「ジャックと豆の木」の宝とは(2)
新王はお城に戻り。アリスは、倒れた豆の木の前に立ち、その隣でラビーは、かろうじて生きている豆の木を正義のリングで元に戻した。
その時、この試練の終了を告げるかのように、辺りの景色が一変し、アリスの家の庭に戻り。アリスとラビーの目の前には、タイムマシンの姿が。
すると、ラビーはタイムマシンに駆け寄り、タイムマシンの出入口を開け。
「アリスお姉ちゃん。なんで勝手な真似をするの!? バカじゃないの!?」
「はぁ!? 何よ、いきなりバカって?」
「だって、お姉ちゃんも石になるんだよ!?」
「石になるくらい、何よ。あなたは私の大事な妹なんだからね! わかった?」
「……わかった、ごめんなさい」
「わかればよろしい。それと、私にちょっと考えがあるの」
「考え……!? もしかして」
「それより、あのルークが気になるのよねー。アリスもそう思っていると思うよ」
「どういうこと? まさか」
「勘違いしないの! ルークは私たちの味方。ただねー……」
「ただなんなの?」
この光景を夢の城の王の間にある、大きな鏡で見ているルーク。
「流石、アリス。いいものを見せてもらった。まさか、あの豆の木を倒し、ジャックを改心させるとは思いもしなかった。この試練、クリアとする」
アリスたちは喜び、このフィールドの外でアリスの両親も喜んでいた。
そんな中、この光景を王の椅子に座り、黙って見ていた闇の女王は、タイムマシンを見ても何も驚かず、ましてや憎き小説の中のアリスを見ても、微動だにせず。これで役者がそろったと、不敵な笑みを浮かべる闇の女王。
この時、アリスお姉ちゃんとアリスの両親は、何故この試練をクリアできたのかわからない。そこで、スマホ使い、アリスお姉ちゃんが代表でアリスに聞いた。
すると、アリスは、巨人の島の王妃から借りた宝箱の中身は、魔法の豆だと言い。何故、魔法の豆だったのか、その理由も話した。
巨人の宝は、金の卵を産む鶏、金の竪琴、金貨など、物語にはそう書いてある。しかし、そうではではないとなると、いったい巨人の宝はなんなのか。そこでアリスは、魔法の豆と雲の上に浮いている巨人の島との関係性を考え、ある仮説を立てた。魔法の豆は、雲の上に浮いている巨人の島と地上を結ぶ架け橋だと。
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