第2話 猫の るる


黒猫 るるは、

いつの間にか我が家の中心でふんぞり返っていた。

私がいくらルルちゃーんと読んでも

ふてぶてしい態度でそっぽを向いてるのに

たまーにニャーニャーと言いながらすりよってくる

そのツンデレ姿がもうたまらなくキュンキュンして、

餌をいっぱいあげてしまう始末だ。

それ程 愛くるしく家族全員 もう、るるにメロメロ

だった、

我が家とは言っても、夫婦二人の家族で るるは、

愛娘のような存在だ。

ある日、突然 るるがいなくなった。大騒ぎで、町内中を探してまわるが、見つからない。二人とも意気消沈だった。

その頃になると、事故とか否定的な事も考える様になった。

四日目 の早朝

「にゃー、にゃー!」

と、その声で目が覚めた。

なんか聞こえた気がする。

まぁ、気のせいだな?と

思いさっきより布団を深くかぶった。

ニャー ニャー その声は鳴り止まない。

でも待てよ。

どこかで聞いた声だ、、、まさか るる?

彼は急いで布団を剥いで向かおうとしたが

彼は布団を見つめそこから動く事が出来なかった。隣では、まだ妻が寝息をたてていた。早く確かめたいという感情と、布団の温かさに後ろ髪をひかれながらも、玄関先に急いだ


慌ててドアを開けると、そこに るるが立っていた。「おかえり」正確には、るるとその隣に薄汚れた野良猫が、立っていた。私達は、思わず目を合わせた。るるは「にゃー」ただいま、とでもいってるように、悪びれた様子もなく身体をすりつけて甘えてくる。そして相棒も、すりよってくる。

「おい、おい、おまえはいいの。野良の彼氏まで連れてきたのかよ。君は、外ね」あとから、きた妻も苦笑している。薄汚れてはいるが、人に懐いている。外に出される野良を(るるは、後ろ髪を引かれるようにみつめる)ふっー。どうしたものか。妻が、「ろくでもない彼氏をつれてきたものね」と、大袈裟にため息をつく。翌日から、るるは玄関のドアに向かって、うるさいくらいのラブコールを訴えた。恋する乙女の るるである。

とりあえず妻も私も るるが無事帰って、安心したこともあり野良猫も、身体を綺麗に洗ってやってから家で飼うのを許すことにした。それからは、るると一時もはなれず連れ添った。まるで、はじめから2匹でいたように。そして、平穏な日々が過ぎていった。ある時、ノラはいつものように外に出てから帰らなくなった。

1か月後

異変に気づいたのは、妻の方だった。

「 あなた 、るる 妊娠してる」「なんだって、冗談だろう」と、いいながらお腹をみると、確かに下の方にお腹がせりだしている。まだまだ子供だからと、油断していた。「くそぉ。野良やろうめ。」

可愛い子には、旅をさせろと言うが―可愛い猫には、旅をさせたらぜったーいダメでしょ。

と、言う教訓でした。

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動物たちの息づかい クースケ @kusuk

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