ドッペルゲンガー
衣草薫創KunsouKoromogusa
ドッペルゲンガー
「ふふふ、狂った世界を染めてあげる。ハーハッハッハ。」
0 秘密の手紙
拝啓ドッペルゲンガー
私は猫の手でも借りたいぐらい忙しいです。どうか助けてください。
敬具私
1 君は誰?
私、椎名悠花(しいなゆうか)。現在中学2年。普通の生活を今日もたんたんと時がたつのだと、そう思っていた。
「君は誰?」
目の前に私そっくりな人が前に立っていた。
「どうもこんにちは。君の分身です。」
何の冗談だと目をこすってみる。影が2つ伸びて、そして幕が上がる。
2 うれしい!!
「ちょっと待って!」
待って知らないし知りもしないことば。怖いなんで?私!
「ふふふ、あなたのしたくないこしてあげるよ?」
「え?本当に?」
コクっとうなずくもう一人の私。
「なんでも?」
「な・ん・で・も。」
というわけで学校に行く私。ふーなんだったんだろう。あの後どうなったかと言うと、なんと!すーっと消えちゃったんだ。意味わかんないでしょ!そして学校に付くと衝撃なものが目に映った。
「え?」
私は困惑。だってもう一人の自分の周りにたくさんの人が集まっていた。
(夢をみてるのかな?)
だってずっと憧れていたんだもの。この状況を。私はあまり友達がいなくて特定の人としかしゃべらなかったんだもん。嬉しいに決まってる!そして瞬きをすると…。
「え?」
ワープしている!そしてたくさん笑ってしゃべったんだ!
3 ウソ…
昼休み。ご飯満腹―!体育の授業があってやだなーって思ってたけど、もう一人の私がやってくれて最高だったよ!そう思いながら廊下をてくてく。
「え?」
もう一人の私が男の子にすがりついていた。しかもその男の子が私の好きな人だなんて。
「鷲津莉空(わしづりくう)にナニヲシテイルノ?」
ニヤッ
もう一人の私が笑った。
「どうしたんだ?悠花。」
「何でもないよ~♡」
私は寒気がした。私の存在は?
「怖い。」
私は学校から出て行った。
(怖い、怖いよ…。)
私は恐怖でいっぱいでどうしたらいいのか分からなかった。気づいたら近くの寺に来ていた。
「どうした悠花?そんなにあわてて。学校は?」
この人は井手源之助(いでげんのすけ)通称源ちゃんここのお坊さん。20代後半だ。よくここに来てるから私のことを覚えてくれている。
「源ちゃん。私が、私が、二人いるの。」
4 私は死ぬの?
「そうか。それでここに来たと。」
「う、うぐ(涙)わ、わたしどうしたらいいの?」
「ドッペルゲンガ―って知ってるか?」
私は横に首を振る。
「ならば教えてあげよう。、自分自身の姿を自分で見る幻覚の一種で、「自己像幻視」とも呼ばれる現象である。自分とそっくりの姿をした分身。第2の自我、生霊の類。同じ人物が同時に別の場所(複数の場合もある)に姿を現す現象を指すこともある(第三者が目撃するのも含む)。それをみたら死ぬ。分かったか。」
「嫌、話長くてちんぷんかんぷん。」
「つまり、ドッペルゲンガ―を見たら死ぬ。以上!」
いやいや短すぎてよく分かんないです。じゃなくて!
「しぬ!私死んじゃうの!やだよ。やだよ!」
「そう落ち着きなさい。大丈夫。私が追い払ってあげるから。毎日ここにきなさい。」
「本当に、死ないの?大丈夫なの?」
源ちゃんは笑顔を見せた。
5 いなくなる
「ふふふ、もうそろそろ死んだ所かしら。」
もうここにはあなたの居場所なんてない。そう分かってるでしょうね。そう思った時だった。
「なんで?なんで体が蒸発…。」
そして跡形もなく消えたドッペルゲンガ―。クラスメイトの記憶も同時に消えてしまった。
(良かった―――!)
源ちゃん、助けてくれてありがとう。あの後お寺で少し修行をしたんだ。汚れた心を直す修行。本当にこれでいなくなるのかなーって思ってたけど。ちゃんといなくなってくれてよかった。もう二度とあんなのお断り!
6 背景ドッペルゲンガー(ボカロ曲)
「どうもこんにちは君の分身です」
何の冗談か目を擦ってみる
影が二つ伸びて
そしてまた幕は上がる
「もう一人自分が居たらとあなたは言いました」
「そんな真摯な願いが僕を呼んだのさ」
そりゃ願ったとも
艱難辛苦 全ての代行者エージェント
過程はいいから結果を下さい
無意味で無意義な代償
ねえ こんな事より
大事なことがあるんだよ いいだろ
「ええやりますやります 何でもやります
僕は君の分身です」
含み笑いで救済者メサイアは謂う
拝啓ドッペルゲンガー 君は 君は誰?
嗚呼 混濁と交差して僕は誰?
ねえ有りもしない#0と#1
証明の根拠なんて何処にも
拝啓ドッペルゲンガー 誰は 誰は君?
蝕まれた存在に世界は気付かないね
鳴り止まない 醒め止まない 奇跡の輪廻が
狂った正解を染め上げて ルンパッパ………
ドッペルゲンガー 衣草薫創KunsouKoromogusa @kurukururibon
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