第12話 転送者
「東京……、もしかして東都?」
ローラが思い出すように言った、だがその地名に心当たりは無かった。
当て字としては似ているが……、西宮の反対だろうか?
「そうか!あなた東京って過去から来たのね!」
「過去って?君は……その……ゲームのキャラなんじゃ?」
「え、なんでよ、こんなに話してるじゃない」
「ローラってお姫様だろ」
ローラは押し黙り踵を返しバッグから2つ、麻で出来た布を渡した。
たき火から距離を測り床に敷くと、森に向かって
「……結界」
ローラがつぶやくと、森の茂みが僅かに揺れ、さっきよりも静けさというか、辺りに無機質な空気が漂った。
動物の気配だろうか……、暖かなたき火だけそこにあるような。
「いろいろわかった……、寝ながら説明するわ」
ローラはグローブやブーツを脱ぐと敷いた麻布に横たわった。
「この世界はね……、未来と繋がってるの」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます