bloody Nemesis

夢乃 虚

第1話 心臓

聖カメリア学園中等部に通ってる一ノ瀬百合子は女子と言う特徴もあり今で言う「いじめ」を受けていた上履きに画鋲を盛られてる、可愛がってた野良猫を殺され解剖された物が机の上に置いてある事もあった。新任の鈴川先生は見て見ぬふりだ。今日は椅子にボンドを大量に塗られててスカートがボンドまみれの状態で下校していた。百合子に心配をかける人など居ない父は海外出張、母は病気で他界している。学費面などは祖母が工面してくれているので有難いものだ。何時もの三差路を右に曲がろうとするといじめの主犯格である本間春香が友達と楽しそうに下校していた。咄嗟に悪寒と吐き気を感じて今日は遠回りだが薄暗い左の道を通って帰宅する事にした。春香は親が医者のお嬢様であり少しぽっちゃりしていた。お金持ちなので周りからちやほやされてお金で友達を買うような性格だ。そんな事を回想し、三差路から裏道へと足を進めると何か音がしたような気がした金属音に近い音だ。ここら辺は一通りも少なく物騒な事件も多発してると聞く、早く裏道を抜けないといけない。そう思い次第に私の足取りは急いでいった。もうすぐ裏道を抜ける、そんな時だった。呻き声が聴こえたのだ。まるでガムテープの様なもので塞がれてる様な、サスペンスドラマなどで聴いたことのある様な呻き声。一気に冷や汗が背中をつたう。恐る恐る横を見ると四肢が切断されて口は縫われている中年男性がいた。よく見ればそれは新任の鈴川先生私はショッキングなものを見たせいで声を上げようとしても口がパクパク動くだけで何も発せられないそしてもう1人コスプレを身に纏い大きな鎌を持った少女が居た。そして心臓を食べてたのだ。

心臓から溢れる血液で汚れた顔の少女の眼球がじろりとこちらを向いた。私は背筋が凍り腰が抜けた。

「あら、大丈夫?ふふふふ、見られちゃったわね。鈴川でしたっけ?教員をやられているそうねクラスのいじめを黙認してたとか聞いたわ。」

私は震えた声で担任です、私のクラスの担任です…と繰り返した

「じゃあ貴方がいじめられていた生徒さん?よく見れば制服がボロボロじゃない。可哀想に。でもコレを見たからにはタダで返せないのごめんなさいね?ふふふふふ、でも何度も言うけど可哀想だから選ばせてあげる」

私は携帯に手を伸ばした、だがさっきまで100%あった充電が0%になっている、警察に連絡したかったのだ殺される殺される殺される。

警察に連絡しようとしたでしょとコスプレ女が意表をついてきた。

「話を最後まで聞いてよー。私はそういう人一番嫌いだから魔法で電源を消した。」

魔法?何を言っているんだろう。精神異常者なのだろうか。だがしかし電源が切れたのは事実だ。

「改めて貴方には選ばしてあげる。今すぐここで死ぬか、『bloody Nemesis』私達魔法少女として悪い大人を狩るか」

意味がわからなかった、しかし私はパニックになりながら生きたい、生きたいです殺さないで殺さないで殺さないでと悲願した。

「ふふふふふ、なら貴方も今日から魔法少女ね、この心臓を食べなさい。悪い大人の心臓には魔力を蓄える力があるのよ。そして魔法少女にする力も…」

手渡された食べかけの心臓を生きる為に一心不乱に食べた戻しそうになったが背に腹は変えられない。死ぬのが怖くて食べ続けた。

「ようこそ『bloodyNemesis』へ我らは悪を狩る魔法少女集団私はメアリーよ」

その言葉を最後に私は気を失った。

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