「お相手が私でよかったんでしょうか……?」 by千夏
「知ってる人はお久しぶり、それ以外はお初です、千夏と申します。早速ですが、今回のゲストをご紹介します、いらっしゃいませー」
『こんにちは、千夏さん。わたしは
「珍しい服装ですね!初顔合わせからの第一声がこんなので申し訳ないですけども」
『あはは。わたしから見れば、千夏さんの方が珍しい服を着ているんだけどね。これは
「素人目ですが、すごく似合ってると思います!今日はよろしくお願いしますね」
『ありがとう。こちらこそよろしくね』
「ええと、何の話題から始めようかな。……それじゃあ、貴方がどういう立場の方なのかからお伺いしても?」
『わたしの立場、か。一応、始祖から血を受け継いだ鬼であると言うのが立場かな。岡山という現代日本の地には、わたしと同名の温羅伝説なんてものがあるらしいけどね』
「うわぁ、そうなんですね!なんていうか、今更ながらこんなところに呼びつけてしまってよかったんでしょうか?」
『そんなに大層なものじゃないよ。神や鬼は、わたしたちの世界にはわりと普通に存在している者たちだ。それに呼びつけられたというよりは、作者が意図的にわたしを呼び出したって感じだしね』
「それでも、私みたいなただの人間がインタビューをさせてもらうというのは、恐れ多いというか滅相もないというか!これは個人的な願望なんですが、記念にサイン……署名とか頂いてもいいですか?私みたいな一般人が、貴方のような存在に出会う機会はまずないので」
『さいん? 署名って、そんなものでいいなら……。あ、これに書いたらいいんだね。こういう道具は見たことなかったけど。わたしたちは筆とかだから。……はい、どうぞ』
「わーい、大切にします!……っと、ちゃんと私も自分の役目を果たさないとですね!物語の始まりは、そんな貴方がとある少年と出会うところから始まるんですよね?」
『そう。物語の主人公である
「なんていうか、最初からクライマックス!みたいな展開ですね!」
『ふふっ、本当だね。わたしは阿曽を助け、仲間のもとに連れて行くことになるんだ。だから、まだくらいまっくすではないんだけど、それくらいのすぴーど感は感じてもらえるんじゃないかな』
「じゃあ、そんな貴方が活躍しているあちらの世界について、語れる範囲で伺っても?」
『わたしたちが生きているのは、中つ国と高天原、それに黄泉の国の三つの世界が共存しているんだ。高天原は天津神、中つ国は地祇と人、黄泉の国には鬼が住んでいる。……更に、以前からは
「既視感のあるワードがちらほらと。私はあんまり神話とか詳しくないんですけど、そちらの世界のお話を読んでも楽しめますかね?というか、そもそも目にしてもいいんですか?」
『問題ないし、是非読みに来て欲しいな。わたしたちの旅の中では、日本神話を知る人ならより楽しめる人物がキャラクターとしてたくさん登場するし、神話を知らなくても良いきっかけにはなると思うから』
「寛大なお言葉に感謝を。なら、一度読みに伺わせてもらいますね!……こっそりと」
『こっそりとじゃなくてもいいけど……読みに来てくれるのを楽しみにしているよ』
「ええと、じゃあその物語を彩るほかの方々のお話なんかを伺っても?」
『ああ、ならわたしの旅の仲間たちを紹介しようか。阿曽は先に言ったように主人公だ。まだ少年のあどけなさがのこっていて真っ直ぐな性格をしている。ただ、自分に関する記憶を失っているんだけどね。わたしたちに引っ張られるようにして旅立ったけれど、まだまだ剣による戦いは修行中だね。わたしと同じ紅い瞳を持っているから、もしかしたら鬼と関連があるのかもしれない。
次に
最後に大蛇。
「貴重なお話ありがとうございました!そろそろ時間になりそうなので、恐縮ですが最後に一言いただいてもよろしいでしょうか?」
『わかった。じゃあ、作者に代わって宣伝していこうかな。わたしたちが日本神話の世界で旅する『天恵の酒』。様々な神や人、鬼との出会いを通じて阿曽はどんどん成長していく。更にわたしたちの過去や謎も少しずつ明らかになっていくから、読み進めてもらえると嬉しいな。……一言では済まなかったね。千夏さん、貴重な時間をありがとう』
「ありがとうございました!また次回があればお会いしましょう!」
いかにもな雰囲気を感じていただくためにも、どうぞ、お気軽に目を通してくださいな↓
『天恵の酒』
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