環太平洋・秘密宗教結社なら『アトランティック・サモン』の名称について

「そういやヒナギクさん」


「はい、なんでしょうか?」


 ちょうど偶然、ヒナギクさんと2人きりになった俺は、今までずっと気になっていたことを尋ねることにした。


「『アトランティック』って『大西洋の』って意味だよな?」

「そうですわね」


「じゃあ環太平洋・秘密宗教結社なら『アトランティック・サモン』じゃなくて『パシフィック・サモン』じゃないのか? だって太平洋は英語で『パシフィック』だろ?」


「ああ、そのことでしたら、彼らの元々の母体組織がNATO、つまり北大西洋条約機構=North Atlantic Treaty Organizationにかつて存在した異世界関連の極秘部門だからですわ」


「な、NATOって……」


 またヤバい組織がさも当然のように出てきたんだが!?


「その異世界関連の極秘部門が、NATOから独立した後に秘密宗教結社『アトランティック・サモン』と名乗ったのですわ。その後、彼らは主な活動の場を環太平洋地域に移しましたが、名前は変わらずそのまま残ったというわけですわね」


「そ、そんな設定があったのか! てっきり誰かが『太平洋』と『大西洋』の英訳を取り違えて凡ミスやらかしたんじゃないかって思ってたんだ」


「ふふっ、そんなまさかですわよ」


「だよなー。いやー、やっぱりヒナギクさんに聞いて正解だったよ、さすが国家公務員だ!」


「いえいえ、トールさんのお役に立てて光栄ですわ」


 というわけで俺はおおいに納得したのだった。



―――――――――


だから決して勘違いしてたわけじゃないんだからねっ!(>_<)

ほ、ほんとなんだからねっ!(>_<)

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勤め先が倒産して無職になった30過ぎ童貞、朝5時にピンポン連打する異世界押しかけ妻により、実は異世界を救った勇者だったことが発覚する。「ところで君、誰・・・?」「だから妻ですよ♪」 マナシロカナタ✨2巻発売✨子犬を助けた~ @kanatan37

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