第三章

シャルル第一聖典:創世


 はじめに海があった。

 天はなく地もなく、ただ海と静寂のみがあった。


 神はこれを嘆き、なみだを流した。

 なみだは海にとけ、いのちとなった。


 神は大いに喜び、その笑声が泡となり天となった。

 また神は自らの指を切り落とし柱とした。

 七つの柱によって繋ぎ止められ、海は地となった。


 神は言われた。

「いのちよえよ、地に満ちよ。それだけが我が望みである」



(トリディア教典:『シャルル第一聖典』より一部引用)

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