「この二人、オレよりも自由人です」 byレックス



「あ、どうもこんにちは。今日はインタビューよろしくです」


『よろしくお願いしまーす!サトでーす!』


『名前が表示されないも違和感すげーや』


『いや、名乗れよ』


ジャガ『その必要は無い』


サト『うわ、名前追加してきやがった』


「先に名乗らせてすいません……って、片方は名乗ってるうちに入るのか、これ?ともかく、オレはレックスです。インタビュー相手は美少女のみって契約だったのに、お前が一番面白そうって理由で引っ張り出されました。正直、やる気でねえっす」


ジャガ『そのやる気は俺の中では引っ張りだこだぜ』


サト『意味わからんし、お前他人のやる気吸い取るなや』


ジャガ『申し訳?』


「てなわけで、帰っていいですか?」


ジャガ『ダメと言ったらダメだったりしなかったりらじぱんd』


サト『その辺でやめとけ?えっと、帰らないでもらってもいいですか?』


「じゃあ、貴方たちを土に帰してもいいですか?」


ジャガ『なんだっけ?土に帰っておしおきよだっけ?』


サト『月にかわってな?』


「片方は自称ネクロマンサーだし、案外何とかなるでしょう」


サト『いや、まあこいつだったら何があっても死にそうにないけど』


ジャガ『お前を埋めてやろうか?』


「まあ、文句言ってても状況は変わらないんで、ちゃっちゃと進めましょうか」


ジャガ『了解!3.2.1発進!』


サト『何を進めた!?』


「了解、発進!目的地は、ピリオドの彼方!!」


ジャガ『何言ってんだ』


サト『すげー疲れる』


「とりあえず、今回のインタビューをするに当たって、お二人の物語を予習してきたんですよ。美少女相手じゃなくてテンション上がんなかったんですけど、それはそれとして頑張ったんですよ。いや、ホント、やる気が欠片も出ない中でめっちゃ頑張ったんですよオレ。ただまあ、結論から言うと……何の意味もなかったですよね」


ジャガ『うるさいなこいつ』小声


サト『黙って聞いとけ!』小声


「二人が何者なのか一切明かされないってのはさておくとしても――」


サト『あ、そうっすか?』


ジャガ『正体不明の生物ってロマンあるよな』


「――舞台が何処かとか、今どういう状況なのかとか、そもそも何を伝えようとしているのか、何一つわからないまま予習が終わったんですが。予習に行ったはずなのに、謎だけが増えたんですが!」


ジャガ『謎が謎を呼ぶ俺たちはミステリーの世界で生まれた伝説の生命体』


サト『全部嘘です』


「オレの血と汗と涙と尿の滲むような努力はいったい何だったのかと虚無感に囚われたんですが」


ジャガ『おもしれぇw』


「笑うな!あまりにショックだったせいで立ち直るのに三秒もかかったんだよ!」


ジャガ『三秒ってカップラーメンいくつできる?』


サト『ひとつもできねーよ!?』


「結論。だからこそいい」


サト『ああ、そういう魅力もありますよね』


ジャガ『?』


「小難しい理屈も、メンドクサイ背景も、ご大層な目的も、全ては余分。つまりはそういう事ですよね?なんていうか、オレの生き方に通じる部分があって、なんか気に入りました」


サト『俺たち気に入れられてんぞ?』


ジャガ『やめろよ、俺を巻き込まないでくれ』


サト『なんで嫌がってんだよ』


「あとはうちの作者からのコメントですけど、奴さんが書いてる"とある小説"とコンセプトが似ていて親近感が湧いたそうです。最初から最後まで、ほぼほぼ会話文のみで話が完結するところとかですかね」


作者『まじっすか!?いいですね〜』


サト『作者出てくんな。俺たちのインタビューだぞ』


ジャガ『作者の存在を消しときました』


「もうなんでもありですね!……話が逸れるんですけど、二人って相性いいですよね。漫才させるにしても、実況と解説をさせるにしても、何かと息が合いそうというか。差支えなければ、互いが互いに抱いている印象とか伺っても?」


サト『アホ』


「剛速球サーブ!」


ジャガ『殺すぞ』


「からの殺人的なリターン!」


サト『こえーよ!じゃあ、お前は俺の事どう思ってんだよ』


ジャガ『なんかその辺の芝生みたいな?枯れてるやつ。そう思ったのはわたくしジャガです!名前だけでも覚えていってください!』


サト『泣きそう』


ジャガ『冗談ですか?』


サト『聞くな!』


「うん、伝わってくるようなそうでもないような絶妙な回答をありがとうございます。ぐんにょりしてて、とてもお二人らしい回答だと思います」


ジャガ『ぐんにょりしてるのはお前の頭だろ』


サト『失礼!』


「オレの頭はぐんにょりというより、もにょりですが。あと、結局お二人がいるのは異世界なんですか?ある意味、二人の会話が作り出す独特の世界は、常人では立ち入るのも憚られるような異世界だとは思いますが。主に異質さと脈絡のなさが」


ジャガ『強そう』


サト『まあ、全員バカですしね。俺以外』


「大した自信だ。……とにかく、ノリと勢いと思い付きだけで完結する世界ってのはなかなか希少だと思いますよ。機会があれば、遊びに行きたいくらいですよ」


ジャガ『お?いいぜ?かかってこいよ!』


サト『来てもいいですけど…覚悟はいると思いますよ?』


「……やっぱ遠慮しときます。ろくな目に合わない気がする。なんの前触れもないトラブルや、突発的な災難に襲われそう」


サト『それが正解だと思います』


ジャガ『まじか』


「まあ、あまり長話をするのもあれなんで、この辺で締めにしましょうか。お二人から何かこのインタビューの読者の方に伝えたいことがあれば」


ジャガ『好きな四字熟語はエレベーター。ジャガイモです!』


サト『せめて漢字にして欲しかったし、名前の由来を晒すな。』byサトイモ


サト『勝手に付け足すな!』


「最後まで自由奔放ですね。むしろ、それでこそだとは思いますけど」


ジャガ『自由は素晴らしい』


サト『危険だからお前は大人しくしといてくれ』


「これ以上フリーダムになる前に、今回はこのあたりで。そうそう、常時参加希望は受け付けてますので、インタビューご希望の方は、うちの作者の近況ノートまで足をお運びください。ではまた~」




↓目的なし、脈絡なし、大筋なし、しかして問題なし!

楽しけりゃいーんだよ!!


『楽しくなってきた』


https://kakuyomu.jp/works/16816452220756444253

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