デートしている最中にいきなり婚約破棄された

一ノ瀬 彩音

第1話 どうしてこんな時に!

私は今、後藤雅也という婚約者と一緒にデートしている最中です。


デートしていると楽しくて楽しくてしょうがありません。


雅也は私の事をすごく気にかけてくれてていつも優しくしてくれるのですけど、

何か私の中では不安しかございません。


どうして不安かというと、優しいという事は何か裏がありそうで怖いです。


そんな雅也とデートしている時、雅也がいきなり立ち止まって私の方に

振り向いていきなりお話してきます。


「なぁ、楓、お話いいか?」


「いいけど、どうしたの」


「楓と俺って婚約していると思うけどさ、婚約やめないか?」


「いきなりどうしたの?」


「もうさ、気遣ったり、優しくするの、疲れた」


「そ、そうなんだ」


ここにきて婚約をやめないかって婚約破棄じゃないの。


しかもデートしている最中に婚約破棄って最悪じゃない。


とりあえず、理由を聞いた方がいいよね。


「気遣ったり、優しくするのが疲れたのなら、それをやめればどうにか

なるんじゃないの?」


「そうも言ってられない」


「他にも理由があるの?」


「ある」


「教えて欲しいな」


「楓とは相性悪い事に気付いた」


「あははっ、それならしょうがないね」


「まぁ、そういう事だからごめんな」


私との相性が悪いって言われたら何も言えません。


ここは潔く婚約破棄を受け入れるしかなさそうです。


「婚約破棄を受け入れます」


「そうか、すまないな」


「ううん、私も雅也がつらい思いをして欲しくないしね」


「そう言ってくれてありがとうな」


「じゃあ、さようなら」


「じゃあな」


私と雅也は別れると婚約というお話も無くなって恋愛も終わった。


デート中に婚約破棄されるって最悪所じゃない。


私の人生ってこんなものなのかなって思ってしまうけど、

きっと何処かで素敵な人に出会える事を信じています。


私も心の底から幸せになりたいっていうのもあります。


次は婚約破棄されないように頑張ります!

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デートしている最中にいきなり婚約破棄された 一ノ瀬 彩音 @takutaku2019

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