「私でもわかる。この人は敵に回したらダメだって」 by緋明

「ぼーぎゃっくのーくーも、ひっかりをおおい♪てーきのあらしはあれくるうー♪ひーるまずすーすめ、われらがともよ♪てーきのてーっさをうーちくーだけー♪と、今回のゲストに合わせた曲で喉の調子を確かめた所で。改めましてこんにちは!私は緋明といいます!ヒメ、あるいはヒメちゃんって呼ばれることが多いので、そう呼んでもらえると嬉しいです!じゃあ、今回のゲストをお迎えしましょう、どーぞー!」


『はーい皆さんどうもこんにちは!ソビエト連邦書記長のレオニード・ブレジネフです。』


「ようこそ、同志ブレジネフ!お目にかかれて光栄でありまぁす!」


『やあはじめまして!この度は私をインタビューしてくれてとても光栄ですな。というわけで早速話を始めて行きましょうね~。』


「恐縮でありまーす!では同志!まずは同志の活躍を綴った作品の題について、他の同胞諸君に布告していただけますでしょうかぁっ!」


『よろしい、ならば教えてあげましょう。「東側諸国による異世界『解放』録」というタイトルなのだよ。これで良いのかね?』


「はい、みんな拍手!しなかった人は、私の脳内即決裁判で死刑を宣告して、即日処刑しちゃうからよろしくね」


『ええ…いくら私でも思うが流石にやりすぎじゃないかね?シベリア送りに刑を軽くしてくれないのか同志?』


「甘い顔なんて見せちゃあダメですよぉ!やるなら徹底的に!それこそスタちゃんのようにやらないと、ソビエトは一つになりませんよ?」


『ハハハ、ところで…そのスタちゃんというのは一体誰の事なのかい?』


「え?スタちゃんっていうのはスターリン書記長の事ですよ?当たり前じゃないですかぁ」


『なんでこの人はあんな粛清王を「ちゃん」呼ばわりするんですかねぇ…。』


「それはともかくとして、お手数をおかけして申し訳ありませんが、同志とソビエトの活躍、そのあらすじについてスピーチをお願いしたいのですけども」


『スピーチかね?ああ構わないよ、手短に終わらしてあげよう。まあ簡単に言えば、我々ソビエト率いる共産主義国家は未曾有の事件が起きてしまったのと同時に、あの忌まわしき西側どもと繋がらなくなり、異世界へと大転移してしまったのだ。この話はその直後からの話なのだよ、分かるかい?』


「はい、もう一度拍手!しなかった人は、ガソリンスタンドに自転車で行って、レギュラー満タンで!って叫んできてもらうからよろしくね!」


『話している所すまないけど、あそこの席に拍手せずに私を睨んでおるブルジョワジーがいるぞ』


「あ!КГБカーゲーベーの皆さん!あの人、拍手もせずに胡乱な目で同志書記長の事を睨みつけてますよ!きっとあいつはトロツキー派閥に違いありません!すぐに連行して、拷問に掛けなさい!」


『あの私はトロツキーだなんて一言も言ってな──』


「とりあえず、24時間耐久こちょこちょ拷問を執行しなさい!筆や綿棒など、あらゆる道具の使用を許可します!泣こうが喚こうが、くすぐりつづけて全て吐かせなさい!」


『(後でこいつも秘密警察に頼んで連行させとくか…。)』


「さて、本題に戻りましょうか同志書記長!つまりは、同志の理想を信奉する東側諸国が、ごっそりと異世界に転移したという認識でよろしいでしょうかぁ?」


『思っていたよりも理解が早いね同志よ。大まかに言えばそうなるね…ただ作者曰く今後はバルカンにある社会主義連邦共和国も出すみたいだそうだよ。』


「なるほど!しかし、ナチスドイツをも屈服させたソビエトは、まさに天下無敵!!さぞかし、異世界の地でも武勇をたてた事でしょうね」


『まあそうなるね。最初は謎の異世界に行動が少し慎重だったけど、最初に戦った国に圧勝しちゃったせいで逆にこっちが強すぎるんじゃないかって思ったぐらいですから。』


「当然の帰結ですね!そしてゆくゆくは、異世界の地を全て掌握するというのが基本方針でよろしいでしょうか?」


『まさか、そんなわけには参りませんよ。やはりここは現地の人々に革命を起こさせて世界革命を起こさないと面白くありませんぞ。』


「素晴らしい!正しく、労働者にとっての理想の世界というわけですね!!」


『まぁうん、そうなるね。』


「邪魔な国や人間なぞは、条約機構軍の力を持って、全て踏みつぶしてやりましょう!異世界の地において、我々の障害となり得る主要な勢力は、どの国になるのでしょうか?」


『確か異世界の人々の話によれば、この世界には七大列強国と呼ばれる異世界で先進的な技術力を持っている国々があるみたいで、これらの他にもたくさんの国が異世界にはあるみたいですよ。まあ今後我々と敵対しそうなのはあの七大列強国ですかね…。』


「意外と色々な国が建国されているのですね。しかし、ソビエトを中心とする東側諸国にとっては、塵芥にすぎない些末な国々である事でしょう」


『まあ先進的だと言っても、最初に戦った国があんな技術力じゃあねぇ…話にならないかな。』


「そうですよね!では、条約機構軍の中で書記長が注目している人物などはいるのでしょうか?」


『注目しているよりかは、尊敬している人物達になりますが…個人的にグロムイコ君率いる使節団一行だと思いますな。やはり異世界との最初の外交の中心を担ってきただけあるので、私からすれば感謝しきれないぐらいですよ。』


「なるほど、本人たちにとって、今の台詞を頂けたことはすさまじい名誉でしょうね。では、最後に!書記長の一言をもって今回の会見を終了します!」


『七大列強なんぞクソくらえ!我々共産主義が勝利する!』


「盛大な拍手を!そして、そこの不審者は即刻捕らえちゃいなさい!異世界の連中の回し者かもしれないから!それでは、これにて終了といたします!同志書記長、ありがとうございました!」


『ありがとうございました!(私が付けてるたくさんの勲章については取り上げてくれなかった…。(´・ω・`)』













「……あー、緊張した!あり合わせの知識で適当に演じてみたけど、あれでよかったのかな?……まあいっか、あとはしーらない!」




ソビエトマーチかワルシャワ労働歌あたりを聞きながらご覧ください?↓



東側諸国による異世界『解放』録 (旧題 : ワルシャワ条約機構異世界転移)

https://kakuyomu.jp/works/1177354054892572484

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