沈んでいく泡

溺れてみたい

呼吸ができない世界へ

沈み込んでみたい

そこでは

生きてるものはみんな

上に向かうはずだから


私が呼吸をやめれば

きっと沈んだまま

深く深く

さらに下へと

闇の底まで沈むだろう


闇に拒絶される自分を知りたくて

ただ確かめる為に

沈もうとするのは

悲惨だろうか

愚かだろうか


沈んでいく時に

きっと浮き上がっていく何かが

目の前をよぎると

確信が持てた

それは泡だろうか

なんの価値もないものか


僕は沈んでいく泡の幻を

暗い底に見た気がした

沈むものと心中する

小さな泡を

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