第3話

ついに、卒業式。

私は、彼と離れてしまうことが悲しかった。もう、次いつ会えるか分からない。そんな気持ちで溢れていた。

卒業式が終わって、皆で写真を撮っている時、彼が私に話しかけてくれた。

彼は私の母が働いていた保育園出身だったので母も顔見知りだった。

彼は私の母に、

「写真撮ってください。」

と頼んだ。

2人で写真を撮った。

彼は何事も無かったかのように、他の男子のところに行ってしまった。

家に帰って、私は彼にLINEをした。

その時、彼から

「俺、明後日引っ越す。その前にもう1回会いたい。」

と言われた。私は、迷いもせず

「うん、いいよ。」

と答えた。彼は

「じゃあ、明日。」

と言って、その日の会話は終わった。

次の日のお昼頃、彼が来た。

私はこれで会うのが最後。と思いながら会いに行った。

彼はそんなことも思わせないような元気っぷりだった。俺は平気!と伝えているようだった。

「俺、明日引っ越しちゃうからもう別れる…?元々1週間でもいいって話だったじゃん。」

と彼から言われた。私は、

「ううん、別れなくていいよ。1週間でもでしょ!遠くても会えなくても大丈夫!」

と答えた。彼は嬉しそうに

「うん!ありがとう!これからもよろしくな!」

と言った。

その日は帰るまで沢山話をした。

夕方になって、もう帰る時間。

2人で歩きながら帰っていた時に、彼が

「会えないけど、来れる時は来るから」

と言った。私はそっと頷いた。

彼が引越ししてから3週間。

毎日のようにLINEをしていた。

毎日が楽しかった。

だけど、月日が経ちお互い会えない寂しさから別れてしまった。

3ヶ月程の短な恋だった。

彼とのその3ヶ月間は、楽しかった。とてもいい思い出になった。

今もまだ一緒に撮った写真は残って、大事に保管してある…。

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それは短い恋だった。 陽夏 @haruka810

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