第12話 学生とオタク

前回、前々回とあまりにも重すぎたので少しキャッチーで軽めなお話を。


自分は所謂オタクだ。想像したままのオタク。漫画もアニメ大好き。801(これまたもう古い表記か)、薔薇百合ノーマル、グロ夢鬱シリアス、ギャグ。2.5次元舞台等を好みはあれど、嗜んでいる。最近気になるものは、金カム、呪術、舞台TRUMPシリーズだ。ここ一年ほど見て良くも悪くも衝撃を受けたアニメ作品は、バビロン、petだろうか。


さて、オタクになって何年?と問われてもこれまた難しい。よく、オタクになる前の記憶がないという話を聞くがあながち間違いじゃないのやもしれない。

実際、あまり覚えていない。それに、いつからこんなオタクというものに属する意識が芽生えたかなんてわかりやしない。

ただ、感覚的には6年以上は属している。

歴としては幾分も短いであろう、こんな人間が語るな!と言われれば、ごもっともで御座います、と首を激しく縦に振る。

これからお話するとこは、主観によるものであり世間一般を指していることではないことをご理解いただきたい。

どうしても、この手のお話はそちらに飛び火しがちだからだ。


前置きが長くなってしまったが、自分はきっとオタクであると思う。

いつも生活の一部に彼らはいたのだ。この感覚がなんとなくわかる人もいるのではないか。

例えば、ゲームやアニメ、アイドル、漫画、ラジオ等が生活の一部となる。自分の部屋にアイドルのポスター、CD。アイドルは生活の中に潜んでいる。それらもその例たる一つだ。しかし、ここで主張したい内容とは少し違う。

生活の側にいたのだ。辛い、無理だ、逃げたいと思った学生時代。その時に何より側にいたのは、親でも友人でもなかったのだ。

その時に読んでいた漫画の彼らがいた。彼らが物語で発した台詞に心を動かされた。生き様にただただ、格好いいと思ってしまった。

自分が余計に情けなくみえた。それ以上に自分という存在がアホらしく思えた。

彼らの姿がその時は眩しすぎたのだ。だが、その眩しさは温かく自分を奮い立たせるのだ。

あぁ、こんなところで立ち止まってるワケにはいかない。

彼らのような生き様はできなくとも、自分が無様と感じる生き様にはなりたくない。今の自分はどうだ?無様この上なかった。

ならば、歩むしかない。

歩もうとしたその一歩。その先に憧れの彼らの虚像がある。だが、彼らという存在は隣で一緒に歩み続けてくれたのだ。


これを話すと言われること第一位が、フィクションにそんな夢見てアホ?

アホで愚かかもしれない。それでも、辛いとき音楽を聴いて前向きになるように。誰かに相談して道筋が見えるように。

フィクションという虚像であろうとも、そこには確かに綴れたモノがあるのだ。ただ、対象が違っただけ。音楽もノンフィクションかフィクションかの定義で語るならば、フィクションだろう。そもそもこの世の大半はフィクションだ。という話もしたいが、本題と反れるため別の機会にしたい。


そんな風に側にいた彼らの有り様。きっと他にも有り様はあるはずだ。ずっと推しているジャンルと共に成長すれば、きっとそのジャンルの好きなモノは側にいるだろう。物理的にも精神的にも。些細なことに潜んでいるやもしれない。

辛いときだけでない、楽しいこと、嬉しいこと、感動したこと。そのどこかしらにいるはずだ。


私は今日もそんなモノや彼らが側にいた。

きっとこれからも側に何かがいるはずだ。

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しがない学生身分 世界の隅っこ @Kumo5438

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