久方振りに

愛創造

久方振りに

 私は頁を開き、適当な文字を刻み込む。混濁する邪悪に魅せられるのは何週間。何箇月の期間に苛まれたのか。帰還を望む者は存在しない。ただ、私の脳髄が書きたいと。書き毟りたいと絶叫したが故に『此れ』を戯れている。勿論、私の精神に宿った支配者マスターとしての想いが神話に導かれ、唯一たる紳士に捧げるのは当たり前の事柄だ。欲を在るべき姿に晒してしまえば、終いは勝手に訪れるのだろう。視よ。観よ。聴け。訊け――もしや現の己はぷりんの保管を放棄したのか。莫迦々々しい。狂気などを粘着させた羅列など、最後は総て破壊されると『知って』在るからだ。身体の隅々までを確認し、自らを認識するのはつまらない盲目だ。アザトートの蹂躙と記しても、我々は腹を膨らませて飽きたと告げる妖精よ。それで何を『久方振り』と嗤うべきか。貴様ならば理解可能だろうが、此れは全くの戯言だろう――めいどの土産がてけりゃあ云々と、誰が私に伝えたのか。侵蝕が激的なのは真実だ。終焉ブックエンドと手を伸ばし、背を撫でても応えは無い。正直に吐こう。終わりも始まりも直感の夜鬼ナイト・ゴーントと息を漏らす。ほら、此処は嘲る文章だ。私に種も仕掛けも、オチも静電気も視得ないだろう。得られたのは無意味な時間だったな。は、は、は……【了】

 失礼。私が【了】と記したのも久方振りだ。にぃにぃと手招きする猫の貌は可愛らしい筈だが、貴様は如何に思うのか。錘を外してよぉく、翼を捥ぎ給え。重要なのは、貴様の、部位それは燃やされるべき悪夢だという再生リバースだ。さて。久方振りの結末に乾杯して魅せよう。未完と『。』を付着させるのも、貴様は泣き出すほどに嫌いなのだ。ひ。ヒ。碑……久方振りと現れたのは貴様自身。貴様は私の何を奪ったのか、忘却したのか。


 単純明快に、貴様は【了】の翅を堕としたのだ。

 ――おぞましい、悪魔サンタが!

 久方振りではない。慌てるな!

 ――てけりり、てけり・り。

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久方振りに 愛創造 @souzou_Love31535

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