ミステリではありません

作者 秋月ひかる

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★★★ Excellent!!!

ふわんとした感じの主人公と幼馴染(イケメン)との再会ラブ
過去に受けた傷心ゆえ逃げ腰の主人公が、殺人事件に巻き込まれたのをきっかけに彼とどうなるのか?主人公の知人の死の真相を明らかにする事を軸にして、関わるキャラクターたちの人間性 人間関係を辿っていくのはまさにミステリー仕立て。
登場キャラクターの作り込みが深くて、ストーリーが進むにつれて印象が鮮明になっていく。(特に幼馴染!)主人公視点の語り口で進むのだけれども、それ以外の光景 例えば部屋 街の様子などが容易に想像できる描写。せっかくいい雰囲気になるのにそこでふと我に返って喧嘩を始めるコミカルを交えて、じわじわとミステリが進行する面白さが膨らむ。何というか、訳本で読む欧米作品の匂い、軸のしっかりとした作りで読み応えがあるという点が 最近の中身薄い商業BL小説に飽きていた私にはとても楽しく読めました。

★★★ Excellent!!!

主人公がとある事件に巻き込まれ、容疑者となります。
その事件では人が亡くなっていますし、同性愛や家庭内の問題などシリアスな題材を事件に絡めて取り扱っているのですが、あまり重たい空気にさせない主人公の良い意味で軽いというか、ひょうきんな人柄に好感が持てます。
他にも、文句を言いつつ主人公の容疑を晴らすのに協力する友人のブライアンや、主人公に執拗に絡むロビンソン警部補など話が進むごとに様々なキャラクターが出てきます。
亡くなった「アラン・マスクウェル」がどういった人物か段々と明かされていき、事件がどんな結末をみせるのか今から楽しみです。