透明でどこかやわらかい秋の日差し。そこにふと姿を現した言葉を操る黒いネコ。どこかしっとりとした時間が流れる幻想のような掌編集。
主人公と黒猫クロノの掛け合いが淡々としていて押し付けがましくなく、読んでいるとこの不思議な旅行に自然と自分も身を置くことができます。途中途中でさらっと出てくるカメラの知識も、後半できちんと解説してくれる親切心^_^文章も上手いので、知らぬ間にカメラに詳しくなっていきそう。