

「それがどういった種類のつながりかは分からないけど、得体の知れない存在の意思によって、ハクに対する恐怖心が取り払われているのなら、それは恐ろしいと思うよ」


 シンは私の言葉についてしばらく何かを考えているようだったが、やがてうなずくとそれ以上何も言わなかった。


『もうすぐ目的地に到着する』

 ウェンディゴのコクピットにいるユイナの声がスピーカーを通して聞こえてくる。

『ジュリもウロウロしていないで座りなさい』


 コクピットのモニターに車内の映像を表示させていたのだろう。車内を行ったり来たりしていたジュリは、ユイナに怒られてしまう。怒られたジュリは不貞腐れながらミスズのとなりまでやってくる。


 するとユウナは、シートに座ろうとしていたジュリに抱き着いて、そのまま自身の太腿にジュリを座らせた。


「お姉ちゃんは厳しいこと言うけど、嫌いにならないでね」

 ユウナはそう言うとジュリの頭を撫でた。

「や、やめてくれ、俺は子供じゃないんだ」ジュリは顔を赤くする。


「でもジュリは十一歳くらいでしょ?」

「違う、俺は十四だ」


「本当に?」

「本当だ」


「本当は?」

「……十三だ」


 ユウナは笑顔を見せると、ジュリをぎゅっと抱きしめた。ジュリは暴れていたが、まんざらでもなさそうだった。


『シン、見てもらいたいモノがあるの』ユイナはシンを呼んだ。

『レイも来て』

 カグヤの言葉にうなずくと、コクピットに向かう。


「何かあったのか?」

『見れば分かるよ』


 全天周囲モニターに表示されていた映像が拡大表示されると、山を縦に割るように巨大な構造物がそびえているのが見えた。砂に埋もれた建物の側には、深い縦穴がぽっかりと開いていて、シロアリの変異体が出入りしているのが見えた。


「あれがシロアリの巣なのか?」

「そうみたいだね」と、シンは言う。


 山に沿って建てられた構造物につながるようにして、いくつものパイプラインが伸びているのが見えた。それらは地震によって生じたと思われる大きな地割れに呑み込まれていて、地の底から絶えず蒸気を噴出させていた。


 周囲の建物は倒壊し、半分以上が黒土に埋もれていた。それらの倒壊した建物の周囲にもシロアリの姿が確認できた。廃墟の街の景色が変わらないとボヤいていた矢先に、まさかこんな荒涼こうりょうとした光景を見るとは思っていなかった。


 視線を動かすと、くもり空に異様な構造物がポツンと浮かんでいるのが見える。

 恐ろしく巨大なサイコロにも似た正多面体の人工物だ。

「カグヤ、あの構造物がなんだか分かるか?」

『全然、見当もつかないよ』


 正多面体の巨大な構造物は、時折ときおり鈍い音を立てながら川の水を勢いよく吸い上げて、厚い雲を上空に吐き出していた。その構造物は川に沿って複数浮かんでいる。


 白蜘蛛がウェンディゴの前面に飛びついて軽く装甲を叩いた。

『レイ、いかない?』


「すぐに行くよ。少しだけ待っていてくれ」

『ん、わかった』ハクはその場でくるりと回ると、地上に向かって飛び降りた。


「ジュリは此処でウミと待っていてくれ」

「言われなくたって、あんなところには行きたくない」


「なら、どうしてハカセと一緒に拠点に残らなかったんだ」

「それは……」


「寂しかったんですよ」と、ミスズがジュリの頭を撫でる。

「甘やかすのもほどほどにしてくれよ」


「わかってます。いいですか、ジュリ。外はとても危険なのです。絶対に出てきてはダメですよ」

「うん、わかった」ジュリは素直にうなずいた。


 ウェンディゴを崩れかけた建物の陰に隠すようにして停車させると、我々はヴィードルで討伐隊の野営地に向かうことにした。


 三台の武装したヴィードルにワヒーラ、それに上空から支援してくれるカラス。ワヒーラはウェンディゴの側に待機させていたが準備は万全に思えた。


 もちろん、これだけの戦力でシロアリを殲滅するのは不可能だろう。けれど今回は、他の鳥籠からも戦闘部隊が派遣されている。昆虫の殲滅はできなくともその数を減らし、巣の入り口を破壊するくらいはできるだろう。


 しばらく荒涼とした地を進むと、視線の先に討伐隊の大規模な野営地が見えてくる。シロアリの巣からは充分に距離があるので安全に思えたが、砂の上に築かれた集落のような野営地はひどく心細く見えた。


「すごい人の数ですね」

 ミスズは驚きの声を上げた。実際、これだけの人間を鳥籠の外で見ることなんて、今まで一度もなかった。


 レーザー兵器で武装した傭兵や、重武装のヴィードルも普段は目にしないものだ。

『レイ、ヤンたちも来ているみたいだよ』とカグヤが言う。


 ワヒーラから得られる情報を元に作成される地図を確認すると、たしかにヤンとリーの端末からの信号を受信していた。


「ヤンたちに会いに行くか」

「そうですね」

 ミスズそう言うと、後方からついて来ていたユウナたちと連絡をとる。


「ハク」と、私は白蜘蛛に呼び掛ける。

『なに?』と、ハクがヴィードルに飛び乗って来る。


 ハクが乗ると車体が沈み込む。

「俺たちはこれから人間が沢山いる場所に向かうから、あとでまた合流しよう」


『ん。ハク、あそぶ』

「あまり遠くには行かないくれ」


『いかない』

「シロアリの相手をしてもいいけど、汚れないように」


『よごれ、ない』

 ハクはヴィードルから飛びあがると、鉄骨がむき出しになった建物に張り付く。


「この間は大変でしたからね」ミスズが言う。

 ジャンクタウンの外で合流したハクは、殺した昆虫の体液でひどく汚れていた。臭いもひどかったので、ハクの身体からだを洗うことになった。ハカセが喜んで手伝ってくれたからかったものの、蜘蛛に似た大きな変異体を洗う作業は精神的にもきつい仕事だった。


 野営地にはすでに多くの人間がいて、あちこちから人煙が空に立ちのぼっていた。この地で数日間、昆虫の変異体を処理しながら野営することになる。そのため、周辺には簡易的な監視所が多く建てられていた。


 我々は商人や医療組合の人間が多く集まる天幕に向かった。

「レイ、来てたのか」ヤンは笑顔を見せる。


「ここでヤンたちに会えるとは思ってなかったよ。ジャンクタウンの警備はいいのか?」

「大丈夫だよ」とリーが答えた。

「ジャンクタウンが派遣したのは、補給を担当する商人たちを護衛する傭兵部隊だけだったからね」


「警備隊からは、お二人だけですか?」

 ミスズの質問に答えたのはヤンだった。


「そうだ。部隊の残りはジャンクタウンの警備に残してる」

「ジャンクタウンから派遣された傭兵は、どこの部隊なんですか?」

「イーサンの傭兵団だ。ほら、噂をすれば何とかってやつだ」


「レイ、久しぶりだな」

 声がして振り向くと、イーサンとエレノアが歩いてきているのが見えた。


「エレノア、ひさしぶり!」と、笑顔のユウナがエレノアに飛びつくように抱きついた。

「やっぱりイーサンたちは、シンと知り合いだったか」

 私の言葉にイーサンは笑顔をみせた。


「まぁな。サプライズはきらいか?」

 私は鼻で笑うと、野営地に集まる多くの人間を見ながらイーサンにたずねる。


「俺たちに勝算はあると思うか?」

「無理だろうな。半分が生き残ればいいくらいだ」


「そんなに殺せるのか?」

「逆だよ」イーサンは頭を振った。

「俺たちの半分以上が殺される」


 思わず溜息をついた。

「なにか秘策はないのか?」


「ないな」イーサンはキッパリ言う。

「変異体のシロアリが柔らかいのが唯一ゆいいつの救いだ。銃弾が効かない巨大な甲虫だったら、どうしようもなかった」

「そうだな……」


「大型ヴィードルはちゃんと隠してきたんだろ?」

「なんでも知っているんだな」


「全部は知らないさ、ジュリを連れて来る必要はないと思っているがな」

『ジュリのことも知っているんだね』と、カグヤは呆れた。


「なあ、レイ。この場にいる人間すべてが善人ってわけじゃない。傭兵のゴロツキどもにちょっかいを出されないようにしろよ、お前さんはただでさえ目立つんだ」


 群衆に視線を向ける。たしかに略奪者にしか見えない傭兵集団がそこら中にいて、エレノアやユイナたちにいやらしい視線を向けていた。


「たしかにトラブルになるのは避けたい」と、シンが言う。

「味方になるかもしれない貴重な戦力は無駄に減らしたくないからね」


「殺す前提ぜんていか……相変わらずシンは家族思いだな」

 イーサンはそう言うと苦笑する。

「とにかく、俺とエレノアはお前さんの支援に回る。ヤンとリーもついてこい」


「どういうことか説明してくれ」

 ヤンはボディアーマーの首元に両手をかけた。


「派遣された医療班からクレアを外して正解だよ、ヤン。大勢が死ぬことになるからな」

「やる前から諦めているのか」

 ヤンの言葉にイーサンは肩をすくめた。


「この地に、どれだけの昆虫がいると思う?」

「さあな、数百匹……多くて千体だろ」


「数千体だ」リーが言う。

「最悪、一万はいるかもしれない」


「まさか、そんなに虫がいるのか?」

 ヤンが引きつった笑みを見せると、イーサンは頭を横に振る。


「もちろん、全部の相手をするわけじゃない。俺たちの役目は地上にいる変異体を叩いて、巣の入り口を破壊して、やつらを地中に封じ込めることだからな」


「けど」と、リーは言う。

「絶対は存在しない。予期していないことは常に起きる」


 シロアリの巣がある方角から、断続的な銃声が聞こえてくる。

「どっかの馬鹿が勝手に始めやがったな」ヤンは唾を吐いた。


「分かってるな、リー。ヤンから目を離すなよ」

 イーサンの言葉に彼は肩をすくめた。


「分かってる。それより医療班の護衛はどうするんだ?」

「俺の部下を残して行くから心配ない」


 そのときだった。荒野に破裂音が轟いた。

『レイ、見えてる? もうダメみたい』カグヤの声がした。


 上空にいるカラスから受信する映像を確認すると、変異体のシロアリと交戦していた傭兵の集団が、地中から這い出してきた昆虫の波に呑み込まれるのが見えた。


「レイ、どうしたんだ?」

 イーサンの言葉に私は答えた。

「戦闘していた連中が全滅した」


「残念だ」

 冷たい響きが含まれた言葉は誰にも拾われることなく、地面に広がる灰色の砂に吸い込まれて消えていった。

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