第3話 曽祖父の日常 後編(祖母総子視点)

プルプルプルプル‥ガチャ

「はい、中田でございます」「こんにちは、釜田です」「これはこれは、釜田さん久しぶりでおまっさ」「どうも、娘はいますか?」「ちょっとおまちください」と古い電話を電話機の横に置く、「総子さん総子さん、お父ちゃんでっせ」と独特の訛りで喋るのは、祖母の姑に当たる中田小菊、近所からは腰の曲がったおばあちゃんと呼ばれる、ジブリのト●ロに出てくるおばあちゃんが老化したらという感じの人ですごく優しい人(9割の人には良い人)で有名だった、そして筋金入りの息子を可愛がるthe姑だ、ある時ボケ始めた頃地元の病院で入院した際、祖父が行かない時で、孫の私が祖母の影で見えていない時に言い放った一言が今でも忘れられない祖母「お母さん来ましたよ、孫も来るから補聴器つけて」というと曽祖母は「あんたと話すことはおまへん」と言い放ったw

the昭和の姑の嫌味である、孫の私は気を使って病室を一度出て曽祖母の病室に入りなおしたくらい小学生がわかるくらい思い空気になったのが今でも印象的でおぼえている、ちなみに曽祖母が補聴器をつける基準は、孫の私か祖父がいるときだけで母や母の弟だけだと付けない、とにかく孫か祖父が必要で大事な話をする際は母か叔父(母の弟)が無理やり付けていたくらいだったのでw

1分後、ガタガタガタガタと古いいえ特有の階段音が聞こえてくると、the主婦の格好で降りてくると「ありがとう」というと「いいえ」と曽祖母が返す、普段だと「電話代かかりますさかいに、早よ出て早よ切りなはれ」というのがデフォだw

電話を取ると「お父ちゃん?」「総子か?、来週の日曜夕方5時くらいにおかちゃんを夕ご飯に連れて行ったってくれへんか?」「来週はお父ちゃん、お客さんのとこに仮縫いしてその後転生堂いかなあかんねん」「忙しいんか?」「うん」「そういえばお前確かあれほしいとかいうとったな?」「うんなんで?」「おかちゃん連れて行ってくれたらあれこうたるで?」「ええ」「どないする」30秒後、「わかったおかちゃんと銀座ハスター行ってくるわ」「そうか行ってこい、飯代また近くきたら取りに来い」「わかった」「それじゃあな」と電話を切る、「そや飯代貰って家でおかちゃんと食べたらいいわ」と悪巧みする祖母、それもそのはず祖母が曽祖母に言われたほしいものは、30万近くする革製のジャケットとカバンなのである、それが自分の母親とうまいもの食べに行ったりウロウロするだけで手に入るのである、断る理由がない。曽祖父からすれば、曽祖母の行動に足枷を付けて娘行動を制限しアリバイ作りするためでしかないので、年密な計画の元運用している、そして日曜当日までにホクホクの飯代という名の賄賂を受け取った祖母は、日曜日に悪巧み通りほしい買い物をしお客のところにかり縫いの仕事に行ってそうこうしていると夕方4時くらいになってしまったので、祖母は公衆電話で曽祖母にかけ、プルプルプルー、ガチャ「おかちゃん?」「なんや総子?」「今日やねんけど、おかちゃん遅なるからご飯家で良い?」「別にええよ、総子の好きなようにし、買い物行っとくわ」「わかったありがとう」と祖母は、ルンルンで電話を切る(祖母はその日、50万ほど入っていた飯代兼賄賂を45万ほど使い込み、デパートでいいお肉を3万ほどのやつを購入し南海沿線の曽祖母の自宅に向かう)この電話が、後日尋常じゃない曽祖父の怒りを招くのだが、その時の祖母は知らなかった。

次の週、転生堂にきた総子、奥から曽祖父が「総子、入りなさい」と社長室に入る、「おかちゃんから聞いたぞ、行くの遅なって家で食べたんやってな!!!」と割とガチギレの曽祖父、「おとうちゃんどないしたん?、おかちゃんに電話したら別にええでっていうてたからそれやったらいいかな思って家で食べてん」「なんやそれ、どっか行くために飯代渡したやろ?!!」「遅なってんからしゃあないやん」「ちゃんと連れて行ってくれへんなら、しばらくなんもやらんぞ!?」と祖母からしたら絶対逆らえない一言が放たれる「ごめんておとうちゃん」と祖母が謝ると、曽祖父は「ほんまに、来週の金曜は碁のみんなで飲みに行くから今度はちゃんとおかちゃん、映画なり買い物連れて行ってくれよ」というと祖母は即答で「分かった」「よしなら頼むは、頼んでた商品は山岡さんにもらったらええわ」「わかった、じゃあ帰るわ」「おう」と祖母が社長室から出ようとするとおもむろに、金庫に近より金庫を開け30万ほど取り出し、財布からタクシーチケットを取り出し「総子、帰りのタクシー代と来週のご飯とタクシー代やタクシーでのんびり行ったらええわ」と祖母の悪巧みを潰すようにタクシー代も加味し祖母に悪代官の笑みでお金を渡す曽祖父、「分かったじゃあタクシーで上本町でも行ってくる」「そうか、おかちゃん頼むで?」「うん」とやりとりを終えると、祖母はタクシーを拾い、自宅まで帰った。後々ここから、孫である母から少しずつ綻びと同時に母をも平らげるように、曽祖父は動き始める。



後書き、陰陽現代記に続きこちらも再開します、こちらの小説は年内には完結予定ですので、基本月一多くても週一で基本金曜に投稿します、お楽しみにw

陰陽現代記の方も毎週月曜に投稿予定ですので、お読みいただけると幸いです。

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とある関西人の曽祖父とばあちゃんの話 熊暁 翔帥 @kyureisi1214

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