記憶のない女

作者 海野ぴゅう

30

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★★★ Excellent!!!

余命3ヶ月を宣告された恭子。
死を目前とした彼女が選んだ選択と行動とは……。

辛い記憶を封印してきた彼女の内にある真の願望を呼び覚ましてくれたのは浩一。
その犠牲はあまりにも大きいけれど、決して否定されるものではないと感じます。
恭子がその後の自分を得るために、彼は身を挺してくれたのでしょう。そして彼女も甘受した。

読了後、非常に不思議な感覚を残してくれる作品でした。
ありがとうございました!

★★★ Excellent!!!

 これは記憶障害を抱える恭子の悲しい過去の追憶と、浩一との再生の物語。
 残りの余命三ヶ月。主婦として懸命に生きるも報われることはなく、誰にも愛されない空っぽな人生を歩む恭子。彼女はかつて自分を見捨てた筈の元恋人──浩一と共に自分の心を満たすものを、そして、自分の幸せな最期を探す旅へと出発する。記憶障害の恭子を描写するストーリー展開の技量が優れていて、とても恭子に共感が持てるような物語となっていると感じた。
 恭子には幸せな最期を迎えて欲しい……。思わずそのような気持ちでストーリーにのめり込んでしまう作品です。是非読んでみてください。