第46話 セラエノ(データベース) re


 白蜘蛛の襲撃のあと、我々は無事に住人を〈二十三区の鳥籠〉に連れ帰ることができた。


 あの襲撃以来、白蜘蛛は我々の前に姿を見せることはなかった。

 茶色い大蜘蛛の勢力圏になった廃墟の街は、奇妙な静けさに支配されていた。廃墟を騒がしく荒らしていた略奪者の姿が消えて、人擬きの巣になっていた建物には蜘蛛の糸が張り巡らされるようになった。


 住人は蜘蛛に対する恐怖と不安のなか、鳥籠に向かうことになった。

 昼を少し過ぎたころ、〈姉妹たちのゆりかご〉が見えてきた。住人は互いに抱き合い喜びの声を上げた。彼らを救ったことで、シンもさぞかし喜んでいるのだと思っていたが、シンはそのことに対してあまり関心を持っているようには見えなかった。彼の関心事の中心にあるのは、夫を亡くし悲しみの中にあった〈姉妹〉のことだけだった。


 なにはともあれ、これでシンからの依頼は達成できた。

 〈不死の子供〉に関する情報を得るための仕事にしては、いささか難しい依頼に思えたが、情報がときに命よりも価値のある世界においては、当然の事として受け入れるしかない。自分自身についての情報を得るための代償としては、決して高くないのだと。


 住民たちと別れたあと、私とミスズは〈タケミカヅチ〉に招待された。

 シンは我々が身体からだを休めるための部屋も用意してくれた。我々はシンの提案に甘えることにした。拠点にしている保育園に帰るには時間が遅かったし、白蜘蛛との戦闘で疲弊ひへいしていた。



 次の日の早朝、私とミスズは〈シキガミ〉と呼ばれる真っ白な機械人形に先導されて、シンの執務室に案内された。部屋は広くて、天井や壁面パネル、それに床は艦内で見られる不思議な建材で覆われていた。


 毛が立った絨毯が敷かれていて、部屋の中央には来客用のソファーと低いテーブルが置かれていた。その奥にはシンの仕事机があり、ホログラムで投影されたディスプレイがいくつか空中に浮かび上がっていた。


「それで、なにがヤバかったの?」

 ユウナが白蜘蛛についてミスズにたずねた。

「ミニガンの銃弾が全く通用しませんでした」

「ヴィードルの攻撃が通用しないのか……それは厄介だね」

「それに、あんなに大きいのに素早かったです。攻撃を受けると、あっという間に私たちの近くから消えました」


「白い蜘蛛か……見たことのない種類だね」ユウナはそう言うと、腰に手を当てて首をかしげた。すると肩にかかっていた黒髪がハラリと胸元に流れた。「そもそも、このあたりには蜘蛛や昆虫の変異体はいなかったんだ」

「でも一番の問題は、白い蜘蛛がかしこいことです。廃墟の街を移動するときは、あの蜘蛛に注意しないとダメです」

「そうだね、そんなのに襲われたら大変だし」


「ふむ」と、シンが二人の会話に割り込む。「ゆりかごに来る行商人たちにも警告したほうがいいみたいだね」

「その件は、私が」と、ユイナが言う。

 仕事ができる秘書みたいだ。と、私はユイナを見ながら、ぼんやりとくだらないことを考える。

「任せるよ。それで、レイラの怪我の具合は?」

「問題ないよ」と、私は腕を持ち上げながら言う。「腕の痛みも和らいだ。蜘蛛にまれた首に違和感はまだ残っているけど、じきにくなる」


「問題ないって、蜘蛛にまれたのにく正気を保っていられるね」

 ミスズはユウナの言葉にうなずくと、なぜか力説する。

「そこなのです! 蜘蛛なのに、グロテスクな外見をしていないのです。まるでぬいぐるみみたいに体毛がフサフサしていました」


「フサフサって、それでも限度があるでしょ?」

 ユウナは顔をしかめるが、私はミスズの言葉に同意した。

「たしかに怖くはなかったな」

「怖いって、もしかしてレイは蜘蛛が怖いの?」

 ユウナの口の端に笑みが浮かぶ。私を揶揄からかうつもりなのだろう。溜息ためいきをついて頭を横に振ると、ユウナに返事をせずにシンにたずねた。


「助け出した住人はどうなるんだ?」

「ゆりかごで働く気がある者には、住む場所を提供してあげるつもりだよ。子どもの数も多いから、できる限りの支援はするつもりだよ」

「それがいいのかもしれないな。それで……あの襲撃者たちについては、なにか分かったか?」

「まだなんとも言えないよ」と、シンは頭を振った。「レイラが言ったように、おそらく狙いは僕だ。だけど僕のことが気に入らないって人間はたくさんいるからね」


「シンがそんなに恨まれているとは知らなかったよ」

「姉妹たちのゆりかごは、このあたりで一番の花街で、僕はその責任者だからね」

「そこになんの問題が?」

「同業者の間で色々あるのさ、幼稚ようちな嫌がらせも頻繁にしてくるし」

「全てに対処しているのか?」

「そうだよ。それなりの規模の鳥籠だから収入も沢山ある。だから傭兵組合に報復の依頼を出しても、経済的にはにならない」


「色々と面倒なんだな」

「でも警備責任者なんて肩書かたがきは建前でしかない、僕は母さんたちが安全に暮らせるように努力してるだけ」

「それなんだけど」と、私はシンの黒い瞳を見ながら言った。「シンは姉妹たちのことを母さんって呼んでいる。それはどうしてなんだ?」


「文字通りの意味だよ。……いや、ちょっと違うかな。でも僕を育てたのが彼女たちなんだ。だから幼いころからのくせで、そう呼んじゃうんだ。母さんって」

「お母さんですか……」ミスズは小さく呟いた。


「シンは以前、この戦艦で産まれたって言っていたけど、それに関係することなのか?」と、私は率直に質問した。

「そうだよ。でも正確には、〈タケミカヅチ〉と一緒に埋まっている〈核防護施設〉で産まれたんだけどね」

「施設に関しては秘密だったんじゃないのか?」


「〈不死の子供〉たちについて話すのなら、知ることになるからね」

『核防護施設か……』とカグヤの声が内耳に聞こえる。『やっぱり、この鳥籠にも秘密があったんだね』

 私はうなずいて、それからたずねた。

「不死の子供について教えてくれないか」


 シンが口を開こうとすると、ユウナが口をはさむ。

「簡単に説明してね」

「ユウナはもう知っているだろ」

 シンは呆れているようだった。

「ずっと昔のことだよ。誰も思い出せないような、そんな大昔の話」とシンは話し始めた。


 孤独に生きた男がいた。

 その男性は他の人よりも優れた能力を持つような特別な人間ではなかった。幸運が重なって偶然、戦争を生き延びることができた。そんな人間だった。地下にある旧文明の施設に残された彼のログには、そのときのことを繰り返し語る彼の姿が残されていた。


 男性は言う。運がかったのだと。一歩間違えれば死んでいたのは彼だったと。

「脱出艇の取り合いになった。我先に乗り込んだ者は死に、競争に負け最後まで残っていた脱出艇に乗り込んだ私が生き延びた」


「孤独な旅だった。気が狂いそうになるほどの時間の中で、生命の存在しない真っ黒な空間を、ただひたすら地球に向けて進んだ」

 地球に帰還した男性が見たのは荒れ果てた故郷だった。


「よくある話だけど、男には最愛の娘がいたんだ」

 男性のゆがんだ愛情が、亡くなった娘の遺伝情報を使ってクローンを造り出すという発想につながる。


「なら、姉妹たちは本当にクローンなのか?」

 私の言葉にシンはうなずいた。


「男性はついに娘のクローンを造り出すことに成功したんだ。僕のこの表現が正しいのかは分からない。旧文明期において、クローン技術は一般に普及している技術だったのかもしれないからね」


 それから男性に何が起きたのかは分かっていない。高齢なこともあって、亡くなってしまったのかもしれないし、なにかの事故に巻き込まれたのかもしれない。とにかく施設を去った男性が戻ってくることはなかった。


 最初に誕生した娘は、施設の〈シキガミ〉たちによって大切に育てられた。


 彼女は〈核防護施設〉で何不自由なく育った。不満は、人間が自分ひとりだけだということだった。彼女は自分がシキガミと同じ生命体だと思い込むほど、違和感を持たず機械人形と生きていたが、ふとしたことで、封鎖された施設の外に自分と同じ姿をした人間がいるという事実を知ったんだ。すると彼女はどうしても施設の外へ出て行きたくなった。


 でもシキガミたちはそれを許さなかった。地上の情勢は刻々と悪くなっていたし、何よりも、大切な娘が苦しむ姿を見たくなかったのだ。


 けれど、シキガミはついに決断を迫られる事態に直面する。

 娘が〈シキガミ〉に対して攻撃的になるだけでなく、過度なストレスによる自傷行為を行うようになったからだ。シキガミは〈セラエノ〉の助けを借りて、施設にあるクローンの製造装置を稼働させた。


「シキガミはまるで母親ですね」

 ミスズの言葉にシンはうなずく。

「その時代のシキガミは少し特殊だったんだ。だから本当の母親のように、娘を想い愛していたのかもしれない」


「なぁ、シン。セラエノってなんだ?」気になっていたことをたずねた。

「人類の知識がすべて納められた〈データベース〉の名称だよ。レイラも〈電波塔〉を介してネットワークにつながっているでしょ?」


『カグヤ?』と、私は声に出さずに言った。

『間違ってないよ。でも〈セラエノ〉はデータベースの全体を示す名称じゃないんだ』

『データベースの持つ機能の一部ってことか?』

『そう』


「そしてシキガミの管理のもと、姉妹たちは誕生していったのか」

 シンはコクリとうなずく。

「そうだよ。施設で誕生した姉妹たちは、シキガミによってそれぞれ名前が与えられた。クローンとは言っても、栄養の偏りによって身体しんたい的特徴に差は生まれたし、姉妹たちには食事の好みの違いもあった。僕は宗教家じゃないから、魂について何かを語るつもりはないけれど、彼女たちはたしかに別々の魂を持って産まれて来たんだ。そんな風に思えるほど、個体差があった」


 それから長いときがって、施設が解放されるときがきた。

 でも成長した姉妹たちについて、それ以上のことは分かっていない。

「どうしてだ?」と、私はシンにたずねた。

「施設はそのあと、すぐに封鎖されたんだ。シキガミたちもそのときに一緒に活動を停止させられたんだ」

「封鎖って、なら姉妹たちはどうして――」

「ちゃんと話すから聞いて」と、シンは言葉を続けた。「また長い時が流れる」


「さっきから、時が流れ過ぎ」ユウナが頬をふくらませる。

「昔話の定番なのよ」とユイナが答えた。


 ある日、正体不明の男性が封鎖されていた施設に侵入する。

 施設の監視カメラに映る男性は、〈不死の子供〉について独り言のように話していた。まるで、誰かと会話をしているかのように。

 どうやったのかは分からない、けれど男性がコンソールに触れると、停止していた姉妹たちのクローン製造装置は簡単に稼働を再開した。


「あの……それってつまり、姉妹たちが〈不死の子供〉だったってことですか?」

「どうしてそう思うの?」と、ユウナがミスズに問いかける。

「えっと……以前、レイラに教えてもらったことがありました。旧文明期の人間は〈仙丹せんたん〉と呼ばれていたクスリを使っていて、歳を取らないって。だから、その侵入者は不死の子供に関する情報を求めて施設に来たのだと考えました」


「彼が何を求めていたのかは分からないけど」と、シンは言った。「母さんたちは不死の子供じゃなかったんだ」

「不死じゃない?」ミスズは首をかしげた。「どうしてですか? 姉妹たちは、旧文明期の人間と同じ遺伝情報を持って産まれてくるのですよね」

「母さんたちは完全なクローンじゃなかった。それに〈仙丹せんたん〉と呼ばれるクスリもなかったんだ」


 その正体不明の男性は産まれてきた姉妹たちに、本来備そなわっているはずの能力がないことに気がつくと施設を去った。残されたのは姉妹たちを産み出し続ける機械と、産まれたばかりの姉妹たちを世話するために雇われた女性たちだけだった。


「姉妹たちに求められた能力?」

 疑問に答えたのはユイナだった。

「端末を使用せずにセラエノに接続できること」

「姉妹たちはデータベースのネットワークに接続できなかったのか」

 ユイナはうなずいて、それから言った。


「姉妹たちのその後の人生は悲惨ひさんだった。生きるために彼女たちはやれること全てやって、なんとか生き延びてきた。正確な時期は決まっていないけれど、施設からは姉妹が次々と誕生してくるし、その姉妹たちをやしなわなければいけなかったから」

「戦える子は傭兵になった」とシンが続ける。「スカベンジャーになって危険な廃墟を探索する子もいれば、娼婦になって身体からだを売る子もいた」


「皮肉だよね」と、ユウナが言う。「それがゆがんでいたとしても、深い愛情から誕生した命が失われることになるんだから。そんな未来がやってくることを知っていたら、きっと姉妹たちの本当のお父さんも、それから最初に産まれた子の母親代わりだった〈シキガミ〉たちも、クローンの製造装置は破壊していたと思う」


「そうだな」と私は答えた。それしか言えなかった。姉妹たちの苦しみや悲しみの前では、どれほど言葉を並べようと、全て陳腐ちんぷなものになると思えた。

 シンが姉妹たちに持つ執着しゅうちゃくにも似た愛情が何処どこから来るのか、分かったような気がした。


 施設を再稼働した正体不明の男性の行方は誰にも分からなかった。

「男を探そうとは思わなかったのか?」とシンにたずねた。

「姉妹たちにそんな余裕はなかったからね。それに、時がち過ぎている。正直、その男がまだ生きているのかも分からないよ」


「変化が訪れたのはユウナとユイナが産まれてからだった」

 シンの言葉にミスズは首をかしげた。

「でもユウナもユイナさんも、姉妹たちに似ていませんよ」

「私たちはデザインされた生命なの」

 ユイナがフワリとした優しい声で言った。

「デザインですか?」


「そう。最適化された遺伝情報をもとに、セラエノによって産み出された人工的な生命なの」

『人造人間……とは少し違うかな。でも意図的にゲノムを操作された人間だね』

 カグヤは二人に感じていた違和感の正体が分かって、なんだかスッキリしていたが。ミスズは酷く動揺した。


「意味が分かりません。二人は人間じゃないですか、他の人と何も変わらないです」

「でも少し違うのよ」と、ユイナは言った。「身体からだにも様々な変化が加えられている。骨だって普通の人間よりもずっと強度があるし、身体しんたい能力は比べられないほどに高い。瞳だって特別性よ」

 するとヒスイ色の綺麗な瞳がわずかに発光した。


「それは人体改造されたレイラも同じです」

「でも、人から産まれてこないモノを、人は同じ人間と認めようとしない」

「私は認めます。二人が大好きなんです。誰にも人間じゃないなんて言わせません!」


「落ち着け、ミスズ」と、彼女の肩に手を置いた。ミスズは感情的になり、かすかに震えていた。「誰も彼女たちのことを悪く言っていない。そうだろ?」

「ごめんなさい」と、ミスズはうつむいた。「姉妹たちの苦しみを思うと、なんだかわけが分からなくなって。どうして彼女たちは、こんなにも理不尽な目にわなければいけなかったのでしょうか?」

 ミスズのとなりに座るユウナが、ミスズのことをぎゅっと抱きしめて頭をでた。


「それで、その後はどうなったんだ?」

 シンはうなずくと、続きを口にした。

「姉妹たちは二人の誕生に驚いて、きたる変化に備えた。姉妹たちはそれを信じて疑わなかったんだ。〈不死の子供〉が生まれれば、施設の操作も可能になる。そうすれば生活が変わる。すべての苦しみは終わるって。そしてそれから二年ほどして僕が産まれた」


 シンはオリジナルに近い遺伝情報を持って産まれた。もちろん全てが同じというわけではなかった。シンは間違いなく男性だったのだから。

 姉妹たちは〈セラエノ〉によって産み出された双子が、シンを守るために誕生した命だと信じて、シンを育てるかたわら双子にも惜しみない愛情を与え、彼女たちの技術を双子に教え込んでいった。


 シンに物心がつくと、セラエノに接続できることが分かった。

「結論から言うと、僕も〈不死の子供〉ではなかった。母さんたちの期待には応えられなかった。セラエノに接続することはできても、〈不死の子供〉が持つとされる権限を持っていなかったんだ。それでも母さんたちは、相変わらず僕を愛してくれるけどね」


「その権限っていうのは?」

「施設に対する操作権限だよ。僕は〈タケミカヅチ〉の機能の一部にアクセスできたし、眠るようにして艦内の至るところで停止していたシキガミたちも起動できた」

「姉妹たちを守れるようになれたんだな」

 私がそう言うと、シンは力強くうなずいた。


「姉妹たちは生きかたを変えようとは思わなかったのか?」と、私はたずねる。

「娼婦を止める。とか?」とユイナが言う。

「そうだ。シンの能力があれば、もっと楽な暮らしもできるはずだ」

 ユイナはゆっくりと頭を振った。

「生きかたはそんなに簡単に変えられない。それに〈ゆりかご〉にいるのは、もう姉妹たちだけじゃない。他の鳥籠や、集落から捨てられて〈ゆりかご〉にやってきた孤児や、奴隷商人に売られてきた女の子たちだっている」


「姉妹たちはその生き方に納得しているのか?」

「しているわ。少なくとも飢えて死ぬこともなければ、嬲殺なぶりごろししにされることもない」

 ユイナの瞳は感情のたかぶりに合わせてかすかに発光していた。


 しばらく沈黙が続いた。

 その沈黙を破ったのはシンだった。

「レイラにお願いがあるんだ」

「なんだ?」

「僕の唯一ゆいいつの心残りだ。クローンの製造機械を止めてほしい」

「俺にそれができると考えているんだな?」


「君は僕が出会った人間の中で、端末なしで〈セラエノ〉に接続して操作できるたったひとりの人間だ。僕はその可能性にけたい」

『行こうよ、レイ』

 カグヤの言葉に私はうなずいた。

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