僕らのハッピーランド

破滅型の凡才

第1話

秋風が、嵐に吹き飛ばされた夜の事。

僕は友達数名とランド円パーティーをしたんだ。

皆で同時に全財産ランド円フルレバロング。

20代のなけなしの全財産フルレバロング。

僕らが作詞作曲した、「GO GO 僕らのハッピーランド」を全力熱唱しながら、酒池肉林の大豪遊パーティー。

僕らの資産が、僕らの命が、秒針と共に移ろいゆく。上昇を見ては絶叫し、下落を見ては発狂し、秋の夜長のパーティナイト。

世界中の、雲の上の者たちのプロレスが、僕らの命を自在に操る。僕らのちっぽけな胃袋が、聖なる液体を処理しきれなくなった頃、世界で一番高いところから、終わりの鐘が鳴り出した。

鐘の音と共に世界は深く溜息をつき、小さな阿鼻叫喚の嵐の中、悪魔のブラックホールが突如広がり、小さな希望たちを絶望の底へ突き落とした。

無論、僕らも嵐の一粒。皆一様に表情が溶け、ある種の快感を伴った沈黙が流れた。パーティーは終わり、小一時間の破壊活動の後、皆爽やかに笑顔を浮かべながら清掃活動に移った。

悪魔からの督促状を見せ合い、大いに笑った。深夜の暗闇に紛れて、僕らは走った。月夜の小高い丘の上、流れ星が輝いた。

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僕らのハッピーランド 破滅型の凡才 @gamble_neet

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