「神って概念を作ったのも人間のはずだよな、なんてふと思った」 by水菜

「よう、みんな!あたしは今回のインタビューを務める神田水菜だ!よろしく頼むわ!さっそく、今回のゲストに自己紹介してもらうとしようぜ!」


『うむ!ワシこそは確率神、『初元の杜』の上級神にして『あいどる』!さぁ、崇め奉るが良いぞよ!にゃ〜はっはっは〜』


「へー、神様かぁ。真贋の判断はあたしにはできないから置いておくとして、あたしは神様ってやつを信じてないんだよな、これが」


『なんじゃと!?----ははぁん、さては主。『信じてな〜い』と言いつつ本音では信じてる輩じゃな?ワシには分かる(ウンウン』


「ついでに言うと、いい印象も持っていない。貢物を貪るだけの傍観主義の役立たずか、さもなくば勝手気ままな上位存在ってイメージだし」


『ぐっ、、、確かに供物の『まかろん』は魅力的じゃ。じゃが少なからずワシは働いとるぞ!『ニート神』と一緒にするでないわ』


「まあ、神様云々は置いておくとして、だ。確かに確率ってのは、本来人間に制御できるもんでもないわな。もちろん、イカサマとか除いての話だけど」


『イカサマを含めての確率じゃ、するかしないか。全ては人に内包される『思考的確率』によって、、、聞けェ!!』


「あーへいへいっと。まあ、堅苦しい理屈なんてどうでもいいや。とりあえず、自称神様とやら。あんたがどこの世界からやってきたかを教えてくれ。あんたが本来いるべき世界は何て題がつくんだ?」


『むぅ、神に命令するとは恐れ知らずめ、、、『俺が姉に殺される前に』じゃよ。満足か?』


「へぇ、想像の翼が広がるタイトルだな。で、暫定神様は、そこでどんな役を担うんだ?」


『、、、いささか気に入らんが良いじゃろう。ワシは霧矢に姉のいる確率が最も高い世界を見つけ、それを知らせておる。後はぁ〜、、ね?』


「一応は主人公の味方サイドってわけか。じゃあ、せっかくだから、主人公についての説明も含めて、あらすじ的なものを語ってくれ。あたしと読者が退屈しない程度の長さでな!神様(仮)なら朝飯前だろ?」


『元高校2年の『境霧矢』がワシの使徒となり、自分と母を殺した姉の『境美奈子』と、彼女を歪めた『あの人』に復讐し、重なり合う確率の世界『多重世界』にいる『霧矢達』を守ろうとする物語じゃ(何故ワシがこんな事を』


「お、なんか少年漫画みたいでなかなか燃える展開じゃねえか!」


『そうじゃろう、そうじゃろう。いや〜ワシ本来の力があれば?まぁ朝飯前じゃが?(汗』


「そして、大層な肩書の割には他力本願過ぎないかあんた。しかも、神って割には規則に縛られていて、活動に制限あるみたいだし」


『仕方なかろう!?ワシは裏切りで力を盗まれたのじゃ!さらに言うと『神様法典』がなければ『武神』や『破壊神』により世界滅亡じゃ!!』


「もしかして、今ならあたしでも神殺しができるかも?よし、チェーンソー取ってくるわ」


『ちぇーんそー」じゃと?そんなモンで神は死なん、神器でもない限り傷一つ付かんわ!恐れ入ったか?ワシの凄さが分かったら大人しく膝を折って、、、、』


「わかった、じゃあナイフにするわ。こういう時はやっぱりこのセリフだよな。えーと、『生きているのなら、神様だって――』」


『ワシの話聞いてた!?神器じゃなければ死なんと言ったじゃろ、わざとやっとるのか!』


「冗談だって、そう興奮すんなよ。いくらあたしでも、インタビューの最中に神殺しなんかしねえよ」


『まず神殺しの話題から離れんか!』


「ちゃんと、インタビューが終わるまで神殺しは待つさ。子供じゃあるまいし」


『じゃから!!まず神殺しの話題から離れんか!二度言わすな!!』


「そうカリカリするなって。二割冗談だからよ」


『八割本気で神殺しを狙うな!ワシ(の使徒)が存在を抹消してやるぞ!』


「あーあー、わかったわかった。じゃあ本題の質問に入ろうか」


『やれやれ、やっとその気になったか。ワシの可憐さを意を尽くし紹介するのじゃ』


「じゃあ、気を取り直して……。自称神様って何食べてんの?やっぱり、神って名乗るくらいだし美味いもん食ってんの?あたし、天上の美味とか、そういう響きに憧れを持ってたりするんだが――」


『そりゃあ『造酒神』の清酒などを少々、、、どこが本題じゃ?ふざけるな!』


「悪かったから落ち着けって!こっからは多少真面目にやるからさあ」


『最初からそうせんか!!』


「じゃあ、ヒステリックな神様と主人公以外の、重要な存在についてでも語っておいてくれ。その間にあたしはお茶飲んどくから。喋りすぎて喉乾いたし。誰かさんがわんわん喚くもんだから」


『騒がせてるのは誰じゃ?!ワシは普段温厚なんじゃよ、それを『あーだこーだ』かき乱しおってからに、、、』


「そーゆーのはいいから、ちょちょいと語るべきこと語っちゃって。もう、そんなに時間残ってないよ?」


『むぅ、悔しいが言う通りじゃ。現在霧矢、、使徒名『ハキ』は、やっと『霧矢』を守り切るが『姉』をのがしてしまったようじゃ』


「……」


『(やけに静かじゃな?)そして次の舞台は『初元の杜』、言わば神界じゃな。そこに渦巻く陰謀に霧矢が立ち向かう、と言った流れ、、、主は何をしておるか!?』


「……ん?ああ、終わったの?小腹が空いてたから、ちょっとクッキーも摘んでた」


『、、、ワシに喋るだけ喋らせて、自分は茶菓子を楽しむか。くっ、、、、元の力があれば天罰を下せたものを!』


「だから、そんなクッキーみたいにカリカリすんなって。まあ、あたしが今食べてるのは、どちらかというとサクサクだけどな」


『茶菓子の感想など聞いとらんわ!わしであ〜そ〜ぶ〜な〜』


「わかったわかった!つまりはあれだろ?神様もクッキーが食べたいんだろ?一枚だけやるから、大事に食えよ」


『もごっ!?や、やめんか。口に菓子を押しこむでない!えぇいやめろ』


「なんかあれだな、神様って思ってたよりもノリいいんだな。律義にツッコミ入れてくれるし。ちょっとだけ印象が変わったわ」


『ワシからしたら嬉しくもなんともないわ!主のせいで菓子のゴミが服に入ったじゃろ』


「そんな小さい事は気にするなって。神様だろ?今、お供え物もあげたしさ。それに、多分ここまでのやり取りで読者のみんなも親しみを持ってくれたと思うぜ?」


『ま、まぁ信者が増えるのは喜ばしいがの(照』


「さて、そろそろ時間だな。締めとして、最後に言い残しておくことってあるかい?作品についてのアピールでもいいし、爆笑必至の神様ギャグでもいいぜ?」


『ぎゃぐ?そんな物、霧矢に用意させた『かんぺ』には書いておらんぞ!』


「四の五の言わずに、とっととなんか適当に言っとけって。ほら、神様なんだろ?」


『わっ!もう終わりか?!ワシの使徒、霧矢(ハキ)が必死で闇に立ち向かう『だーくひーろー』物語り、ワシの名の下に応援せよ!』


「うし、じゃあ今回はこれでお開きだ!神様も読者もお疲れさん、また会おうぜ!」












「さて、インタビューも無事お開きになったことだし、次は神様をこのナイフで魚の開きの如く斬り裂いてみようかね」

『まだ言うか、小娘がっ!!いい加減、堪忍袋の緒が切れるぞ!!』




※本編はいたってシリアスです。


……え?信じられない? ならこちらで確かめてみては?↓


俺が姉に殺される前に

https://kakuyomu.jp/works/1177354054894571748

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