日本の学生社会では少し生き難そうな筆者の、少し哲学を混ぜ込ませて綴ったエッセイです。人生の意味や、性の二分化的考えなど内容はやや重めではありますが、別段人を責める訳でもなく、特別暗い考えという訳でもなく、ただただ「自分」という存在を見詰める作品です。過程として他者と比べたり、自分の価値観を主張したりしますが、淡々と語られるそれらは決して不快ではありません。是非「周りと違う自分」に戸惑っている若い世代に読んでいただきたい。あぁ、しかし筆者のような人がいるから、世界は面白い。