第13話exみんなのお正月~②とある父親


思い出すのは、はるか昔のころであるーー


「残骸」は、「残骸」として死ぬと「妄執」という怪物に化ける


「もうしゅう」は、残骸と違いーー死した人間つまり、人に戻したところでどのみち死ぬ


当時はーー「残骸」を殺してはいけないという、ルールはなかった

だからーー殺して、奪った、お金をーーただ、それでも

「、、、、ダイスを」ダイスを

そうつぶやく、姿が

空恐ろしくなって逃げたーーーそれから一か月後ーーそいつは現れた

「妄執」となって

たまにいるんだーー「殺しても、殺しても、復活するそんな奴が」


ーー妄執と化した人間は、「独特の異能」を持つーー「残骸」をはるかに超える

レアさと「異能」


ーーーーそいつは危険な相手だ、、、そいつ一人を再び捕まえるのに、

手下を全員失った

その数ーー300

この時期が来るたびに、思わずにはいられないーーー震えずにはいられない


そいつが戻ってくるのを

彼は自室にこもりながら、おせちにもお雑煮にも、手を付けず震えている


そのとなり、ベールを付けた母親は感動している

この時期が来るたびに、「あの人」が来るのを待ちわびている

町の人が助けに来なかったら逃げられていた

ーーこんな「商才」のない男と

昔から、仕事ができない男だったーーそう彼女は考えているが

決してそんなことはない、むしろ大半の男と比べればできる範囲にいる人だろう、ただ、見る目が厳しかった


最低額が「普通」よりも高すぎたのだーーだから、殺して奪った「その女」にひかれた

ーー好きなふりをして、金を奪うために


だからーーこの時期を待ちわびる、おせちにも、お雑煮にもくだらないと手をつけず

ただーただーかねだけを、「金づる」だけを待ちわびていた


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if梅渋奇譚ーー令 暇の三 @13222uygu

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