世界を憎くむ少女が呼び出した悪魔がかなえた少女の望みとは?悪魔には2種類あるそうです。約束やルールを守る秩序ある悪魔となにも守らない悪魔。古来、物語でよく使われるのは前者で、今回もそれをうまく使って、きれいにまとまっていました。いずれの作品も短時間でお書きになっているようにお見受けします。速筆は武器なので素敵だと思います。
悪魔と契約した少女が求めたものと、その結果。そこにある深いテーマが感じられます。非常に短い中に凝縮された想いをぜひ感じてみてはいかがでしょうか。
周囲を憎む少女。彼女は悪魔を呼び出し、胸中を吐露する。「私が憎んだ奴を、全部殺して!」彼女の、末路とは…。鏡に映った、自分を見るようだ。読み終えた時、私は心の底から、彼女に祈った。彼女の歩む道の険しさを思う。それでも、歩み続けてほしい。真っ直ぐに。一度でも、誰かを憎んだ、あなたへ。読んでみて下さい。そこに、答があるから。