第三話 外交の前日

劍はあくびをしながら布団をめくる。


めちゃ眠い……

もっと寝たい、ってかここゲームの中か

ゲームの中でも眠くなるって仮想世界じゃ有り得なかったな……

この世界ってまじであの小さな地球の中にあるのな、俺ってどんぐらいのサイズであの地球に入ってんだろ


などと変な事を考えていると、劍の部屋のドアに誰かがノックするので劍は(だれだよ、今眠いのに……)と思いながらドアを開けるとそこにいたのはアルナであった。


「アルナ??なんでここにいるんだよ?お前は今絶対安静だろ?」

「それがなんでか知らないが早く治ったんだ、だから劍に迷惑をかける訳にも行かないから今日の会議は私が出ようと思う」

「いやいや、今日は俺がでるから休めって!」



俺は無理やりにでもアルナを行かたくなかった。

前みたいに大事な人が亡くなるのが怖いから少しでも危険があればと思うと気が引ける。


「劍、私は魔階の内の1人だ。私は人の上に立つ人間であり、マテリアルの街を守らなければならないのだ。だから私は行く、危険だろうとそれは仕方の無い事だ。」

「くっ……ならすぐ体調が悪くなったら俺を呼べよ、すぐ行くから」

「劍は優しいな……そういう所が……」


アルナが何かを言おうとした時、アルナは顔を真っ赤にさせ、劍に思いっきりビンタしたのである。


「痛た!!!!!何すんだよ!!」

「しっ知るか!!もういい!私は行く!」

「いや、今のなんだよ!」


と愚痴りながらも手を振りアルナの後ろ姿を見終わるとドアを閉め、再び布団の中に入り劍は寝た。



俺は疲れているからな!

ビンタされて顔が痛いし!

後日頃のストレスもあるしな!

今日は寝ていい日だ!


劍が再び目を開けたのは、もう日が沈んで夜になる頃であった。

目を覚ますと劍は会議が終わっている事に気づき急いで支度をしてアルナの元へ向かおうとする。

幸い昨日のうちに少し準備をしてあったため、だいたい5分程度で準備が出来た。

アルナの部屋に行くまで浮遊魔法を使っても10分はかかるため、出来るだけ早く行こうとする。

劍がアルナの部屋に着くと劍はドアをノックし、アルナがドアを開けるのを待つ。

中々ドアを開けてくれないと思いつつ10分経つと荒い気をたてながらアルナがドアから出てきた。


「はぁはぁはぁ……やぁ、劍!はぁ……いやー!少し出るのが遅れてしまった!」

「いや、部屋の片付けでもしてたんだろ、どうせ」

「なっ!何を言っている!まぁまぁ、話したい事は沢山あるし私の綺麗な部屋に入ってくれ!」

「綺麗な部屋って……」

「なっ!綺麗だろ?」


アルナの部屋は思ったよりも綺麗だったがタンスなどの隙間から明らかにぐちゃぐちゃの服が敷き詰められていて少し見えていたり、洗い物も明らかに洗っていない物があったりなど、確実に部屋を掃除して汚い部屋を隠していると思う劍であった。


「まぁ、そこに座ってくれ。今回の会議について話そう」

「了解です」

「今回の会議で私と劍と魔階のテリアルと黒階のスイドがフェアリアの外交人になり、明日の朝からフェアリアの領地に行き晧階じゅんかいザットの領地で会談をする事となった。」

晧階じゅんかいザットってなんだ?」

「フェアリアの上位から数えて2番目、つまり私の様な魔階の様な立場の者が統治している土地がザットだ」

「そういう事か……」

「まぁこのくらいだな、話すと言っても」

「意外と会議の内容少なかったのか?」

「いつもよりは少なかったな、まぁ今日は早く寝て明日に備えろ。私は今からテリアルと明日の事について話してくる」

「了解です、じゃ俺は寝るよ」


そう言いながら劍はアルナの部屋から出て自分の部屋に戻る。



そういやー、舞ってテリアルって名前だったな。

俺も強い階になりたかったな……

俺明らかに弱いじゃん、未だにこの世界の強さの基準というかステータスが分からないしな……


そんな事を考えていたら部屋に着き、劍は朝からずっと夜まで寝ているので、全然眠くない。

なので、劍は外に出て煌陽剣リターソウル夜月剣ナイツメイジの新しい技を使えるように特訓をしようと考えた。






《あとがき》

会話が結構長くてすいません。

やっと次の話で戦闘シーンがあるかもしれません。

もうちょいで面白くなるのでそこまで辛抱強く見ていただけると嬉しいです。

絵描きさんが新たに決まりましたので1月中にはキャラ絵をTwitterとノベルアップに記載したいと思います。

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