第2話


「おっ!みーつけた。そこの美人な御三方おさんかた、今日の放課後は俺たちと一緒に遊ばない?……というか、俺らと付き合わない?」


3人が振り返るとそこには、学園内でイケメンと名高い3人が男子生徒がいた。


彼らの名は、容姿端麗ようしたんれいの「りょう」、頭脳明晰ずのうめいせきの「海人かいと」、キュートな「ゆき」という。


彼らのことは、彼女達はもちろん知っているが全く接点せってんのない自分達が何故なぜ話しかけられたのか分からなかった。


「すみませ〜ん。全く意味がわからないんだけどぉ…」


「あれ?全国でもトップの成績を収めてる人がこんな言葉も理解できないなんておかしいなぁ〜?」


「はぁ?」


相手の言葉にイラつく杏美を咲妃がなだめる。


「でも、私達は杏美の意見に同意や。なんでいきなりアンタらと付き合うとかそういう話になるん?」


「え?普通の流れじゃない?」


「全く意味分からんわ」


「遼の言う事わかんない?だって、君たちは美人で有名な御三方おさんかた。僕達は美男びなんで有名。美男美女びなんびじょで付き合うのって普通の流れじゃない?って話なわけ」


…なんて自分勝手じぶんかって屁理屈へりくつをこっちに押し付ける気なのか!?っと内心 彼女達はそう思った。


「…それで、どうしてそういう話になったのか説明してくれるかしら?」


「あぁ、すごく単純な話だ。遼が紅川さんを、雪が橘さんのことを好きになってしまったんだ」


「「…へ?」」


「ちょっ!!?なんでバラスんだよ!!!」


「もぉー!せっかくカッコよく決めたかったのに!!」


……コイツら、自分勝手野郎じぶんかってやろうだろうと思っていたが実はツンデレだったのか っと何故なぜまわりくどい方法でアプローチしてるのか と杏美と咲妃はあきれてしまっていた。


「…え?うちだけ余ってもたんか?」


「いや。人数的にも丁度いいからと僕は觜本さんと付き合えと遼に言われていたんだ」


「え?」


「僕は相手の気持ちを1番に尊重そんちょうしたいので、觜本さんの返事へんじ次第しだいだ っと遼に伝えたらこんなことになったんだ」


申し訳なさそうに話す海人は なんかスマン…と悠梨に謝った。


謝られる悠梨は怒りよりも先に、むなしさがす一方であった。



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