第13話 繋がれた世界
「この世界はね……未来と繋がってるの」
「未来?未来って……でもここはゲームの中だろ?」
「正確にはデータの中」
「も、もしかして平行世界……異世界とか!」
「違うでしょ、あなたも多分なにかデバイスでここに繋がったんでしょ?」
「じゃあ……ゲームの世界」
「違う、それは妄想、ゲームに入って来たってことはあなたの時代はフルダイブ技術が出来てるんじゃない?」
なるほど……、確かに小説みたいな話だが技術が出来てるなら本人の認識の問題か?
月に向かって腹の虫がなる。
「お腹すいたけど……、ゲームだよね」
「あ~成る程ね、だんだんあなたのこと解ってきた、やっぱり過去から来たんだ」
「さっき未来と繋がってるって言ったよね、でもここはゲームの世界って事でしょ、だったら変じゃない」
「変って?」
「お腹がすくとかあり得ないよ物理的じゃない、それに未来と過去と繋がってるって……、どっかにサーバーがあるあずだろ、クラウドが上がってる?」
「クラウドって……ふっる、そんなもの何処にも無いわよ」
「じゃあ、どこにデータとか記憶が保存されてるのさ?」
「……空間」
ローラは星を指すように指を天にあげた。
「2000何年だったかな……、人類はね記録とかデータを空間そのものに保存するようになったの」
「人はね、空間と記憶……記録?まあそんなもので繋がってるの、例えば一週間前のこと覚えてる?」
「うん、学校で遊んで、ゲーム」
「今その記憶があるてことは、過去と繋がってるってことなの」
「でも過去ってなくなって」
「過去は無くならない」
「そ、そんな」
「ちがう、今ここに、過去も今もそして未来もあるの……、そして仮想空間がそれを繋げた」
勇者討伐・レベル1から始まる無理ゲー攻略 濵明之介 @3647
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