果てのない旅路
「ポアンカレ号、オールトの雲を突破しました。」
コンピューターがアナウンスを発する。
グリゴリーは、このミッションが達成できるとは全く思っていなかった。
光速の99.99999%で移動しているとしても宇宙はあまりにも広い。旅の途中でガンマ線バーストに巻き込まれるかもしれない。ブラックホールに飲み込まれるかもしれない。異星人に攻撃されるかもしれない。あまりにも危険な旅路だ。
仮にそれら全てを乗り越えたとして、戻ってくるまで人類の文明は残っているだろうか、もしかしたら地球すら無くなっているかもしれない。地球時間で50億年後には赤色巨星と化した太陽に飲み込まれてしまうからだ。
「それでも。」
グリゴリーは呟くようにいう。
「もし成功して宇宙の形が分かったなら。」
グリゴリーはニヤリと笑った。
「丸かったらピザを、穴が開いていたらドーナツを食べよう。」
ポアンカレ号の旅路は、まだ始まったばかりだ。
ポアンカレ号は宇宙を廻る ヒトデマン @Gazermen
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます